沖縄及び北方問題に関する特別委員会
平成19年11月28日
○喜納昌吉君 民主党・新緑風会の喜納昌吉です。
まず、沖縄返還密約についてお伺いしたいと思っています。
まず、毎日新聞記者だった西山太吉さんが暴いた沖縄返還時の日米政府間の密約に関して、高村大臣に質問します。
私が今年三月十九日の予算委員会で密約の存在を質問したところ、当時の麻生大臣は、「この立場において、この場においてお答えできる答弁の範疇というのはおのずと限られておると存じております。」と含みを持たせた発言をしました。
民主党が政権を取ったときにはこの密約が事実だったか明らかになると思いますが、高村大臣は密約の存在は今どうお考えでしょうか。密約。
○国務大臣(高村正彦君) 密約は存在しなかったものと考えております。
○喜納昌吉君 私は、自民党の衰弱はそういう隠ぺいにあると思うんですけど、本当に自民党を愛すならば素直に発言した方がいいと思いますけど、どうですか、高村大臣。
○国務大臣(高村正彦君) 全く事前通告がない質問でございますが、私は密約は存在しなかったものと、存在を、密約は存在しなかったものと承知をしております。
○喜納昌吉君 分かりました。今、今日初めてですから、そのぐらいで。
次は、岸田沖縄担当大臣に質問します。
大臣はさきの所信表明演説で、教科書検定意見撤回を求める県民大会に参加された皆さんの思いをしっかり受け止めながら、沖縄担当大臣の職責である沖縄の振興に精一杯取り組んでまいりますと述べられました。また、昨日の報道によると、関東学院大学の林教授は、自らの著書が軍の強制を削除させた検定意見の根拠として使われたことに抗議し、検定意見の撤回を求めています。
教科書検定で沖縄の集団自決に関する記述が削除された件について、大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 検定制度、内容につきましては、私所管ではございませんので直接触れることは控えさせていただきたいとは存じますが、こうした教科書の問題を通じて、復帰後最大と言われる大きな県民大会が開かれるなど、この問題に対する沖縄の県民の皆様方の思い、いかに深いものがあるのか、こういったものを改めて痛感しております。
私の所掌いたします沖縄振興ということにつきましても、こうした沖縄の県民の皆様方の思いをしっかり受け止めた上でしっかりと振興に努めなければいけない、そのように考えております。
○喜納昌吉君 続いて、北部振興策について質問します。
二〇〇〇年度から予算執行された北部振興策は、二〇〇六年度、小泉官邸の強い意向が働く形で急転直下停止となり、凍結に追い込まれることになったと言われています。今月に入り政府は、凍結していた本年度分予算百億円を執行する方針を固めたと報道されています。この予算に関しては、約二割から三割が中央政権に還流しているとか、守屋前事務次官や山田洋行を母体とした一連の防衛疑惑とつながっているなどのうわさが飛び交っています。
予算の執行に関して是非ガラス張りにしてほしいと思いますが、岸田大臣の見解を聞かせてください。
○国務大臣(岸田文雄君) 北部振興策の予算につきましては、現在、関係地元地方自治体、そして関係省庁の間で調整が進められている状況でございます。
沖縄担当大臣としましては、できるだけ早くこの調整が進んで一日も早く予算の執行が行われることを期待しておりますし、各省庁、関係者に働き掛けを行っていきたい、そのように考えております。
○喜納昌吉君 ガラス張りにしてくれるということはどうですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 手続の透明性につきましては、それぞれの予算、その関係する省庁、それから関係自治体、それぞれ異なっております。それぞれにおきましてしっかりと透明性を確保されるように努力をしていただくよう、担当大臣からもお願いをしたいと、こう思っております。
○喜納昌吉君 お願いするんじゃなくて、やはり大臣は力がありますから、もう少しばしっとそういう政策を打ち出してしまうというぐらいの力を出してくださればと思っています。よろしくお願いします。
次は、アイヌ民族に関して質問します。
今年の九月十三日の国連総会本会議で、先住民族の権利に関する宣言が圧倒的な賛成多数で採択され、日本も賛成しました。権利宣言は、各国は、先住民の土地や資源を取り上げるような行動、あるいは強制的な同化や統合を防ぐための仕組みを規定すべきだ、先住民は自決権を持つ、政治的地位を自由に決定し、経済的、社会的、文化的発展を自由に追求できるなど、四十六か条から成っております。
しかし、アイヌ民族に対する国のスタンスは、司法、立法と行政で様々な見解があります。
司法は、二風谷ダム訴訟で土地収用の取消しこそ認めないものの、我が国の統治が及ぶ前から北海道に居住し、民族の独自性を持っていると先住民族であることを認め、事業認定は違法としました。行政は、九七年の三月、橋本総理はアイヌ民族に先住性があるということはだれも疑う余地がないと認めたが、文部科学省は法案による先住者の明記を避けました。立法は、九七年五月のアイヌ文化振興法成立の際、先住民を歴史的事実と認める附帯決議を行いました。
この一見、見解の相違ととらえかねないが、先住民族の権利に関する宣言と照らしてどう思いますか。高村、岸田両大臣、お二人の見解を答えてください。よろしくお願いします。
○国務大臣(高村正彦君) 先住民族の権利については、先住民族に関し、現在のところ国際的に確立した定義がないわけであります。先住民族の権利に関する国際連合宣言においても、先住民族の定義について記述がありません。この宣言において述べられた先住民族の権利とアイヌの人々の関係について結論を下すことができる状況にないと、こういうことであるということを御理解いただければ幸いでございます。
○国務大臣(岸田文雄君) 今、外務大臣からの答弁の中にもございましたように、先住民族の権利について、先住民族に関しまして国際的な確立した定義がない、あるいは先住民族の権利に関する国際連合宣言におきましても先住民族の定義について記述がない、こうしたことから、この同宣言において述べられた先住民族の権利とアイヌの人々との関係について結論を下すことができる状況にはないと私ども認識をしております。
○喜納昌吉君 それじゃ、その定義のことを聞く前にちょっと聞きたいのがあるんですけれども、司法は二風谷ダム訴訟で先住民族と認め、事業を違法としながらも、土地収用の取消しはしなかったという矛盾があるんですね。事業は違法なのに土地の収用の取消しをしないという。事業は違法なんですけれども、その強制した土地の取消しをしないと、撤回を、非常に矛盾した答えを出すんですよね。それから、行政は、アイヌ民族の先住性を文科省は否定しているんですけど、立法は先住性をまた認めているんですね。
何か非常に、アイヌ民族に対する日本の政府の政策が行ったり来たりしているという、明確な答えが出し切れていないというのが現状な感じがするんですけど、この矛盾点はどう思いますか、高村大臣。
○国務大臣(高村正彦君) 国連総会で採決された先住民権利宣言に言う先住民であるかどうかということを今政府として判断できる状況にないと、こういうことを申し上げているわけであります。これは国際的な定義がないんで、定義があるとそれに該当するかどうかという当てはめということができるわけでありますが、その定義がない現時点で、アイヌ民族がそれに当てはめられるのか当てはめられないのかと明確に申し上げる状況にないということを申し上げているわけであります。
○喜納昌吉君 私が言っているのは、今、先住民の定義とか定義ではないという質問をしているんじゃないんですね。要は、司法の判断の仕方が、事業は違法としながら、二風谷ですよ、二風谷のダムの件、事業は違法としながら、土地収用の取消しはしなかったというのがあるんですね。事業は明らかに違法と言っているのに、それじゃ、その違法な事業を取消し決定したいアイヌ側の意見は完全に撤回されているんですね、要求は。矛盾なんですね、それ。これは先住民性の問題じゃなくて権利の問題です。そうですよね。
あと一つは、これはまた権利の問題と違うんですけれども、これも行政はアイヌの先住性を一度否定しているんですね、文科省は。しかし、立法は先住性を認めているんです。これ、先住性とは何でしょうか。それも聞きたいですね、ちょっと、もう一度。
○国務大臣(高村正彦君) 最初の司法判断が矛盾しているのではないかという点については、それは司法判断について行政がいいとか悪いとか言う話ではないと、こういうふうに思います。
それから、文部省判断と立法の判断というのは私よく存じませんが、外務大臣として責任を持ってお答えする立場にはないんだろうと、こういうふうに思っております。
○喜納昌吉君 それは分かりました、外務大臣。もうちょっと行くと、でも、そのぐらいのことは常識としてある程度はいかなる大臣でも知っておいてほしいなという気持ちありますね。その点は分かりました。
さらに、先住民の権利を、何というのかな、私がそこから感じる点は、先住民の権利をあいまいにする点では共通しているんではないかと。だから、今、日本の政府が怖がっていることは、何というか、その国連総会本会議での先住民族の権利に関する宣言に書かれていることが復活したときに、どうして処理したらいいのか分からないという不安があるんじゃないかと思っていますけれども、どうですか。高村大臣。
○国務大臣(高村正彦君) 私が質問の趣旨を正確に理解できたかどうかちょっと自信がないわけでありますが、いずれにしても、我が国がこの宣言に賛成したのは、基本的にこの宣言に言う先住民族を含むすべての人々に対する人権の保護にこの宣言は資すると思って賛成をしたわけであります。
そして、政府としては、今北海道が進めているアイヌの人たちの生活向上に関する推進方策が円滑に推進されるために必要な協力を行っているわけであります。また、アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律に基づいてアイヌ文化振興等に関する施策を推進しているところでありまして、政府としては、このような施策への協力又は施策の推進を着実に実施していくことが肝要と考えているところでございます。
質問の趣旨がちょっと分からなかったんで、的確に答えているかちょっと分からないんですが。
○喜納昌吉君 まず、基本的には、その先住民族という一つの団体あるいは権利というものに対してはまだまだ答えは出し切れないということなんですかね、実際はね。ただ、個人としての人権は認めるという、だからある意味じゃ日本民族であるという中に収めたいというのがまあちょっとうかがえるんですけれどね、まあそれは次また、おいておきましょう。
それならば、政府は答弁書で先住民族についての国際的定義が確立していないとしているが、さっきからずっとそのことをおっしゃっていますけどね、この根拠はどこにありますか。
○政府参考人(新保雅俊君) 個別の法律事項でございますから申し上げますと、今回の国連におきますいわゆる先住民族の権利に関する宣言におきまして定義条項は置かれておりません。また、様々な条約においてもそのような定義はないということでございます。
○喜納昌吉君 分かりました。
ちょっと話はずれますけれども、私は、平成十九年二月十五日木曜日及び十六日金曜日の国際問題に関する調査会新潟視察で、クラコフ・ロシア総領事とお話ししてきたんですね。
北方領土問題は政治化されてしまっていると、中ロ国境問題のように解決を外交官に任せたらどうかとの提案があったんですね。これ僕は納得したんですね。それで、日本の政治家が余りにも北方領土を利用し過ぎると。だから余計に厄介者が出てきておかしくなっちゃうと、両方とも。そういうことを言っていました。
そして、そこで私が非常に、択捉だったのかな、国後だったのかな、行ったときの、そこにちょうど博物館に、アイヌの資料館があったんですね。ああ、いや、ロシアというのはこんなにアイヌの問題も大事にしているんですかと。してますと言うわけね。どうですか、北方問題を生存権、自然権の観点から考えたら解決するんじゃないですかと言ったら、それはいい考えだと言ったんですね。私はこれ非常にいいことだと思っているんですね、どこかでね。
だからひとつ、そういうことを進めていくために、私は特に、アイヌ文化振興等施策推進会議が二〇〇五年七月、アイヌの伝統的生活空間の再生に関する基本構想で、アイヌの伝統や生活を助成する自然空間の必要性を提言しているということがあるんですね。僕は、うまく知恵を使って、政府はこのアイヌ問題をうまく友好的に、まあ交流していくというんですか、国際的に国連規模で使っていけば、一緒に生きていけば北方四島を戻せるんじゃないかという感じがするんですね、どこかでね。
だから、北方四島の一島ないし二島をアイヌ民族の自治区にする、あるいはそうすることによって、私は、ロシアの脅威を遠いところに遠ざけることができるという一つ利点があるんですね。そして、我が国の排他的経済水域の拡大にもつながると私は思っているんですけれどもね。
アイヌの方々のこの思いを日本政府として、外務大臣として、あるいは北方大臣としてどのような考えなのかちょっと聞きたいですね。よろしくお願いします。
○国務大臣(高村正彦君) アイヌの問題を活用すると北方四島が返ってくるという論理が私にはよく理解できないわけでありますが、いずれにしても、北方四島というのは今まで日本以外の領土になったことのない日本固有の領土でありますから、日本国に返ってくるのは当然のことでありまして、これはアイヌの文化を大切にするとかしないとかいうことと関係なく、主権国家であるロシアと日本との問題で、主権国家である日本に返って当然の四つの島であると、こういうことだと私は考えております。
○国務大臣(岸田文雄君) 北方領土問題につきましては、四島一括返還を実現して平和条約を締結する、これが国の方針だと認識をしております。具体的にどのような外交交渉を行うのか、これは外務大臣、外務省の所掌だと存じております。
北方担当大臣といたしましては、こうした外交交渉を後押しするべく、国民運動を喚起するというのが役割だというふうに認識をしております。
○喜納昌吉君 それがまあ国策だという話もありますけれども、固有の日本人の中にはアイヌの方は入っていますか、高村大臣。高村大臣、固有の日本人という中にね、この北方四島は固有の日本のものだという、日本人が住んでいたという言い方をしていましたけれども、アイヌ民族は固有の日本人に入っていますか。
○国務大臣(高村正彦君) アイヌの方たちは当然日本国民だと、こう思っております。
○喜納昌吉君 それでは、彼らが最初に権利を主張した土地に関しては、その権利は復活する可能性はありますか。高村大臣。
○国務大臣(高村正彦君) 土地についての権利を復活するかどうかは日本国内の法令で、法律で決まる話で、外務大臣があれこれ言う話ではないのではないかと、こう思っております。
○喜納昌吉君 岸田大臣はどうお考えですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 済みません、先生のこの質問の趣旨、ちょっと十二分に理解しておりません。申し訳ありません。
○喜納昌吉君 それじゃ、もういいです、いいですよ。もうちょっと集中をね。私の言葉もたまに飛びますから、許してください。
次、泡瀬の埋立てのことに対して、ちょっと私、お尋ねしたいと思っています。泡瀬干潟の埋立てに関して質問します。
まず、環境アセスメントの問題からお話しさせていただきます。
環境アセスメントの国際的な潮流はパブリック、公共政策という視点に立っています。他の先進国は、地球温暖化や砂漠化の問題、人類と他の生物との調和など、生態系に総合的にどう影響があるのかというトータルなリスクを評価して環境基準を設定しています。人類が今のペースで消費を続けていくと、地球三個あっても足りないと言われております。有限である自然の恵みと永遠に付き合うコツとは、ともに生きることで、まあ民主党が言っている共生ということですね、傷付き、病み疲れたこの母なる大地を見たとき、戦争だけが人類の滅びの道ではないことを私たちは知ります。
政府は、来年七月の洞爺湖サミットで、環境問題は日本がイニシアチブを取っていくテーマだと強調しています。しかし、現実を見ると、泡瀬干潟や辺野古で行われている環境アセスはずさん過ぎると言わざるを得ません。沖縄担当大臣、見解をお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の泡瀬干潟ですが、この東部海浜開発事業、泡瀬干潟の生態系保全の観点から大変注目を集めているところです。専門家から成ります環境監視委員会あるいは環境保全・創造委員会、こうした委員会の指導、助言を得ながら環境面への影響を最小限にとどめるなど、努力をしているところでございます。
具体的には、トカゲハゼの繁殖期に当たる四月から七月においては海上工事を一時中止するとともに、工事中の環境監視を慎重に行うなど、環境に配慮し工事を進めているところです。また、海草の移植に取り組むなど、積極的な環境創造にも努めているというところでございます。
今後とも、地元の意見等も踏まえまして、一層環境の保全に努めていきたいと、このように感じております。この泡瀬の干潟の生態系保全につきまして、今後とも万全を尽くしていきたい、このように考えております。
○喜納昌吉君 アメリカのアセス、アメリカ環境保護局、EPAというんですけれどもね、のあれでは、事業の抜本的見直しを求めているのが大体十九件あって、一三・四%ですね、二〇〇二年から、一月―八月までね。環境的に不満足で実施すべきでないというのが四件ぐらいあって、二・八%ぐらいかな。
それから、日本のアセスというのは事業が許可されないことはほとんどないと言われているんですね。だから一〇〇%認可、これは異常ではないかと。だから、個別の環境基準法はあるんですけれども、総合的な生態系に関する基準がないというのが指摘されていますね。アセスをしたから合法だと、事業にお墨付きを与えるだけのアセスになっているという、この辺の、結構アセスというのは、環境側に主体があるんじゃなくして、事業側の免罪符でしかないということを言っているんです。どう思いますか。
○国務大臣(岸田文雄君) アセスの手続につきましては、日本とアメリカそれぞれの独自の手続があるものだというふうに認識をしております。そして、日本のアセスの手続につきまして、何よりも、有識者始め専門家の知見に基づいて、しっかりとした環境保全という点で吟味をされなければいけないというふうに思っております。その上でどのような結果になるのか、これが手続のあるべき姿だと思っております。
○喜納昌吉君 泡瀬は閣議アセスで、現在の基準より甘いという、だからアセス法ができ上がる一か月前にできているんですよね。何かそれ、駆け込みに、何というのかな、意図的に滑り込みでアセスしたのではないかという疑問があるんですよ、地元では。それ、やっぱりアセスに関しても非常に暴力的な感じがするというデータでね、アセス法の施行一か月前のアセスというこの実態に関してどう思われますか。
○国務大臣(岸田文雄君) アセスの手続につきましては、法律手続にのっとって進められているものだというふうに認識をしております。
いずれにしましても、手続を進めるに当たりまして、多くの関係者の皆様方の御理解、御協力というものは欠かせないと認識をしております。多くの方々にしっかりと理解していただけるような丁寧な手続を進めていかなければいけない、そのように認識しております。
○喜納昌吉君 いつも話は法律という話が出てくるんですけれども、私は法律をどう扱うかに懸かると思うんですけれども、今の丁寧という言葉は、それはそのまま受け入れていいですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 丁寧な手続、やはり同じ手続を進めるに当たりましても、多くの関係者の皆様方、地元の関係者の皆様方の理解そして協力、こういったものを大切にしていく姿勢、こういった点、丁寧さというふうに表現をさせていただいていますが、是非大切にしていきたい、そのように思っております。
○喜納昌吉君 もし丁寧というお言葉を使うならば、あそこに生息しているあれなんですけれども、クビレミドロなど希少種がアセス段階で入っていなかったとか、海草の移植は被度、工事の途中で五〇%壊れてしまったからもう移植する必要はないという、非常にこれ暴力的なアセスが行われているんですね。だから、丁寧という言葉を使うならこれをやり直すということですか、もう一度。
○国務大臣(岸田文雄君) 現状、関係者の皆様方に御努力をいただいて手続を進めさせていただいているというふうに思っております。これは、今後ともこのまま丁寧に進めていただければと思っております。
○喜納昌吉君 泡瀬は県の環境保全指針評価ランクで一番なんですね。だから、厳正な保全をする地区になっているんですね。だから、丁寧で、今のお言葉を聞くと、任すという、まさか丸投げすることはないですよね。やっぱり新しく就任したんですから、しっかり現地に行って声聞くということをしてくれませんでしょうかね、どうですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今後とも、丁寧な手続が進められるよう沖縄担当大臣としても責任を持って注目していきたい、そのように思っております。
○喜納昌吉君 一区、二区で問われているんですけれども、第一区は二区よりも環境面で最も重要で、工事を行うと環境破壊が進むということになっているんですね。なぜこのような場所に埋立てを許可をしたのか。どう思われますか、一言でもいいから。
○委員長(市川一朗君) 岸田大臣。
○喜納昌吉君 あるいはだれか専門家でもいいですよ。
○政府参考人(清水治君) お答え申し上げます。
泡瀬の埋立ての事業につきましては、東部海浜開発事業の中で、沖縄の中部圏東部海岸地域の活性化を図るという目的で沖縄市が提唱され、それを基に計画を具体的にして、その中で工事の区域については第一区域、第二区域ということが区分されて、それに基づいて事業が行われてきたところでございまして、具体的には、その埋立地の造成等を行います国それから沖縄県と土地の利用を行ってまいります沖縄市の三者が連携して事業を推進させていただいているところでございます。
○喜納昌吉君 事業の形態、施設も分かるんですけれども、ただ、なぜこの大事な場所をやっちゃうのかというのでちょっと疑問がありますね。これをちょっと説明します。
沖縄県レッドデータブックからなんですけれども、泡瀬の絶滅危惧種というのが魚類が六種、甲殻類が七種、貝類が百八種、鳥類が十種、海藻・海草が十二種ね。新種では海草が一種、カニが一種、貝が二種。新種の可能性のあるものが海藻が三種、貝が二種。泡瀬が一番のもの、海草の種類で十三種、干潟貝類で三百二十種、ムナグロ、鳥類の越冬数が日本一。保全対策はほとんど今現在の工事から見ていって、まあうまく自然と共生といいながら体質がずさん、保全の見通し通ってないということのデータがあるんですね。
それで、そのことに対して多くの団体の埋立て中止要請があるんです。ちょっと名前を読み上げます。ラムサール条約事務局、オーストラリア環境遺産大臣、日弁連、沖縄弁護士会、自然保護協会、WWFジャパン、日本野鳥の会、沖縄生物学会、沖縄クモ類学会、環境省、環境省も入っています、すごいね、はい、じゃ分かりました、泡瀬干潟を守る連絡会を始め地元団体多数。環境省も入っていること、ちょっと驚きましたけれども、そういう方々がしっかりこれを守るべきだと言っているんですね。だから、是非これ守ってほしいなと思っております。これはこれだけにします。
そこで、利用計画なんですけれども、国が埋立てに参加する前、一九九八年以前、沖縄市の単独事業の埋立て申請に対して国は認可しなかったんですね。それは、将来性がない、沖縄市の負担になるという理由なんですね。その理由として、ホテル参画希望は、理由としては事業が見えないということだったんですね。それで、もしこれを許可したならば、ホテル参画希望はあるのかないのかということをちょっと私は聞きたいんですけどね。これはどの方に聞けばいいでしょうかね。はい、どうぞ。
○政府参考人(清水治君) 土地の利用、ホテル等についての将来の土地の利用についてのお尋ねかと存じますが、現在、埋立地造成の事業等を進めるところでございますが、将来の土地利用計画について申し上げますと、東部海浜開発事業の中で、海に開かれた国際交流拠点を形成するということで、雇用や地域の活性化を目的としてございまして、その中では、これは地元沖縄市を中心とした計画を立てて基づいて作成されたものでございますが、ホテル用地あるいはマリーナ施設用地、観光商業施設用地、そのほか市民のニーズを踏まえました教育・文化施設用地、住宅用地、多目的広場等が埋立地における土地利用計画として予定されているところでございます。
○喜納昌吉君 非常にバラ色でいいんですけどね。沖縄県包括監査人意見書の評価とかには抜本的見直しが必要だという報告書もあるんですね。それは、非常に需要予測が甘いという、コスト意識が低い。それはなぜなら、新港も失敗している、島内の新港が失敗している。それから、西原・与那原マリンタウンが同じような埋立てをしたんですが、ほとんど塩漬けにして土地が残っているという。なぜそのような前例があるものを、何度も何度も前例が失敗しているものを同じことをやるのか、沖縄担当大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(岸田文雄君) 土地利用計画につきましては、地元のニーズを踏まえながら沖縄市が中心になって計画されたものと承知をしております。
一般論で申し上げれば、この土地利用の在り方については経済社会状況を見守りながら考えていく必要があると認識をしておりますが、是非、沖縄市中心になられまして、地元のニーズを踏まえまして土地利用につきましてもお考えいただきたい、そのように思っております。
○喜納昌吉君 二百五十億円、七十五億円が沖縄市が出す数字なんですよね。一人当たり二十三万円になっちゃうんですね。その埋立て工事が国が三百八億円、県が百八十一億。国の渡す二十三億で県が購入。何か、非常に私はこの今の日本の財政が逼迫している中でこういう歳出を、赤字になるようなこと、地元に対しても財政赤字を導くようなもの、国としても無駄なもの、なぜそんなことをするのか不思議でならないですね、私は。私はこの辺は大いに今後、財政の無駄遣いからも考えてほしいなと思っています。
それから、大田県政時代の全島フリー・トレード・ゾーン構想が泡瀬のみのFTZで落ち着いたんですが、その理由はなぜですか、高村大臣。
○政府参考人(原田正司君) フリー・トレード・ゾーンの発想に立ちまして、同じ中城湾で特別自由貿易地域の制度を今進めております。賃貸方式と分譲方式両方ありますが、少なくとも賃貸方式につきましては相当利用が進み、分譲方式についても更に県の努力において今後推進をしていこうということで、国、県、地元挙げてこの推進に取り組んでいるところでございます。
○喜納昌吉君 そこでも需要の少ない新港東埠頭のしゅんせつでFTZの企業誘致を拡大するのか、具体的な事例を出してください。
○政府参考人(原田正司君) 先ほど申しましたように、特別自由貿易地域制度につきましては、先ほどの中城湾新港地区において展開しているもので、現時点で大幅な要件の見直しは予定しておりませんが、より制度の活用が進むようにということで、税制上の要件緩和を今年度の四月から実施をしたところでございます。
○喜納昌吉君 辺野古基地建設のヤードにFTZ地区を使う案が一時あったが、今回の報告書に消えているんですが、なぜでしょうか。
○政府参考人(原田正司君) 御指摘の地区に関しましては、現在そのような検討はしておりません。
○喜納昌吉君 新港の四万トンクラスの停泊できるしゅんせつは、軍艦の停泊を想定していないのか。
○政府参考人(原田正司君) ちょっと今聞こえにくかったんですが。申し訳ありません。
○喜納昌吉君 新港の四万トンクラスの停泊できるしゅんせつというのは、軍艦の停泊を想定していないのかを聞きたいんですね。
○政府参考人(原田正司君) 辺野古地区への普天間飛行場の移設の建設計画の内容につきましては、現在政府内におきましても普天間移設協議会におきまして地元沖縄県あるいは名護市等と協議を進めているところでございまして、そうした協議の中で建設計画が具体化されるものと認識しておりまして、先ほど御指摘の岸壁のお話につきましても、所管の防衛省あるいは外務省等から今後適切に地元への説明がなされるものと認識をしております。
○喜納昌吉君 私が懸念するのは、下地空港が訓練飛行場から軍への転用の話が出てくるのと同じパターンなのかなという。ある意味じゃ、それは有事法制化をねらって沖縄に塩漬けの埋立てを、特に全国の、二〇〇一年にここは四分の一で一番多い埋立てがあるんですね。そのようなもし戦略があるのか、政策があるのか。よろしくお願いします。
○政府参考人(清水治君) 今、中城湾の新港地区での港湾、護岸等の岸壁の整備等についての関連の御質問、お尋ねの部分がございました。ここについては、あくまで貨物船、貨物の需要に応じました港湾の整備をしているところでございます。
○喜納昌吉君 今年でしたか、久間大臣のときに沖縄の辺野古に掃海艇ですか、そういう軍艦を入れたりする時勢ですから、ちょっと信用できない部分があるんです、そこのところは、政府のやり方に関してはね。そう思っております。
それから、次はアスベスト、次は米軍基地従業員のアスベスト被害について質問します。
今年の十月三日、那覇防衛施設局は、復帰前にアスベスト被害に遭った男性に二千二百万円の損害賠償金を支払うことを決定し、十七日には支払ったと報道されています。日米地位協定に基づく賠償金が支払われたのは初めてで、長期にわたる裁判をせず、請求から十一か月で賠償金が支払われたことにより、県内の同様の被害を持つ人に救済の道が開かれるのではないかと期待されています。
残された問題は、復帰以前に退職した米軍直接雇用の基地従業員に対して日米地位協定に基づく補償がなされるかどうかです。一義的には米国が補償するべきだと思いますが、今まで米国が補償した実績はなく、両大臣にこの問題に対する、まあ大臣は一人ですな、沖縄担当大臣、この問題に対する政府の見解をお聞かせください。
○国務大臣(岸田文雄君) 沖縄が我が国に復帰する前に沖縄の米軍基地に雇用されていた日本人労働者の皆様方のアスベスト被害につきましては、今後請求があった際には、雇用形態あるいは被害に至った状況等、個別具体的な事例に即して関係省庁が協力しつつ対応することになるというふうに承知をしております。請求があった際に個別具体的な事例に即してそれぞれ対応していく方針でございます。
○喜納昌吉君 是非、日米地位協定に基づく米軍直接の従業員にもそういう恩恵があるならばすばらしいなと思っています。
それから次は、認可外保育園のことでちょっと質問します。沖縄県内の認可外保育施設の支援措置について質問します。
沖縄の認可外保育園児は二万五千百十二人で全国最多、県内の保育園児の四五%を占めています。それに対して全国の認可外保育園児は八%です。認可外保育園児の処遇改善は、沖縄の子育ての最重要課題です。公的支援が少ないことによって食費や教材費などに影響を受け、保育に物すごい格差が生じています。沖縄県青少年・児童家庭課調査によれば、児童一日一人当たりの給食費が、認可園で二百五十円に対して認可外園は百五十六円です。子供の命を育む給食に格差があるということは到底容認できるものではありません。
岸田大臣に聞きます。この格差を解消する具体策があるのか、また、沖縄振興計画で保育所の整備促進や認可外保育施設の認可化促進及び質の向上にどのぐらい予算を掛けているのか、お答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) 沖縄におきます保育所の待機児童の課題、これは早期に解決が望まれる重要な課題だと認識をしております。沖縄振興計画におきましても、保育所待機児童の解消に努める、あるいは認可外保育施設の認可化促進を図る、あるいは認可外保育施設の質の向上を図る、こうしたことが盛り込まれているところでございます。
内閣府におきましては、まず待機児童解消のために、沖縄における公立保育所の整備につきまして沖縄振興特別交付金によって支援を行っております。また、沖縄振興のための特別な調整費、この調整費を活用しました子育て家庭の就労支援モデル事業によりまして、余裕教室等を活用したモデル的な保育施設の設置を行っているところでございます。一方、厚生労働省におきましても、認可外保育施設の質の向上を図る観点から、従事する職員の健康診断あるいは保育従事者に対する研修事業、こういったものに対して補助を行っているところでございます。
内閣府におきましても、厚生労働省に対しても一層の取組が行われるよう働き掛けていきたい、そのように思っております。
○喜納昌吉君 どうもありがとうございました。
