14 03月 2010

平成19年12月18日

posted by tetsuo okada

外交防衛委員会

○喜納昌吉君 民主党・新緑風会の喜納昌吉と申します。
 今、人類は新たな転換期に差し掛かっていると思っています。地球温暖化や砂漠化、紛争やテロなど、我々が直面している問題は人類規模、地球規模に広がり、これらに対処するには国家規模、同盟規模では到底間に合いません。病み疲れた地球を元の姿に取り戻すためには、問題から答えを導き出すのではなく、答えから問題を解決するという姿勢が必要だと思います。
 安全保障についても、日米同盟を地球規模で解釈する時期に来ていると思います。日米同盟の重要性を認識しながらも、日米同盟に対してどうアプローチするか問われるところであると思います。
 グローバル公共政策、保護する義務、国連の先住民の権利宣言採択、UNEPSなどの新しい価値観についても大いに議論すべきだと思っております。その意味で、民主党がテロ特措法の対案提出に慎重になるのは当然だと思っております。
 では、地球を一番破壊する戦争の担い手である死の商人、武器商人と言われる軍需産業の関連で質問します。
 日米平和・文化交流協会という、外務省広報文化交流部文化交流課が一九六八年に管轄を始めた社団法人があります。まず、これについて質問します。
 外務大臣、その目的を明らかにしてください。

○副大臣(木村仁君) 御指摘の法人は社団法人日米平和・文化交流協会のことであろうと存じますが、この協会は、日米両国の文化の交流を行い、日米両国民の親善を図ることを目的として昭和四十三年四月に設立された社団法人日米文化振興会を前身とする外務省所管の社団法人でありまして、主な事業として、日本と米国との文化交流事業及び知的交流事業等を実施いたしております。

○喜納昌吉君 現在のような防衛族議員のたまり場のような組織になったのはいつごろからですか。

○副大臣(木村仁君) 平成十七年に日米文化振興会に対して発出された外務大臣命令を受けて同振興会が組織変更いたしまして現在の日米文化交流協会というふうになりましてから、日米国際交流基金センターからの補助金等を得て日米安全保障に関する交流の研究会等を開いているものでございます。

○喜納昌吉君 この創始者は笠井重治先生となっているんですけど、明らかに所期の目的を逸脱していると思うんですけど、どうですか。

○副大臣(木村仁君) そのようなこともありましたので、平成十七年に検査を行いまして、同年六月十二日に、失礼いたしました、平成十七年に改組等の改善命令を出しまして、事務所を明確にするとか人事を確立する等の改革を行っております。

○喜納昌吉君 報道によると、この協会は、元は日米文化振興会という名称でしたが、二〇〇一年に秋山直紀氏が買い取る形で引き継ぎ、名称が現在のように変わったとありますが、これは事実ですか。

○副大臣(木村仁君) 日米平和・文化交流協会という名称は、平成十七年に日米文化振興会に対して発出された外務大臣の命を受け、同振興会の組織としての在り方、実施事業範囲等について見直しを行う中で、平成十八年六月十二日、法人側から名称を含む定款変更の認可が申請され、同六月二十六日で外務省としてこれを認可したものであります。
 名称変更の理由に関し法人側からは、日米文化振興会の基本理念を引き継ぎ、日米両国の文化交流を行い、日米両国民の親善を図るとともに、日米平和・文化交流協会へと名称を変更し、日米の信頼構築を通じて世界の平和に寄与していく活動を行っていくという説明を受けました。これに対し外務省としては、平和という用語はしばしば文化交流と関連付けて用いられる用語であり、同法人の目的及び事業と乖離しないと判断して名称の変更を認可をいたしております。

○喜納昌吉君 この協会は現在も外務省管轄下の社団法人なんですか。

○副大臣(木村仁君) 外務省管轄下の公益法人でございます。

○喜納昌吉君 当初の目的を大幅に逸脱した組織を今も文化交流を目的とした法人として認め続けているのはおかしいと思いませんか。

○副大臣(木村仁君) 外務省の検査、組織変更の後、そのような趣旨に沿った仕事をいたしております。米専門家による講演の支援、あるいは日米安全保障戦略会議、こういうものの知的交流を行っておりますし、日米企業間の相互理解を目的とした勉強会及び懇親会の開催、あるいは日米安全保障議員交流の開催、あるいは初代会長である笠井重治氏が残した文献の活用のための調査研究、各国における情報保護という言葉の解釈の違いに関する研究、同協会を対象とした米国情報の配信等、そのような仕事をいたしております。

○喜納昌吉君 いいお仕事をしているとおっしゃっていますけど、協会が不祥事の温床になっていた可能性が出ている今こそ、外務省はこの協会を解散させるべきではないかと思いませんか。

○副大臣(木村仁君) 平成十七年の改善命令を発出いたしまして以後、改革を行い、現在は良好な運営を行っているものと考えております。

○喜納昌吉君 どう考えても良好な運営とは思えませんですけど、何か解体できない理由でもあるんですか。

○副大臣(木村仁君) ちょっと聞き取れませんでしたが。

○喜納昌吉君 どう考えても良好な団体という、運営という感覚はないんですけど、客観的に見てね。何か解体させると都合が悪いようなものがあるんですか。

○副大臣(木村仁君) この協会は、国際交流基金日米センターから補助金を得て両国の交流会議、日米安全保障戦略会議等を定期的に開催しておりまして、交流協会からの報告によりますと、そういった事業は補助金適化法に基づいてきちっとやっているというふうに聞いておりますので、今解散させる理由はないのかと思います。

○喜納昌吉君 防衛省の不正を見てもほとんど報告はでたらめな感じがありますけど、それは単純にすぐ報告で判断するんですか、副大臣は。

○副大臣(木村仁君) 国の取決めによりまして三年に一度はきちっと監査を行うことになっておりまして、立入検査を早期に実現したいと、実施したいと思っております。
 国際交流基金から日米文化振興会、これは以前のものでありますが、日米平和・文化交流協会に対して支出された助成金は、先ほど申しましたように、補助金適化法に従って適正に処理されていると報告を受けております。
 いずれにいたしましても、早期に次の立入検査を行いたいと考えております。

○喜納昌吉君 しっかり立ち入ってください。そうしないと、何か国民よりも防衛産業、防衛族議員、あるいは米国の軍産複合体の方が大切なのかなと一瞬思うことがありますから。
 どうですか、いっそのことこの協会を解散させ、もし強いて残すならば、文化交流というこの言葉をはいで軍事交流とか、そういう方向にはっきり変えた方がいいんじゃないでしょうか。どうですか。

○副大臣(木村仁君) 文化交流及び人事関係の交流等を中心に行っている団体でございまして、現在は日米安全保障戦略会議というのを安全保障議員の協議会等と協力して、あるいは米国のヘリテージ財団あるいはその他の機関と協力してやっておりまして、その一部が今活発といえば活発でありますけれども、公益法人そのものとしては文化交流、人事交流、人物交流、そういうものを進めていこうという団体でありますので、今解散とかそういうことにはならないと思います。

○喜納昌吉君 国家の危機のときには政治判断というのを強く出さなくちゃいけないと思いますので、良くないなと思いましたらばしっと切るという態度を示せば自民党も少しは人気を取り戻すのではないかと思っていますし、多少なりともね。是非頑張って、よろしくお願いします。

○副大臣(木村仁君) 御質問で、できるかどうか分かりませんが、承っておきます。

○喜納昌吉君 ブッシュ米政権が開始した対テロ戦争の基となったとされている国連安保理第一三六八号決議について質問します。
 この決議は、国連憲章第五十一条の自衛権の存在を確認しましたが、具体的な軍事措置をとることを求めるものではなかったと思いますが、外務大臣はこの点をどうお考えですか、外務大臣。

○国務大臣(高村正彦君) 一三六八自体が何か特別の軍事行動を求めているというふうには解釈をしておりませんが、その中で個別的自衛権あるいは集団的自衛権というものを示唆している文言があるということは事実でございます。

○喜納昌吉君 示唆する。まあ私が言いたいのは、一三六八号決議は、テロに対する自衛行動は認めても直ちに戦争開始につながる問題の解決を求めていたものではないと思っているんですね。その示唆するという個別的自衛権、集団的自衛権、それはどういうとらえ方をしているんですか、大臣。この示唆の問題、答えてください。

○国務大臣(高村正彦君) 一三六八号の該当部分ちょっと読んでみますと、テロ行動によって引き起こされた国際の平和及び安全に対する脅威に対してあらゆる手段を用いて闘うことを決意し、憲章に従って、個別的又は集団的自衛の固有の権利を認識しと、こういう言葉があるわけであります。あらゆる手段を用いて闘う、テロ行動に対してですね。そして、憲章に従って、個別的又は集団的自衛の固有の権利を認識しと、こういう言葉があるということは、正に自衛権の行使あり得べしと、こういうことを物語っているものだと思います。

○喜納昌吉君 あらゆる方法を駆使してもいいという形で個別的自衛権、集団的自衛権。そして、日本政府はどの方法を選んだんですか、日本政府は。日本政府はどの方法を選んだんですか。集団的自衛権を選んだということですか。

○国務大臣(高村正彦君) 日本政府は個別的自衛権も集団的自衛権も選んでおりません。一般国際法上もできるアフガニスタンの支援と、その他広い意味での、広い意味でのですよ、戦闘行為というんじゃなくてテロとの戦い、前々から言っています車の両輪といういわゆるテロの温床をなくすような活動と、そして具体的に言えば、海上阻止活動に対して給油等の支援を行うと、そういう活動を取ったもので、これは個別的自衛権でもなければ集団的自衛権でもないということは明らかであります。

○喜納昌吉君 日米同盟というところからちょっと考えてほしいんですけれどもね。思うに、ブッシュ政権は、テロ事件への対応策を対テロ戦争ないしテロとの戦いと呼んで戦争行為として位置付け戦争に突入したと思うんですけれども、そこには最初から無理があったとは思いませんか、大臣。

○国務大臣(高村正彦君) テロとの戦いという場合の戦いというのは、必ずしも国連憲章が禁じているところの国際関係における戦争という意味ではなくて、日本語でも戦いというのは非常に広い意味で使うわけでありまして、そういう意味の戦いということを言っていると、こういうふうに解釈をしております。

○喜納昌吉君 国連のことはさておいて、日米同盟という観点から、特に自民党政権は非常に日米同盟を中心にして国連のことを考えていますからね。そうなると、アメリカがそういう行為に出たということは、普通、同盟ならばある程度の共犯意識を持ったって構わないと私は思うんですけれども、どうですか。

○国務大臣(高村正彦君) 日米同盟というのは極めて重要なものだと思っておりますが、今、日本がアフガニスタンの関連でいろいろやっていることは、日米同盟だからやるということではなくて、広い意味での国際協力と、こういうことでございます。

○喜納昌吉君 すばらしいですね。それは日本の、安全保障のアイデンティティーがあるということを宣言していますからね、すばらしいことです、これは。
 それから、ブッシュ政権の当時の最大の欠点は短絡し過ぎたところにあると私は思っているんですね。そのテロを生み出す背景としてのいかんともし難いこの貧困、米企業を中心とする多国籍企業の横暴、米国主導の弱肉強食の新自由主義の猛威、米政府のイスラエル絶対支持政策などに問題があったと思います。
 もし日本のこの安全保障のアイデンティティーというところから考えれば、このブッシュ政権の欠点を外務大臣はどうとらえます。

○国務大臣(高村正彦君) 同盟国の欠点はどうだというようなことは、外務大臣が言うべき話ではないと。我々は、同盟を強固にこそすれ、わざわざ同盟に問題を引き起こすようなことを言うはずもないし、アメリカというのは民主主義的な、全体から見ればいい国であると、こういうふうに私は思っております。

○喜納昌吉君 大臣は何年生まれか知らないんですけれども、かなり古いアメリカ観につかまっているのかと思うときもあるんですけれども、それでもアメリカは、米国は九・一一事件の当事国であり最大の被害国だったんですね。ブッシュ政権が怒ることも理解できないわけじゃないんですけれども。問題は、日本の小泉政権が、世界に先駆けて真っ先に米国の戦争開始を支持し、十分に議論もしないままにテロ特措法を作って対米従属貢献に踏み切ったことだと私は思っているんですね。これは国際貢献では決してなく、対米貢献と言わざるを得ないんですね、これはね。やっぱり小泉政権の拙速が今日までの禍根を残すことになったんではないかと思っています。
 外務大臣、最初にこのテロ特措法を作った小泉政権の拙速ぶりをどう評価しています。

○国務大臣(高村正彦君) テロ特措法というのは国会で十分に審議をされて成立した法律だと、こう思っておりますし、そして、この法律に基づいてやった自衛隊の対応には民主党も承認をするという、そういう国会での行動を取っているというふうに私は記憶しております。

○喜納昌吉君 それは一つ、同盟関係は傷付けちゃいけないというこの考え方がちょっと私は理解できないですね。同盟関係だからこそ、相手に、そのアメリカという国が未来をつかまえるためにはっきり日本が物を言うことこそが本当の同盟の道ではないんですか、外務大臣。

○国務大臣(高村正彦君) 同盟関係というのは、これはイコールパートナーでありますから、私たちは言うべきことは言い、協力すべきは協力し、正にアフガニスタンの問題については協力すべきところでありますから協力をしていると、こういうことでございます。

○喜納昌吉君 最近の自民党の中枢の方々の言葉を聞いてみると、小泉に自民党を壊されたと思っているんですけれども、実際は日米同盟も壊しているんじゃないですか、外務大臣。

○国務大臣(高村正彦君) 日米同盟は大事なものでありますから、壊してはいけないものでありますし、壊さないように私たちも当然考えておりますが、先ほどから申し上げていますように、アフガニスタンにおいての、例えばインド洋における海上自衛隊の活動というのは、日米同盟にもいい影響を与えることは事実でありますが、そのことを目的にしているというよりも、正に国際協力、テロとの戦い、国際的なテロとの戦いと、そういう観点からやっている行動でございます。

○喜納昌吉君 念仏を唱えるようにテロ、テロ、テロすれば何でもいいというのはちょっと少し考え直してもいいんではないかと思うんですけどね。
 パキスタン、アフガニスタン、イランの沿岸で、ペルシャ湾へと続くインド洋北西部は間違いなく戦闘地域です。テロ特措法によって海上自衛隊は、米軍などにより攻撃や侵攻作戦、侵攻作戦というのはこれは侵略せしめるという意味なんですが、それの後方支援任務に加担することになったということは、平和憲法をうたう非戦国家日本は傷付いたことになりませんか、外務大臣。

○国務大臣(高村正彦君) 海上自衛隊がインド洋で行っている行動は、インド洋を平和の海にする、テロリストの自由の海にさせないという海上阻止活動、それの海上阻止活動に従事している艦船に対して補給を行うということでありまして、何も戦争をしているわけでもあるいはありませんから、そういう意味では、平和憲法に違反するということじゃなくて、インド洋を平和の海にするために正に憲法の前文にかなった行動であると、誇りを持ってやっているわけでございます。

○喜納昌吉君 それでは、海上自衛隊からの給油している場所は戦闘地域という認識はないということですか。防衛大臣、石破大臣。

○国務大臣(石破茂君) その地域において国若しくは国に準ずる組織の間で領土等の争いなどによる武力の行使が行われている地域、それが法的に戦闘地域ということになります。
 インド洋において国又は国に準ずる組織の間においてそのような武力の行使が行われているという評価は私どもはいたしておりません。当然のことながら、非戦闘地域でございます。

○喜納昌吉君 大臣、それならば、何も自衛隊を送らずに普通の民間のタンカーを送れば、これが問題を起こさなくていいんじゃないですか、大臣。

○国務大臣(石破茂君) それは、この法律を作りましたときから累次政府は答弁申し上げているところでございますが、そこの地域において国又は国に準ずる組織の間において武力の行使が行われていないという評価と、その地域が安全であるという評価は全くの別物でございます。
 つまり、国内におきましても危険な地域というのはございます。しかしながら、例えば歌舞伎町でやくざが銃弾を撃ち合っておる、これが戦闘地域なのかという評価は、だれが考えてもそうはなりません。しかし、その地域が安全かと言われれば、決して安全ではございません。
 インド洋においてそういう危険がある、そういうことがあります以上、民間の船舶が航行するということについて、いかにして安全を守るか、いかにして抑止力を発現するかということで先ほど来外務大臣は答弁をしておられると私は承知をいたしております。

○喜納昌吉君 石破大臣の例え話はちょっと少し、もっとセンスを付けた方がいいと思いますね。
 歌舞伎町のドンパチは、あれはやくざです、悪いけどね。やくざと自衛隊を一緒にするというのは、あれは周囲の戦いに一緒にするというのはどういうことですか、これは。していない。相手がやくざね。本当にやくざを相手にするという考え方があるんですか。どうぞ。

○国務大臣(石破茂君) 私は、やくざと自衛隊を一緒にして申し上げておるわけではございません。そこで何が行われているか、すなわち憲法九条第一項に言います「国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」、そこに言う国際紛争とは何か。それは、そこにおいての主体が国又は国に準ずる組織であるときに国際法上それは国際紛争の主体になり得るということを申し上げたのです。
 やくざが国際紛争の主体になり得るわけではございませんし、そういうことが行われていない地域において自衛隊が活動することは憲法九条に何ら反するものではない、そういうことを申し上げているのです。

○喜納昌吉君 だから、要は歌舞伎町で当てはめる法律とこのやっぱり給油新法に当てはめる法律は全然次元が違うから、私は、その場所は潜在的戦闘地域ではないかと、潜在的戦闘地域として政府はとらえているのか、それを聞きたいんですが。

○国務大臣(石破茂君) 委員がおっしゃいます潜在的戦闘地域という言葉の定義が必ずしも私知識がなくて判然といたしませんが、現に戦闘が行われておらず、そしてまた活動を行う期間において戦闘が行われると認められる地域、必ずしも用語が正確ではないかもしれません、それは現に戦闘が行われておらないということも重要でございます。そして同時に、その活動の期間においてそれが行われるということが予測されない地域ということも条文上は担保をしておるものでございます。
 もし仮に、委員が潜在的戦闘地域というお言葉をお使いになり、それが私の申し上げたような趣旨であるとするならば、そういうものもそういう地域においては行わないということを法律上、条文上担保をしておるものでございます。

○喜納昌吉君 行わないというのはどういうことですか。

○国務大臣(石破茂君) そういうことが行われると予測されない地域ということを条文上は申し上げております。すなわち、それが委員のおっしゃいます潜在的にということと重なるかどうか、これは私よく分かりませんけれども、実際に国際紛争の主体たり得る国又は国に準ずる組織の間において武力を用いた争いが行われている、これが戦闘地域ですよね。そして、そういうようなことが起こり得るいろいろなよもの情勢から判断してそういう地域になるということが予想される地域、そういう地域においても活動はしないということなのでございます。

○喜納昌吉君 それならば、それまでに神経質にならずに、やはり民間のタンカーを造って、そんな無駄な経費も使わないで、無駄な時間も使わないでやるということが賢明だと私は思うんですけれども、やはり日米同盟として弱みでもあるんですか、石破大臣。

○国務大臣(石破茂君) この活動には七か国が参加をしておりました。日本が抜けておりますので六か国ということでございます。イラク戦争に反対したドイツや、あるいはフランスやイスラム教国でありますパキスタンや、そういう国がなぜ参加をしているのだろうかということをよくよく我々は吟味する必要があるのだというふうに考えております。
 このテロとの戦いというのは、日米同盟のコンテクストで完全に判断するとするならば、そうであれば周辺事態法を使うという考え方もあったはずです。しかし、当時我々がなぜ周辺事態法を使わなかったか。それは、周辺事態法の条文そのものが日米安全保障条約というものを念頭に置いて作ったものだからでございます。ですから、周辺事態法というものを用いることをせずにこの旧テロ特措法というものを作ったわけでございます。
 そして、今参加しておるのは六か国ですが、何だ、六か国じゃないかという御指摘もあるのかもしれません。しかし、委員は行かれたことがあるかどうか私は存じませんが、実際に、あのインド洋という極めて過酷な気象条件、そしていつテロが襲ってくるか分からないという危険な、あえて危険と申しますが、危険な状況、危険が想定される状況、その中においてきちんとした活動がなし得る海軍というのがどれだけあるかということを考えてみたときに、そういうオペレーションが長期にわたって持続的にできるという国は少ないのです。それができる国はきちんと参加をしておる。
 これが日米同盟に何か弱みでもあるかとか借りでもあるかと、そういう話ではございませんし、九・一一で我が同胞が二十四名、何の罪もない我が同胞が命を失うことになった。国民一人一人の命というのは、それは国家主権そのものなのです。国家主権そのものが侵されたときに、私どもとして、本当にそれで何もしない、そういう選択があるとは私は思っておりません。

○喜納昌吉君 大臣は話を細かく淡々と説明してくれるんですけど、しかしよくこれをさかのぼってみると、日本国憲法に無理をさせていたところから大臣は論理を組み立てているような感じがするんですね。
 大臣は、日本国憲法と日米安保条約のどちらの方が上にあると思っているんですか。

○国務大臣(石破茂君) それは私がお答えをすべきことかどうかは分かりません。
 しかし、日米安全保障条約は委員も何度もお読みになっておる条約だと思います。その日米安全保障条約の中に日本国憲法ということがきちんとうたわれ、日米安全保障条約と日本国憲法というのは互いに矛盾するものではございません。これが一体のものとして我が国の安全保障の根幹となっておる。
 私は、日米安全保障条約の中にどれだけ注意して日本国憲法というものがビルトインされているか、そのことについては私なりの見解を持っておるつもりでございます。

○喜納昌吉君 分かりました。
 沖縄の米海兵隊普天間航空基地に代わるあの辺野古でのV字形滑走路付きの大型基地建設計画が決定される際、守屋容疑者の介入で地元土建業者らとの癒着などがあったと盛んに報道されていますが、既に前の那覇防衛局長が当局から事情聴取を受けているということです。
 防衛大臣は先ごろ、辺野古での新基地建設にかかわる不透明な部分について調査すると約束しましたが、防衛大臣、その調査結果ないし調査過程で分かったことをお話ししてください。

○国務大臣(石破茂君) いろいろな報道があることは承知をいたしております。そして、多くが現在捜査の段階に入っております。私どもとして、いろいろな報道について可能な限りの確認は行っておりますが、今委員御指摘の那覇防衛施設局長、那覇局長も今退官をいたしております。我々として、例えばいろいろな報道の中には、図面を提示をしたとかあるいはタクシーチケットを不当に使ったとか、いろんな指摘がございます。私どもとして、省内の規範にのっとりまして、そういうことに触れたことがなかったかどうか、そのことを、退官した後ではございますけれども、事実の確認というものをいたしておるところでございます。
 その中において、衆議院の答弁で申し上げたかと記憶をいたしておりますが、図面を、出してはない図面を提示したということはなかったというふうに承知をいたしております。他方、例えばタクシーチケットの使い方、そういうものについて適切ではないと、そういうものがあったように把握をいたしておるところでございます。

○喜納昌吉君 一九九〇年代半ばのあの橋本政権時代に普天間基地返還と代替基地建設が決まったんですね。当時の大田沖縄県政の調査などで、海兵隊は、少女暴行事件に対する厳しい沖縄世論を受けて普天間基地の無条件返還さえ選択肢として考えていたという情報が明らかになっているんですね。しかし、不況だった造船業界や鉄鋼業界の利権を生み出すために、浮体工法による代替基地建設にいったん決まったと言われていました。
 利権が事態をゆがめたと言われていますけど、防衛大臣、このような無条件返還や利権関与についての情報は得ていましたか。

○国務大臣(石破茂君) 橋本政権当時に浮体工法ということでいろいろな決定がなされました。しかし、その後に、いろいろな議論の末、浮体工法ではなく、浅瀬か沖合かあるいは沿岸かは別にいたしまして、そのような形の工法に変更になったというふうに承知をいたしております。その間において、委員御指摘のような、利権が動いた、それによって適切な、適正な判断がゆがめられたという認識は私自身持っておりません。

○喜納昌吉君 守屋氏が石破大臣に抜てきされて事務次官になって逮捕されるまでに、様々な政策を出して、また不祥事を生んでいるんですね。これらをもう一度客観的に検証して新しい答えを出す責任が私は石破大臣にはあると思うんですけど、どうですか。

○国務大臣(石破茂君) それは、先ほど答弁を申し上げましたとおり、そこにおいて不当な圧力あるいは利権の存在、そういうことがあって適正なものがゆがめられたという判断は私自身いたしておりません。ただ、もう一度、私どもとして、今の政府として、地元と鋭意、誠心誠意協議をし、実現に向けて努力をしております沿岸案というものが、これが一番良いのだという検証を行う責任は私は有しておると思っております。
 すなわち、これが、何しろ普天間基地を移設しなければいかぬ、ヘリコプターも落ちました、あの危険性を除去するということは喫緊の課題であると心得ております。その普天間基地を移設するということの上において、この沿岸案というものがベストであるという認識は常に我々は持っておらねばならないし、そのことの検証は行わねばならないと今も思っております。

○喜納昌吉君 私も政治家ではあるんですけど、大臣になると非常に困るところもあると思うんですね。そう思ってもそうは言えないとかね。
 情報保全、石破長官が二〇〇三年に、四年までに情報保全隊というのを作っていますよね、イラク反対動向調査とかね。どう考えてもこれは暗いやり方ですよね。それから、辺野古移設決定とかにしても、どうもこの軍産複合体の利権が介在している感じがするし、特に統合幕僚監部、施設庁に関しても早く自衛隊を軍隊に持っていきたいのがあるし、それも自分ではなるのではなくして、アメリカの二つの思いを付加されているかと思ったりしてね。その米軍再編、グアム移転負担額決定に関しても、どう考えても払わなくてもいいお金を払おうという。辺野古V字案決定に関しては、辛うじて額賀さんが救われましたけど、今は財務省ですから、また近いうちにたくさんお金を出す羽目になるのかなと一瞬思ったりするんですね、私はね。
 それから、防衛庁から省への昇格も、まだ日米同盟というものが成熟できていない段階で省へ持っていくこの焦りも何なのかという、アイデンティティーを感じないですね、どこかにね。それから、環境アセス事前調査で掃海艇「ぶんご」が辺野古へ入り込むとか、これはほとんど石破さんが選んだ人材がいるときに起こっていることなんですね。私は、守屋容疑者を逮捕しても、そういった防衛利権にまみれた人が中心になって作った悪法が残っていては何にも意味がないと思っているんですね。
 石破大臣、少しは、守屋だけに責任転嫁するんではなくして、責任を取る方法はないですか。

○国務大臣(石破茂君) 守屋氏は、現在、当局によるいろいろな調べが行われている最中でございます。ですから、それがどういう結論になるのか、私は今知る由もございません。ただ、委員御指摘のように、これは一人そういう人がいたのだ、これが司直の手で解明がなされ、何らかの形で結論が出ればめでたし、いや、ごめんなさい、取り消します、それでおしまいということには全くならないだろうと思っております。
 ですから、そこにおいて何が行われたのか、本当に納税者のお金をきちんと使い、沖縄の気持ちというものをきちんと受け止め、ベストの決定がなされたかといえば、それはもっとこうすればよかった、ああすればよかったということは私はあると思う。行政というのは完全に無謬だとも思わないし、私自身、本当に無謬だったなんて自分でも全く思っておりません。ああすればよかった、こうすればよかったと思うこと、ましてや委員のまさしく体現しておられる沖縄の感情というものをきちんと考えてやってきたのだろうかということは、我々基地行政を行う者として最も心せねばならないところだというふうに考えております。

○喜納昌吉君 ちょっと資料を配付をしてほしいんですけどね。
   〔資料配付〕

○喜納昌吉君 私は、何も沖縄だけにとらわれて質問しているんではないですよ。ただ、石破さんが守屋さんを世に出して、彼がやってきたその過程の中で、あらゆる日米の安全保障環境に対して、非常に今までは平和国日本あるいは平和憲法という一つの概念があったんですけど、それが壊されていることに対して少し心配をしているんですね。
 防衛大臣ね、沖縄に関する特別行動委員会、SACOは、九五年九月四日に起きた少女暴行事件を契機に、沖縄の基地負担軽減を目的に九五年十一月十九日に設置されたということで間違いありませんか。これ、防衛大臣。

○国務大臣(石破茂君) その日付で間違いないと承知しておりますが、ごめんなさい、ちょっと手元に正確な日付までございませんので、もし後で間違いがあれば訂正させていただきます。

○喜納昌吉君 それでは、外務大臣、よろしくお願いします。同じ質問、お答えを。

○国務大臣(高村正彦君) 私も正確な日付はちょっと分かりませんが、多分、記憶力のいい防衛大臣がおっしゃっているんですから、そうだろうと思います。

○喜納昌吉君 だから、その少女暴行事件を契機にして沖縄のことも考えなくちゃいけないということの心情は、そのとおりですか、防衛大臣。

○国務大臣(石破茂君) 少女暴行事件というあってはならないことが起こったと、だから沖縄の気持ちを考えなきゃいかぬということではなくて、その前から当然考えなければいけないことだというふうに思っております。
 沖縄におけるそういうあってはならない事件は何もあれが初めてではございません。その前にもいろんな事件がございました。そのことを私どもよく認識しながら基地行政を進めてまいったつもりでございますが、あのような不幸なことが更なる危機意識というか、それを喚起したということは事実としてはございます。

○喜納昌吉君 分かりました。
 その前というのは、ちょっと少しこれは石破大臣が沖縄のことを思ってその前のことの歴史を述べたと思うんですけどね。ただ、不思議なことに、このSACOというのは九五年十一月十九日に設置されたということで日本で報道されているんですけど、お手元に配付した資料を見ると、この資料はジュゴン訴訟で米国が提出した辺野古の基地建設に関係する資料のリストなんですね。
 資料の6Aにプロポーザルス・フォー・SACOワーキンググループと書いてあるんですね。秘密扱いで、作者、宛先は不明、保管場所はOSDジャパン・デスク、国防省国防長官府日本部となっています。この文書の日付は少女暴行事件の七か月以前の九五年一月二十六日になっているんですけど、防衛大臣、この矛盾はどうお答えしてくれるんですか。よろしく。

○国務大臣(石破茂君) SACOの日付とどういう関係があるか。つまり、九五年の一月二十六日の時点でフォー・SACOワーキンググループというような指摘が、記載があるではないかということだと思っております。
 この辺りの日付の確認等々もさせていただきたいと存じますし、この提出リストの提出日付というものと併せてきちんとしたお答えをさせていただきます。
 今この場でちゃんとした御答弁ができませんことはおわびを申し上げます。

○喜納昌吉君 じゃ、次はこれはしっかりやっていく。これ大事な問題ですから、今後出てくる問題だと見てますからね。
 ということであると、沖縄のこの少女暴行事件という、沖縄感情をうまくある戦略に仮装して日本からお金を引き出したという結果になっちゃうんですね。その六十億ドルですか、グアムに対する、八千億ですか、そういうことを、いわば日米同盟という名の下で、あるいは米軍再編という名の下で、あるいは2アンド2の名の下で、ただ日本のお金が、日本のお金を使うために沖縄が使われてるのかと思うと、ちょっと私としては許せないという部分があるんですね。
 政府・自民党は事あるごとに日米同盟関係が大事と繰り返していますが、アメリカは六か国協議の中で拉致問題に関して責任を持つと言いながら、日本の同意を得ずに北朝鮮のテロ支援国家指定を解除しようとしています。米政府の情報収集は、イランの核兵器開発についてもイラクの大量破壊兵器をめぐる情報収集の場合と同じような過ちを犯し、文句を言えない日本の外交防衛政策は完全に翻弄されています。
 真の日米同盟をつくるためには、米政府の間違いをはっきり指摘し、筋を通すのが肝要です。それが本当の安全保障をつくっていくための道ではないですか、外務大臣。

○国務大臣(高村正彦君) 外交に筋を通すということは大切なことだと思っておりますが、私たちは筋を通して今までもやってきましたし、これからもやっていきたいと、こう思っております。

○喜納昌吉君 政府は、さきに入管での外国人入国者の顔写真撮影と指紋採取を義務付けましたが、日本に入国する米軍要員全員にも義務付けてますか。外務大臣、答えてください。
 今、言葉聞き取れましたか。
 政府は、さきに入管での外国人入国者の顔写真撮影と指紋採取を義務付けましたが、日本に入国する米軍要員全員にも義務付けているか。外務大臣、答えてください。指紋、指紋。

○国務大臣(高村正彦君) 法務省の所管だと思いますが、まあ米軍人の場合は地位協定に従ってやっておりますので、恐らくその適用はないのではないかと思いますが、もし、突然の御質問ですので、間違えてましたら後で訂正させていただきます。

○喜納昌吉君 分かりました。
 どちらでも構いませんけど、米軍要員が義務にしなかったか否か、どのようにして確認するか、その確認事項、防衛大臣、指導ください。よろしくお願いします。よろしくお願いします。

○国務大臣(石破茂君) 今外務大臣が答弁があったとおりでございますが、地位協定というものの性格も委員よく御案内のとおりでございます。米軍人によります犯罪、そういうものに対してきちんとした対応ができますよう、これはもう地位協定の運用の見直しではなくて地位協定そのものを見直せという沖縄のお考えは私どもよく承知をいたしておるところでございますが、その辺りをどのように考えるか、また委員の問題意識を踏まえて議論をさせていただきたいと存じます。

○喜納昌吉君 沖縄の問題ではなくして、ただ米軍にとって指紋採取をしてますかということを聞いているんです。これは後で調べてください。
 さて──いや、いいです、いいです。いいです、これはいいです。

○政府参考人(小松一郎君) 日米地位協定第九条に出入国に関する規定がございまして、その二項でございますが、合衆国軍隊の構成員及び軍属並びにそれぞれの家族は、外国人の登録及び管理に関する日本国の法令の適用から除外をされるという規定がございます。
 以上でございます。

○喜納昌吉君 もう時間もなくなりましたので、最後の質問をして終わります。
 さて、東北アジアの状況は、北朝鮮問題をめぐる六か国協議から大きく派生する形で、米朝和解から米朝国交正常化の方向にじわりじわり動いています。米朝が国交を正常化したら、北朝鮮を事実上の仮想敵国に見立てて外交防衛政策を取ってきた日本政府の政策は破綻すると私は思っております。
 外務大臣、今後の外交方針として、この辺はどうお思いですか。

○国務大臣(高村正彦君) 朝鮮半島を非核化しようというのは、アメリカもそう考えておりますが、日本もそう考えております。それから、米朝関係をより改善しようとアメリカが考えているのと同様に、日本も日朝関係を改善しようと、こう考えております。
 非核化の問題あるいは米朝関係の改善、あらゆるところがバランスよく進むことが必要だと、こう思っておりますので、日本政府としてもそういう努力をしていきたいと思いますが、いずれにしても、北朝鮮という相手のあることなので、相手もきっちり具体的な改善努力をしてもらわないとそれが残念ながらできないと、こういうことでありますし、それからもう一つ申し上げれば、日本は別に北朝鮮を仮想敵国と思っているわけではございません。

○委員長(北澤俊美君) 時間が来ましたので。

○喜納昌吉君 はい、また次に。ありがとうございました。どうも。
 

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