喜納昌吉メッセージ!
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 沖縄タイムス編集局長インタビュー
weblog / 2007-11-28
東奔西走 沖縄タイムス編集局長インタビュー
(2007年11月25日 沖縄タイムス)

民主党が大揺れに揺れた11月。県連代表の喜納昌吉参院議員に内側から見た民主党を語ってもらった。「体にむち打って」頑張ったと小沢一郎代表の辞意表明を擁護しつつも、国民の批判を「怒りの信託」として真剣に受け止めた。名曲「花」のミュージシャンが国会議員となって3年、「政治家は本職、音楽は天職」と言う語り口は率直だった。

諸見里
それにしても驚きでした。七月の参院選で大勝し民主党への期待が高まっている中での騒動。小沢代表と福田康夫首相との党首会談、次に自民・民主のいわゆる大連立構想の提起から反対を受けての小沢氏の辞意表明、一転しての撤回。国民も県民も戸惑いと同時に、民主への批判が高まったと思います。県連代表として説朋していただきたい。

喜納
見えない部分を含め話したい。小沢代表の辞意表明と撤回は、小沢代表が自民党を離党し、新生党、新進党、自由党を経て民主党と台併した経歴を考えると理解できる。政治の師である田中角栄氏がエネルギーの独自外交や日中国交回復などで米国の国益に触れ、ロッキード事件を仕掛けられ、失脚した。その経緯をつぶさに見てきた小沢代表が日本の政治自体が独立できていないという強い認識があるのだろう。日本の自立を求めて民主、自由党の民由合併を実現した。国連の国際治安支援部隊(ISAF )への参加提起などで党外だけではなく、内部からも反発を受けた。参院選を勝ちながら、体にむち打ってやっても理解が得ることができなければ、小沢代表が疲れてしまうのは当たり前だ。

諸見里
小沢氏は大連立の中で政策担当能力を示すことができると、朝日新聞のインタビューでも主張している。

喜納
民主党の成熟度を見せ、生活に関連する政策を実現すると考えた。問題はなぜ、プッツンと切れたかだが、小沢代表が疲れたときに福田首相のクリンチがあった。一方で、連立アレルギーと小沢アレルギーが連結してしまった。民由合併後、党内にはひさしを貸して母屋を取られたという不満がある。民由合併が成熟せず、そのひずみから生じた。ひずみの解消が今後の課題だ。
菅直人代表代行や鳩山由紀夫幹事長が大変になったと慌てた。2人による小沢代表への懸命の説得、引き留めで、「進退を委ねる」と表現が変わった。ここにカリスマ小沢に、人間小沢が見えた。独裁ではなく、民由の結束が固まることになったと思う。

諸見里
辞意撤回のテレビに、拳を握って喜ぶ喜納さんが映っていた。

喜納
小沢代表の辞意は1カ月前から分かっていた。党内権力闘争に嫌気がさしていた。水曜日(14日)に、私は菅氏、鳩山氏と会談し、総選挙で負けても小沢氏を辞任させずに、3年間の任期を全うさせることを約東させた。1年生議員だが、小沢、菅、鳩山の3人が沖縄に結集するなど配慮してもらっている。私が言っていることはいぶかしく思われるが、「喜納の言うとおりになっている」ということになる。

諸見里
一連の動きに対し、国民から「民主党は何をやっているんだ」という声が出ている。

喜納
そのような声が上がるのは当然だ。私自身、参院選勝利で浮かれた状況も見てきた。だが、自民党政治の腐敗に対する怒りとは違う。支持率も下がっていない。叱院激励の意味があり、大きな愛情を持った怒りではないか。甘えずにしっかりと怒りを受け入れ国民が望む方向に民主党が変わっていくべきだ。怒りの信託に応えられなければ、 民主党は立ち行かなくなる。

諸見里
国連中心主義とはいえ、政権を取ったらアフガンのISAF参加を実現したい、と小沢 氏は書いている(「世界」11月号)。憲法の理念に従った国際貢献と主張している。しかし自衛隊を海外に派遣することには民主党内にも反対はあるでしょう。

喜納
 小沢氏のアフガニスタンへのISAF問題は党内右派、左派の両方から反対があった。党内の未熟な安保論議を露呈した形になった。ただし福田首相との党首会談は、首相が安全保障の一大転換を譲ったので政策協議の連立に踏み込んだのだ。

諸見里
 憲法との関連でいうと、自衛隊の派遣は集団的自衛権の論議が出てこよう。

喜納
 小沢氏は対テロ新法の問題で基本法を主張しているが、右は「民生支援と自衛隊の支援活動に明確な区別はない。自衛隊は出すべきだ」と訴える。左は「国連決議があれば、何でもできるのか、集団的自衛権の行使にかかわる」と反対する。ISAF問題でのつまずきもあるが、小沢氏が一石を投じ、国連中心主義が真剣に議論されるようになったことの意義は大きい。グローバルパートナーシッブなどのように日米安保、同盟を超える概念になる。

諸見里
 インド洋での自衛隊の給油活動を再開させるための対テロ新法案の対応が焦点となっている。民主党はどうするのか。

喜納
 法案は参院では否決される。政府与党が、衆院で3分の2で再議決するのか、その場合は問責決議案を出すのか。鳩山幹事長は安くは使わないと発言し、駆け引きがある。対テロ新法や衆院の解散総選挙の結果にかかわらず、小沢氏が(代表に)残ることを決めたことは大きな転換になる。与党が衆院で3分の2を割り込めば国会はまひする。
高いハードルを小沢氏に押し付けず、堂々と党運営に取り組むことが大事だ。それは、菅、鳩山の両氏と会談し、合意している。三人を和合させ、政治をしっかりと取り組
ませることが大事。それができなければ、政治家になった意味がない。

諸見里
 2004年の参院選に初当選して政治家の道を歩みだした。ミュージシャンの喜納さんが政治を選んだ理由を聞かせてほしい。

喜納
 2003年2月に、攻撃される前のイラクに行った。帰国したときには日本は自衛隊の派遣を決めていた。政治の中に入って世の中、政治を変えようと決心した。屋良朝苗や大田昌秀両知事で私たちは燃えた。だが、自民党政権では火は中央に届かずに、消されてしまう。蛇口は向こうが握っている。沖縄には政治だけではなく、さまざまな歴史の無念がある。無念を晴らすためには確実に政権を取って、影響力を発揮することが不可欠だ。知事を取り、大臣を取り、発言力、影響力を発揮する。それでも変わらなければ、独立するしかない。

諸見里
 民主党の沖縄基地問題への政策は、腰が据わっていないように見えますが。

喜納
 米軍再編は、米中の覇権争いがあり、米国にとって中国だけがコントロールできない。米国の野望で、日本は前線基地になる。民主党の議員はまだ沖縄との距離がある。われわれが主張するまでは、安全保障の問題でも沖縄のことをほとんど分からなかった。米軍再編が出てきて、やっと重大な問題と認識するようになった。優秀だが市民運動の経験がないのも一因だ。

諸見里
 「ハイサンおじさん」から「花」。これに続く作曲活動がなかなか伝わってきませんが。

喜納
 曲はたくさん作ってますよ。政治家、音楽家、どちらでもない、私が主役だ。最初はこんな苦労はないと思ったが、政治は楽しくなってきたと思っている。

諸見里
2期目への意欲ととらえていいのでしようか。

喜納
沖縄の芸能や歴史に心がある政治家、若い人をつくりたい。若い連中に民主党県連を受け継がせたい。それが今後の3年間でできるかは疑問で、もう一期は必要になる。

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政治文法も駆使

 天職の音楽から本職の政治家となって三年、喜納昌吉さん最大の難関は言葉だったようだ。「政治家は文字から言葉を、ミュージシャンは音から言葉を形成する」と、独特な言い回しで違いを述べる。国会の委員会質問では自由に話したくても「音楽的な言葉」では相手に伝わらず、問題意識の「翻訳」に苦労したという。秘書は山のように資料を用意、読むように迫る。官僚の漢字だらけの文書はまるで中国語。泣きたくなった。政治の文字にかけるパワーが侮れないことを知った。3年の奮闘で「政治文法も駆使できるようになった」そうだ。



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