財政金融委員会
平成21年03月27日
○喜納昌吉君 私は、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表いたしまして、政府提出の財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行及び財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案に反対の立場で討論を行います。
まず、財政運営特例法案に反対する理由を申し述べます。
反対する第一の理由は、この法律案の前提である平成二十一年度予算が我が国経済の実態と大幅に乖離してしまっていることであります。本法律案は平成二十一年度予算の歳入の裏付けとなる法律案でありますが、我が国経済は二〇〇八年十―十二、十から十二月期の実質経済成長率が年率マイナス一二・一%となるなど悪化に歯止めが掛からない状況にあり、既に二十一年度予算で打ち出された経済対策では不十分な状態に陥っています。
百年に一度という経済危機への対応のためにはこれまでにない経済対策が必要であり、その意味で、二十一年度予算はもはや実態にそぐわない不十分なものであると言わざるを得ません。そうである以上、関連法案である本法律案にも反対せざるを得ないのであります。
反対する第二の理由は、これまで特別会計の埋蔵金の存在を認めてこなかったにもかかわらず、なし崩しにそれを使おうとしていることです。
政府は、財政投融資特別会計の金利変動準備金は所要の水準が絶対に必要であるとのこれまでの方針をいともたやすく転換し、本法律案では法定の準備率を下回る水準まで取り崩すこととしております。その理由として、政府は、経済対策の財源として必要になったためと説明しておりますが、これは埋蔵金が存在していたということの何よりの証左であります。
この点をうやむやにしてなし崩しに埋蔵金を使おうという政府の姿勢は責任逃れであり、賛成することはできません。
次に、所得税法等改正案について反対する理由を申し述べます。
まず第一の理由は、本法律案が隠れ増税法案であることです。
本法律案は、過去最大規模の住宅ローン減税、中小企業対策減税、自動車取得減税など、地方税を含め総額一兆円規模の減税措置を講ずるものと政府は説明しておりますが、実際は、道路特定財源の一般財源化に伴い、本来廃止すべきガソリン税等の暫定税率、約二兆六千億円と想定される増税を維持した法案であります。
麻生総理大臣は、歳入を道路整備に使う義務付けをやめたことから問題ない旨の開き直りの発言をしておりますが、国民に増税を説明せず、逆に減税法案と偽ることは、明らかに国民に対する背信行為であります。地方分も含め、即刻暫定税率を廃止すべきです。
反対する第二の理由は、附則第百四条の政府・与党の税制抜本改革の規定が我が党の改革と全く逆行するものであるからです。
附則第百四条は、政府・与党の税制抜本改革及びその基本的方向性を規定したもので、二〇一一年度の消費税引上げを念頭に置いたものであります。しかし、その内容は極めてあいまいで、肝心の消費税をいつどの程度上げなければならないのかについてはすべて先送りされています。自民党内の増税反対派に配慮したとはいえ、三年後の消費税引上げをお願いしたいという熱弁を振るった麻生総理の発言の一貫性のなさがここでも浮き彫りにされたものと言えます。
今重要なことは、道路歳出の無駄の排除、天下りの根絶など徹底的な歳出改革を行うことであり、消費税の増税ではありません。このように政府・与党の税制抜本改革は我が党の改革と程遠いもので、到底賛成することはできません。
最後に、世界的な金融経済危機の中、これまでの麻生総理大臣の無責任な発言を始め、世界中に恥をさらした前財務大臣の酩酊事件など、麻生政権が我が国にもたらした損失は極めて大きいと言わざるを得ません。このような麻生政権が幾ら経済対策を講じても無駄であり、麻生政権の退陣こそが我が国最大の景気対策であることを申し述べまして、私の反対討論とさせていただきます。
