外交防衛委員会
平成19年05月10日
○喜納昌吉君 私は民主党・新緑風会の喜納昌吉と申します。
私は、何というんですかね、米軍再編には基本的には賛成しておりませんから、今後の外務省の行方と防衛省の体質について質問していきたいと思っております。
まず、戦後レジームからの脱却について質問をします。
麻生外務大臣も久間防衛大臣も安倍内閣の閣僚ですから、安倍総理の唱える戦後レジームからの脱却という考え方に賛成しているものと思います。そのとおりですか、レジームとして。
○国務大臣(麻生太郎君) 戦後レジームというののいわゆる定義というのはいろいろあろうと思いますけれども、少なくとも戦後というものはやっぱり冷戦構造でスタートしておりますので、冷戦構造というのを前提にしていろいろな形でつくり上げてきたものというのは一杯あります。そういった意味では、いろんな形で冷戦構造を前提とした戦後レジームからの脱却という考え方は基本的に合っていると思います。
〔委員長退席、理事山本一太君着席〕
○喜納昌吉君 どうぞ、久間大臣も同じように。
○国務大臣(久間章生君) もう戦後六十年もたってまいりますと、その当時でき上がった枠組みというのが必ずしもうまく機能しないんじゃないかなという思いもございます。さりとて、その間にだんだんと定着していったものもありますから、そういう中で、残すものは残すし、改めるものは改めるというような形で、柔軟に対応するのがいいんじゃないかなと思っております。
○喜納昌吉君 戦後六十年たって機能しないと言われていますけれども、一般的に言って、レジーム、政治体制の脱却は、普通は政治体制の変更を意味するんですね。
日本の戦後体制は民主主義ですが、安倍政権は、民主主義はやめて戦前のような天皇制、軍国主義の全体主義体制に変えようという考えもあるのか、両大臣、答えてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 最後のところが、喜納先生、ちょっとよく聞き取れなかったんですけれども、天皇陛下……。
○喜納昌吉君 天皇制、軍国主義の全体主義体制に変えようという気持ちがあるのか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、安倍政権の中で、いわゆる戦前の旧憲法、旧帝国憲法によってでき上がっておりますいわゆるレジームに戻そうという発想は基本的にはないというように理解しております。
○喜納昌吉君 体制は全体主義に変えるのではないとするなら、旧憲法の世界に戻ることではないとするならば、どのような新体制を考えているか、大体。お二人とも重要な閣僚ですから、答えてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的に、今の段階でよく言われておりますのは、旧憲法と比べて幾つも、新憲法というか、今、現行憲法との間にいろいろと差異があるのは御存じのとおりだと存じます。
その中で、今の憲法というものの中でなくて昔はあったもの、今もない、昔もない、だけど今は必要といったようなもの、実はいろいろあろうと思います。それは、九条であってみたり、環境という問題につきましても、戦前の旧帝国憲法の中に環境という言葉はなかったと記憶をしますので、同じようなことだと思いますので、定義というか、分け方はいろいろあろうと存じます。
○国務大臣(久間章生君) 私は、現在の憲法は昔の憲法の反対的な立場で書かれたからかもしれませんが、やっぱり社会をつくっていくときに、権利はもちろん必要ですけれども、権利の章典というのが憲法でしょうけれども、やっぱり国民としての義務もある程度やっぱり必要だと思います。
〔理事山本一太君退席、委員長着席〕
そのときに、現在の憲法では、義務とはとにかく納税の義務だけでありまして、ほかのところについては何も書かれておりませんが、やっぱり公共社会を一緒に形作っていく、守っていくといいますか、そういうのはやっぱり国民に課せられた一つの義務じゃないかなと思いますんで、そういう点についてももう少し何かあっていいんじゃないかなとか、そういう思いとかいろんな思いがありますから、やっぱりこれから先、我が党は、私の所属する自民党では憲法原案を出しておりますけれども、各党でそういうような立場から新しい現在の体制をどうつくったらいいのかをもっともっと検討していったらいいんじゃないかなと思っております。
○喜納昌吉君 過去にもない、今にもない、新しいということなんですが、それは環境問題ならば非常にすてきだな、すばらしいなと思うんですけど、今のような流れを見ていくと、それと反対の方向に向かっているんではないかという私は感がするんですけどね。
麻生大臣は、さきの外交演説で、ユーラシア大陸外周部に生まれている新興民主主義諸国を帯状につなぐ自由と繁栄の弧を日本の積極的関与でつくるという考えを打ち出してますよね。私から見ると、押し付けがましい米国のネオコンの考え方に似ていると思いますけれども、麻生大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 全然違うと思います。根本的概念が全く違っていると私は思っておりますけれども。
私どもとしては、少なくとも一九九〇年、ベルリンの壁崩壊若しくは冷戦構造崩壊から今日までかれこれ十七年たっております。その間、少なくとも旧ロシア、旧ソ連邦の中から十五の国が新しくでき上がり、ユーゴスラビアも同じようにという形で、いろんな国々がこのユーラシア大陸の周辺に新しい民主主義とか、新しい自由とか価値とか、そういった基本的な我々の持っております概念と似たようなものを持って、少なくとも市場経済、それまではほとんど社会主義経済ですから、そこらの国々から分かれたところがあり、またベトナム、ラオス等々含めまして、このユーラシア大陸の周辺に今自由とか繁栄とかいうものを求めて勃興しつつある国、決して新興国家とは申し上げられませんよ、ウズベキスタン等々五千年の歴史のある国がありますんで新興国家とは申し上げませんけれども、新しい基本的な価値観というものを持ってでき上がってきた国々というのが今正に走り出そうとしておるというのが現状だと存じます。
そういった国々にとって今何が必要であろうかということを考えたときに、これらの国々がやっぱり繁栄をしていくという背景には、経済的な繁栄というのは大きな理由に、理由というか目的になろうと存じます。少なくとも、繁栄とか経済的なものがある程度はきちんとしたものがないと、その国の繁栄というのはなかなかおぼつかない。そういったものを、やっぱり日本という国は六十年前はほぼゼロですから、そういったところから起き上がってここまで来た国というのはほかにそうございませんから、そういった意味では、資源もない、こちらもないわけですから、そういった資源のない国で、少なくとも自国の文化というものをそこそこ維持して、そして世界第二の経済大国までのし上がった日本という国の持っております経験、知見というのを一緒にやろうという話であって、我々はこれを、これが価値観だと言って押し付けるつもりはありません。向こうの持っておる価値観とこちらと同じところでやろうと申し上げております。
○喜納昌吉君 分かりました。
独裁体制を民主化とするという体制変化を掲げてイラクを侵攻したブッシュ政権はすっかり行き詰まっているような感じがするんですね。ブッシュ大統領、今現在は私はレームダックという状態にあると思っています。ネオコンはしかしまだあきらめずに悪あがきしているような感じがするんですけど、ネオコンの発想が時代遅れであることは明白だと、ネオコンのやり方というのは時代遅れであることは明白だと思うんですね。対象になるその……
○国務大臣(麻生太郎君) 地雷、地雷ですか。
○喜納昌吉君 時代遅れ、時代遅れね。
○国務大臣(麻生太郎君) ああ、時代遅れ。地雷を踏むと聞こえたもので。
○喜納昌吉君 時代、時代。ごめんなさい、ちょっと発音が悪くてね。
この麻生大臣が言われる新興民主主義国家であってもなくてもいいんですけれど、日本政府は積極的関与をしてほしいと頼まれたことはあるんですか、その国々から。
○国務大臣(麻生太郎君) この自由と繁栄の弧というのを演説した後、いろいろな国々に行く機会がございましたけれども、例えば中央アジア含めてGUAM、GUAMっていうのはグルジア、ウクライナ、アゼルバイジャン、モルドバのことですけれども、こういったGUAM諸国とか、またバルト三国等々、いろいろな方々が日本にお見えになることがありました。またこちらが行ったこともありますが、いずれもこの自由と繁栄の弧についての協賛というか、賛成を得たというのは事実であります。
○喜納昌吉君 それは大臣の方から話を出した、その興味をもらったということですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 向こうの方から自由と繁栄の弧について、是非我々もその自由と繁栄の弧の中に入れてもらいたいという意欲があったり、またトルコのようにこの中に入れてもらったことに感謝されたり、いろいろ例はございます。
○喜納昌吉君 それは、お話聞きますと世界の半分なのかなと思ったりするんですけどね、分かりました。
日本の戦後レジームは平和憲法を背骨に持つ民主主義の成長過程であり、依然日本社会は成長しつつあると私は思っております。それから脱却するとは私は愚かな考え方だという考え方を持っておりますね。やっぱり平和憲法と民主主義を二十一世紀に奥深く発展させることこそ政府が真っ先に取り組むべきことではないかと私は思っているんですけど、麻生大臣はどう思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 民主主義というものを基本とするという戦後の考え方の基本になりましたものの一つですけれども、そういった自由とか民主とか、そういった基本的なものというものは今後とも大事にされてしかるべき普遍的な価値観を持った概念だと私も存じます。
ただ、日本にとって、今あります現行憲法が、それにとってどういった更なる自由、更なる繁栄、そういったものを考えていったときに、今の現行憲法というものは、これは不磨の大典ではありませんから、そういった意味では我々としては憲法というものは国の国体、国体というのは国の体質ということですが、国の国体を成す一番の根本だと存じます。そういった意味で、その憲法が今の時代、日本という国を取り巻く国際環境、いろいろなものにあって日本の国益に資しているか、最も資しているかという、いろいろな意味での比較検討というのは常にされてしかるべきものだと存じております。
○喜納昌吉君 ならば、憲法九条と前文に対してどういう御見解をお持ちですか。一項、二項含めて、この憲法九条と前文の理念に関してはどういう御見解なんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 憲法の前文というものの中で、いわゆる隣国等々からの正義というものを常に信じていくという大前提があそこに書いていると思いますが、友邦国が必ずしもジェントルマンであるという保証は全くないということは今我々の置かれている環境というものを見てお分かりのとおりだと思いますんで、前文に適したような国がすべての隣国なり世界じゅうの人たちの正義というものだけを信じてやるような状況であるほど今は簡単な状況ではないと、私はそう思っております。
○喜納昌吉君 戦後レジームからの脱却という言葉を僕は安倍総理は使い間違えているのかなと思うときがあるんですね、どこかでね。もし戦後レジームからの脱却という言葉にしがみ付くのならば、いっそのこと沖縄を軍事植民地状態から解放すべきではないか、沖縄こそ典型的な戦後レジームの犠牲者ではないのかという思いがあるんですけど、両大臣、是非よろしく。
○国務大臣(久間章生君) まあそういうふうに言われる方もいらっしゃいますが、私はまた必ずしもそういうわけではなくて、現在の我が国のいろんな状況の中でやむを得ない形で沖縄の皆様方に負担が非常に掛かっておると、そういうような理解をいたしております。だから、戦後レジームが沖縄に残っておるんだというような、そういうこととはちょっと言えないんじゃないかなと思っておりまして、いろんな歴史的な経緯の中で沖縄に基地が非常に多くできているということはそれは言えますけれども、しかしそれだけではなくて、やはり我が国の置かれたいろんな環境の中でやっぱりやむを得ない点もある、それが非常に沖縄の人には気の毒だなという、そういう思いを併せて持っております。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、久間防衛大臣が言われたのと基本的に同じでありますけれども、少なくとも沖縄の置かれております地理的な状況、地政学的に見ました地理的、日本の最南端に位置する等々の地理的な状況が一つ。また、いわゆる沖縄というのに、米軍が最初にそこに上陸してきております、本土としては。そういったところに関しまして、沖縄に、いわゆる日本が昭和二十七年に独立を回復いたしました四月の二十八日以降も、少なくとも沖縄にそういう状況にはなかったというのはもう先生御存じのとおりであります。
加えて、そこに基地等々のものが存在をしておるということに関しましては、沖縄県民という方々の人口比でいきましたら、米軍の基地若しくは日本の基地というものの比率が極めて高いということから負担を掛けているという現実はもう間違いない事実だと思って、これはみんな、他の県民というか国民も同様に理解をしているところだと存じます。
しかし、それだからといって、沖縄だけが戦後レジームの中でというような感じで、そこだけと言われると、これはほかの基地のあるところ、いろいろ皆それぞれ、その地域地域におきましては非常にいろいろ御負担をいただくところもお持ちですし、私どもも福岡というところにおりますんで、そこには、ずっと米軍の基地の多くはあったところにおりましたんで、板付、築城、雁ノ巣、いろいろございましたんで、そういった意味では私どももそういった状況が分からないわけではありませんけれども、だけど、沖縄だけが戦後レジームから脱却してないかと言われることに関しましては異論があります。
○喜納昌吉君 私は、だけという考え方を持っていますけれどもね、実際はね。
やむを得ないとか、地政学上南にあることが、それはだれが勝手に決めたかと私は思うんですけれどもね。やはり、沖縄に対する基地の負担というのは、あるいは基地があった今までの歴史から見ると、これは、特に長崎の出身である防衛大臣ならば、本当に長崎の悲劇を感じるのを持っていらっしゃるならば別の答えを出せると私は思いますけれども、どうですか。
○国務大臣(久間章生君) やっぱり基地というのは、やっぱりそのときのある必要性というのを念頭に置きながら配置するわけでありまして、やっぱり戦後ああいう形で沖縄が占領されておったという、それは事実としてありますけれども、それだけではないわけでありまして、それだけであるというよりも、それ以外の要素の方が強いわけでございまして、余りここでいろんなことをつまびらかに言うわけにいきませんが、昔から委員会等で言っているのは、要するに、現在の沖縄の位置の縦深性、縦に深いという縦深性が、ほかの地域と比べたときにどうしてもあそこに選択せざるを得ないという、そういうような意味があるんだという、そういうのを十年前、防衛庁長官に就任しましたときにるる説明を受けたことがございます。その状況は今でも私は変わってないというふうに認識しております。
○喜納昌吉君 あそこでしかできないということをるる教えを受けたというのは、だれからですか。
○国務大臣(久間章生君) 自衛隊の幹部が、また沖縄についての米軍からの説明と、双方を私に説明したわけであります。
○喜納昌吉君 まあそれは、米軍と自衛隊ならば納得しますけれどもね。
若干南にあるということをさっきお話しなさったんですけれども、南ならちょっとぐらい長崎にずらしたらどうですか。私はそうすればすべて流れはうまくいくと思います。どうですか、久間防衛大臣。
○国務大臣(久間章生君) 長崎にも御承知のとおり米海軍の佐世保の基地がございます。
ただ、それはありますけれども、やはり、また、ある意味では、長崎の方はある国から非常に近過ぎるという点もございまして、やっぱりいろんなことで、さっき言った縦深性、縦に深いというそういう意味をどういうふうに理解するか。まあ、これ以上は申しませんけれども、やっぱりそういういろんな要素が絡まっているということも御理解賜りたいと思います。
○喜納昌吉君 次は、まあこの話はそこまでにしておいて、次はネオコン政策について聞きます。ネオコンね、アメリカの。
米国でネオコンは末期症状というのかな、たそがれどきにあるのに、安倍政権がネオコンまがいの政策を打ち出せば打ち出すほどに日米間の認識の格差が深くなり、政策の食い違いが多くなると思っています。麻生外務大臣はこの点をどう考えていますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 安倍政権がネオコン的性格という前提になってしゃべっておられるという理解、今の御質問はそういうことをおっしゃりたいように伺いましたけれども、安倍政権がネオコンというようなイメージを私自身は持ってまずおりません。
それから、今のブッシュ政権の中にあって、いろいろな外交政策というものの基本というものは、今までは少なくとも外交特別補佐官コンドリーサ・ライスという人がその権限を多く持っていたと思います。今でも国務長官、そして後任のハドレーはコンドリーサ・ライスのときの部下というのがたしか、系列からいくとそういうことになろうと思いますので、急激にそれが変わるとも思えませんし、また民主党が上下両院で多数を占めたからブッシュ政権のイラク政策が急激に変わったかといえば、少なくともイラク・スタディーグループと言われたISGのいろいろな提案等々は受け付けることはありませんでしたし、また、下院の撤退決議案もいわゆるビトー、拒否権を使って排除という形になっておりますので、少なくとも、今ネオコンというものがなくなったから急激に変わるという状況にあるだろうかというと、私は少なくとも、これまで約六年半ぐらいになりますけれども、その基本的政策が大幅に変わったという意識はありません。それは少しは変わっているとは思いますけれども、急激に根底から変わったという状況にはないと思っております。
○喜納昌吉君 例えば北朝鮮外交ですが、ブッシュ政権は昨年の中間選挙で負けて以来、北朝鮮に対しては対話路線を明確にし始めているんですよね。それを今日まで続けていますけれども、日本は北朝鮮と首脳外交を演じた小泉総理の後をずっとそのまま継いでいるような感じがするんですよね。やっぱり拉致問題を前面に掲げて北朝鮮に対して強硬路線を維持しているように見えるんですけど。
ひとつこの脱ネオコンの、もう私はアメリカは脱ネオコンと見ているんですけれども、脱ネオコンの米国と安倍政権には一種のねじれ現象が起きているんではないかと思っていますが。だから、日米政府間で明らかに立場が、立場に開きが出てきているような感じがするんですけれども、麻生大臣はその辺はそういう認識はありませんか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、日本の政府とブッシュ政権との間に北朝鮮政策に対してねじれがあるかという御質問ですか。
○喜納昌吉君 そうです。今、アメリカは私流に言えば脱ネオコン、ネオコンからの離れがあるんですけれども、しかしまだその古いものを追い掛けているという、アメリカはもう体制が変革し始めているのに日本はいつも後追いをしてしまっている、ねじれがあるんではないかという。
○国務大臣(麻生太郎君) 具体的な話じゃないものですから、どこをもってねじれになっておるのかというところが分かりませんし、向こうの政権の変化について云々するという、コメントするという立場に私どもとしてはないんですが、少なくともこのたびの安倍・ブッシュ会談、六時間少々の間で北朝鮮問題というのを最も長く討議をされておりますが、その中で、今この北朝鮮政策に関して安倍、ブッシュという両政権のヘッドにいる人たちの間に少なくとも大きなねじれがあるという感じは私は全くありません。
○喜納昌吉君 かつて台湾を承認していた日本政府は、米国の頭越しの対中外交交渉の実施によって冷や水を浴びせられた歴史がありますよね、大恥をかいたというのか。日本が今のような強硬路線を続けていると、米国と北朝鮮がまた同じように頭越しに国交を正常化させるという事態に私はなりかねないと思うんですけれども、麻生大臣、どうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 全くないと思います。
○喜納昌吉君 その全くないという自信はどこから来るんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 安倍・ブッシュ会談、これまで少なくとも両国の総理と大統領がほとんどバイみたいな状況で六時間にわたってこの北朝鮮問題を延々と語った後、いきなり向こうが政策を変更するというような状況は、私としては少なくとも考えづらいと思っておりますんで、そういった意味で直ちに頭越しに北朝鮮と国交が回復して日本だけ置いてけぼりになるなんということは、ちょっと私の想像力を超えております。
○喜納昌吉君 大臣はしっかり今の考え方をアメリカに通すような力を持ってくださいね。
これまで日本の防衛当局は北朝鮮の脅威を意図的に過大評価し、日本の軍備拡大に利用してきた節が感じられます。米国の軍産複合体と気脈を通じる日本の軍産複合体ないし防衛関連産業は北朝鮮の脅威を必要以上にあおって、それを利用しているのではないでしょうかという、久間大臣、そういう私は疑問があります。
○国務大臣(久間章生君) そういうような意図は全くございませんで、ただ日本としても備えることは備えておかなければならない。アメリカと日米安保条約があるからといってアメリカに全部任せるというわけではなくて、自らやっぱり担わなければならない役割とか任務とか、そういうのについてはやっぱりこちらとしても能力を付ける必要があるという、そういう認識を持っておりますので、必要以上にあおって、それに乗じて不必要なものをやるというようなことは毛頭考えておりません。
○喜納昌吉君 アメリカはもう近いうち、やがて北朝鮮からテロ支援国家というものも肩書も外すと思うんですけれどもね。国交を早く正常化させ、北朝鮮の脅威を取り除く方が、私は巨額な軍備予算を消費するよりもはるかに賢い選択だと思いますが、そのような選択の方向に意識を向けた方がよいのではないかと私は思うんですけれども、麻生大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) その種の考え方は昔からあると思います。その種の考えに対して、我々の提案に対して全く応じてこなかったのが先方でありますんで、外交というのは常に相手側のある話ですから、こちら側の一方的な都合だけで向こうが収まるわけではないというのは、もう喜納先生よく御存じのとおりなんであって、これまでも我々、たんびたんびいろいろな話をしたのに対して、何ら拉致含めて誠意のある態度はこれまで全くなかったというのが我々の実感をいたしておりますんで、したがって、対話と圧力という表現をこれまで取り、そしてそのとおり実行してきたというのがこれまでの歴史だと存じます。
○喜納昌吉君 言わんとしていることは分かるんですけれども、ただ日本の外交が下手ではないかと私は思っていますね、あの自民党の外交がね。この辺はどう思いますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 具体的に言っていただいた方が分かりやすいと思いますが。
○喜納昌吉君 アメリカならばこういう形で、アメリカならばうまく六者協議に参加させながら核を廃棄させるということをとんとん拍子で持っていけるんですけれども、日本は一つも進展がないというのは外交能力に問題があるのではと私は思っているんですけれどもね。どう思いますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 何をもって外交能力がないと言っておられるかがよく分かりませんけれども、少なくとも過日の、昨年七月のロケット、ミサイルの実験、十月の国連におけますいわゆる核実験に対する全会一致によります制裁決議等々は、いずれも安保理事会におけます非常任理事国日本がすべてをリードし切ったと、少なくとも七月のミサイルのときにはそう思っておりますし、十月の核実験のときには六日間で全会一致ということになっていったこれまでの関係等々を見ましたときに、私は、少なくとも日本の北朝鮮に対する外交能力がないというようなことを考えておることはございません。
○喜納昌吉君 私は、こんなすばらしい外交力もあるんですけれども、それは、常に私が思うことは、アメリカのレジームに対して合わしている外交であって、日本のオリジナルのそのレジームという、もしレジームを唱えるならば、一番近い国を説得していくところから外交をしないと安全保障も成り立たないというふうに私は思っているんですね。その辺はよろしくお願いします。
次は、人間を守る安全保障の確立について質問します。
沖縄は第二次大戦末期の沖縄戦で多大な害を被りました。広島、長崎もしかりです。東京を始め全国の都会は空襲で焼け野原にされました。幾多の尊い人命が損なわれたか、言うまでもありません。また、日本軍はアジアを始め多くの国々を侵略し、たくさんの外国国民を殺りくしました。加害という歴史的犯罪を乗り越えた反省から、人間の安全保障という考え方が広がってきました。
ところが、戦時の日本軍の被害者である従軍慰安婦や強制連行労働者は裁判のたびに敗れ、無念の思いを募らせながら亡くなっていきます。このようなことを解決できない自民党中心の政権が人間の安全保障などできるわけはないと私は思っています。憲法を改悪し、米国に戦争に巻き込まれる国に変えられ、また同じような過ちを犯す歴史を繰り返してはいけないと思っております。
久間大臣、人間の安全保障をどう理解していますか、よろしくお願いします。
○国務大臣(久間章生君) これ、人間の安全保障というときはやっぱり外務省マターで大体やるわけで、私の方の立場で人間の安全保障というのをどう進めたらいいかと言われましてもちょっと答えようがないので、困ったなと思っているところであります。
○喜納昌吉君 だから私は、防衛大臣ですから、やっぱり人を殺す武器を扱うんですから、人類を殺す武器を扱うんですから、人間の安全保障に対してどういうことか分からないと言っちゃ非常に困るんですね。もう一回考えてください、よろしく、久間大臣。
○国務大臣(久間章生君) いや、おっしゃっている意味がよく分からないんで、私は北朝鮮との関係でも、やっぱり国交正常化をして、とにかくテーブルに着かせて話をしながら解決していくという、そういう姿勢というのはこれは非常に大事だと思っておりますので、それはもうどういう形でやっていくか。ただ、相手がそういうようなことに全く意に介さなくて、こっそり隠れて核兵器をどんどん造る、ミサイルをどんどん造る、そういうやつをやっているときに、じゃどういう形でそれを引っ張り出すのか、ここのところが難しいから我が国の外交でも非常に苦労しているんだなというふうな、そういう思いを持っているわけであります。
やっぱり相手のあることでありますから、相手の波長がこっちと全く合わないときにどうやってそれを合わせようとするか。余り合わせると向こうのペースになってしまいますので交渉も難しいわけでございますんで、その辺が我が省、防衛省としての立場じゃなくて、外務省は苦労しておられるんだろうなと思っております。
○喜納昌吉君 自民党、確かに相手の体質もあると思いますけど、また相手の体質を砕くときには何も自公だけで外交するんではなく、共産党も社民党も民主党も使うぐらいの腹を持ったらいい方向に行くんではないでしょうかね。まあ勝手な考え方です。
文科省は、去る三月三十日、二〇〇八年度教科書検定で、沖縄戦時の集団自決について、日本軍に強制されたとか、日本軍によって追い込まれたとかいう記述を修正させたことを明らかにしました。これは問題の本質を覆い隠し、軍の命令や軍の介入と責任を隠ぺいするねらいからでしょう。それによって沖縄戦や日本軍に対する伝統的な暗いとらえ方を打ち消すことには成功すると思っているんでしょうが、しかし真実は、軍隊は日本の国民を守ることができず、人類を犠牲にする以外のものではない。過去を反省しつつ未来に目を向ければ、二十一世紀の日本が憲法にうたわれているように国際社会で名誉ある地位を得ることは可能でしょう。そうなりたいならば、軍事偏重に走らずにあらゆる平和の知恵を使って人類全体のために尽くす大方針を打ち出すことだと私は思っています。
久間大臣、文科省のさきの集団自決に関する決定を的確だと思っていますか。集団自決の、文科省の。
○国務大臣(久間章生君) 一閣僚としてほかの省庁の、あれが適切か適切でないか、そういうような判断をする立場にはございませんので、今この場でそういうような判断を求められても個人として述べるわけにはいきませんので、政府の一員としてここで出席しておりますので、その問いに対してはお答えを控えさしていただきたいと思います。
○喜納昌吉君 ほかの省庁とおっしゃるんですけれども、これは自公政権の役割ですから、そんなこと、沖縄問題に関しては、あれは名護の問題ですからそこは言えませんから、是非答えてください。よろしくお願いします。それはよその省庁の問題と逃げないでください。
○国務大臣(久間章生君) それでなくても教科書のいろんな検定の問題についてはいろいろ意見が分かれるところでございまして、役所としては、各省庁、特に文科省が責任を持ってそれに対する公的見解を出しているわけでございますから、防衛大臣としてそれに対してどうだこうだというふうな、そういう論評をする立場にはございませんので、これについて余り私自身は検討しておりません。
○喜納昌吉君 ただ、安倍総理がアメリカに行ったときにはしっかり、従軍慰安婦のことに関してはある程度言葉を選んで謝っているんですけれども、沖縄のように弱いところ、押し込めばできるところにはぽんぽんぽんぽん変えていくというのは、この国の未来は果たしてそのような形でいいものなのかという疑問があります、私は。
今度は日米同盟について聞きます。
安倍総理は世界のための日米同盟を主張してきました。その同盟関係を直接の責任者として担う外務大臣と防衛大臣に聞きたいのですが、一体だれが日米同盟を世界のためのものにしてほしいと安倍政権に頼んだのか、答えてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 日米同盟を世界のための同盟にしてくれとだれが頼んだかという御質問ですか。
私は、基本的にはだれが頼むとかだれが頼まれたという話は、これは世界とアジアのための日米同盟という考え方は、基本的には日本の外交のかなめの一つだと思っております、基本的に。だれに頼まれたからとかいうのではなくて、日本の外交にとってはかなめです。
日本という国をめぐります国際環境とか安全保障の環境というものは、少なくとも大量破壊兵器とかミサイルとかいうものを持ち、そして拉致などという非合法な手段を行い等々、いろいろ危なっかしいのが隣、近くにいることは新聞等々で毎日のごとく御存じのとおりだと思っております。加えて、テロというものがいろんな形で私どもの周辺、アジアの周辺でこのテロというものがいろいろ出てきております。地域紛争がアジアのあちこちで多発しているというような状況を見ますと、少なくとも冷戦終結後の今の方がこの種の紛争とかまたいろんな騒ぎというものは多発していると思いますね。
私は、そういった状況というものに対応して、日本という国の平和とか安全とかいうものをきっちり守っていくというためには日米同盟というものは一層強化されてしかるべきだという判断に関しましては私は賛成であります。
○喜納昌吉君 ただ、私がなぜそういうことを聞くかといいますと、よく時のファシズム政権を見渡してみると皆誇大妄想が多いからね。その辺から出たならちょっとまずいなと思ってですね。
安倍総理は、最近、集団的自衛権、すなわち日米共同の軍事行動を認める権利を研究する懇談会をつくりました。憲法解釈に関する一大重要問題であるにもかかわらず、法律専門家はごく少数で、全員が総理のイエスマンばかりという批判があります。麻生大臣と久間大臣は、こっけいな総理の万歳懇談会とやゆされていることをどう思われますか。よろしくお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) この安全保障の話の論議というものを広くさせるという話は、これは安倍政権ができる前から言っておられた話を政権発足後これは実行に移されたというのが半年した今の状況だと思っております。少なくとも我々の周辺というものは、朝鮮半島、台湾海峡等々、この地域、北東アジアの地域というものはまだまだ不安定ということははっきりしておるという状況下にあって、いわゆる日米安全保障条約という条約の下で、少なくともこの条約が確実に実質的に実効あらしめるためには、今いろいろな、こうなった場合はという問題提起がいろいろなところでなされておりますのは御存じのとおりであって、それに我々はどのようにして今対応できるかという件に関しましては、少なくとも安全保障の法的基盤というものの再構築に関する懇談会という名前を立てておりますが、ここにおいていろいろな話が、有益な、なるべく幅広い議論が行われるということは大変いいことなんではないかと、私はそう思っております。
○喜納昌吉君 それは、防衛大臣はいい、それでいいです。
幅広い話をするということは分かるんですけど、内容の問題があって、それで憲法改正でも九条をなくすには時間が掛かるから、手っ取り早い方法として、憲法解釈によって集団的自衛権を確保したように思えるんですね。
やっぱり、度重なる世論調査では憲法九条はそのままでいいという話なんですけれども、何せ総理大臣は若いですからね、何か突っ走るんではないかという危うさを感じるという。ちょっと私にある人が訪ねてきたんですけれども、総理にちょびひげを付けるとヒトラーに似てるという、ヒトラーに似てきているという言い方するんですね。僕はその直観は無視できないと思うんですね。僕は、何というのかな、安倍総理に麻生大臣は、総理は絶大な力を持っているからもっと自信を持ってやれと進言されたという話を聞いて、だから総理の暴走は外務大臣のところから発したのかなと思っているんですけれども、どうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今のお話ですけれども、少なくとも私どもはきちんと自民党党員並びに議員によって選ばれた自由民主党の総裁というものを持っております。話合いで選ばれたのではありません、党員含めて総裁選挙で選ばれておりますから。私出て負けた方ですから、勝った方が代表になるのは当たり前のことです。その人が自信を持って進めなくてどうするんですか。私どもはそういう人たちを選んだんですから、選んだ人というものは自分たちなんで。私は入れていません、票を、私に入れていますから。だけど、そういった前提に立って話をしていただかないと、いかにも、ひげ付けたから、似ているから気に入らないとかいうような、そういった情緒的、主観的な話に賛成することはありません。
○喜納昌吉君 いや、選ばれたことは確かですけれども、確かに、いや、ヒトラーだって選ばれたからね。その後の、周囲がだらしないからああいう方向に行っちゃったんですけれどもね。それじゃ私は、周囲がしっかりしておれば安心だなという、麻生大臣から感じました。私も非常にポジティブです。
集団的自衛権とは簡単に言えば日米間の軍事共同展開だと言えるでしょう。例えば、米国が二〇〇一年の九・一一事件のような一大テロ攻撃に遭遇した場合、日本政府が集団的自衛権は確立されているとの立場を取っておれば、米軍の報復行動に自衛隊は参加しなければならないことになりかねない。そうなれば、日本領土も国際的なテロ組織の攻撃対象として浮上することになると私は思っています。ブッシュの番犬と、ちょっと口は悪いですけれども、ブッシュの番犬と呼ばれたブレア首相がしっぽを振ってイラクにはまり込んだ英国は、不幸にもテロ攻撃に巻き込まれた事実があります。一たび集団的自衛権を確立すれば、日本はテロ攻撃の明確な対象になることは避けられないでしょう。
麻生大臣、久間大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 何をよろしくお願いされたのかよく分かりませんけれども、質問をちょっと分かりやすく言っていただけませんか。
○喜納昌吉君 集団的自衛権を持ってしまうとテロの攻撃目標にされるんですよ。そのことをどうお思いですか。アメリカに参加してね。
○国務大臣(久間章生君) 私はかねてからいろんな委員会でも、憲法調査会でも発言する機会がありましたから言っておりますけれども、要するに、自衛権という概念についてもう少しいろいろ議論してもらいたいということを言っているわけです。
集団的自衛権と個別的自衛権と二つがあって、とにかくどこかと条約を結んで同盟になっておったら、自分の自衛権でないけれども、その国の自衛権のときでも自衛権として、集団的自衛権として言われるけれども、果たしてそうなのかと。我が国の自衛権が集団的か又は個別的かであって、よその国が、同盟を結んだ国がどこかと戦争をし始めたからといって、我が国の自衛権としてそれに参戦するというふうに自動的になっていくのかどうか、そこのところはきちんと区別ができるんじゃないかということを前に憲法調査会で述べたことがございます。
私は今でもそういう気持ちは非常に強いんで、先般、民主党さんが自衛権の概念について、今までみたいな集団的か個別的か、二つの自衛権があるというのはどうなのかというようなことを言われましたときに、私自身も、まあそれはいい機会を得たなというふうに思いましたので、今回、今回のやつはちょっと違うんで、集団的自衛権で個別的なケースについてどうなのかと、憲法で禁じている集団的自衛権に該当するかどうかを検討してもらうということですから、私がさっき言ったようなこととは若干違いますけれども、戦後六十年たっているわけですから、六十年前の概念でいいのかどうかというのはやっぱり研究する時期に来ているんじゃないかなというふうに思っております。
○喜納昌吉君 是非研究して、沖縄も喜ぶような方向で考えてくださいね。
久間大臣、米軍再編についてのその特措法の正式な呼び名の頭には駐留軍等という言葉が付いています。この「等」は何を意味するのか、よろしくお願いします。
○国務大臣(久間章生君) 駐留軍等の「等」は、自衛隊を含むという意味で、駐留軍だけではなくて駐留軍等というような言葉でくくっております。
○喜納昌吉君 自衛隊も含むということですね。
日本に駐留していなくても、日本に立ち寄る、あるいは日本を通過する米軍も含まれていますか。
○国務大臣(久間章生君) 駐留軍と言うときには、これは日本国にある米国軍を指しますから、経過していく、途中立ち寄った軍隊も駐留軍という概念に入ると思います。
○喜納昌吉君 ああ、そうかな。もう歯止めが利かないんだね、これはやっぱり。
沖縄絡みですが、那覇空港沖に建設予定とされてきた同空港の二本目の滑走路を緊急時に米軍が使用できるようにしたいという要望が一九九六年十一月ごろ米空軍嘉手納基地の第十八航空団からあったことを示す文書が、つい最近、琉球新報によって報じられていますが、久間大臣、この空軍文書の存在、知っていますか。
○国務大臣(久間章生君) 先般、報道等でそういうようなものがあって、そういうことについての記事を読んだことはございますけれども、それを私として正式に認識したわけじゃございません。それは、外交文書その他、どういうふうに今公表されているのか、私自身は見ておりませんので、それについての確認は取れておりません。
○喜納昌吉君 それでは、この文書の存在を、内容を早く表に明らかにしてくれますか、もしあるんならば。
○国務大臣(久間章生君) いや、防衛省にはそういう文書はございませんので、私自身が見ているわけではございませんで、報道で知ったということでございます。
○喜納昌吉君 アメリカに問い合わして取り寄せることはできないんですか。
○国務大臣(久間章生君) それは、しかし、これは防衛省としてもう本当に知り得る立場にありませんので、こちら側がそういうのを問い合わせるというようなそういう立場でもございませんので、そこはちょっとできかねると思います。
○喜納昌吉君 だから、沖縄に関しては、さっき沖縄は地政学上であるとか南にあるとか、どんなことを言ってもいいんですけれど、それならば、堂々と沖縄と話をして隠さずに進めていくという方法をしないですか、久間大臣。
○国務大臣(久間章生君) 先ほどから言っていますように、防衛省、当時は防衛施設庁ですね、要するに防衛施設庁は基地を提供する、その基地の問題については確かに施設庁マターでありますけれども、どこが、アメリカが何に使うかどうかということは、これは防衛庁マターじゃないわけですよ。だから、防衛大臣としてその中身について知り得べき立場じゃございませんでしたので、これについてはどういうふうになっているのか把握していないということを言っているわけであります。
○喜納昌吉君 それで、今後それを細かく沖縄に説明してくれますか、沖縄県民に。
○国務大臣(久間章生君) 先ほどから何回も言っていますように、今の各省設置法でこの仕事はどこの省かということは決まっているわけでありますから、その中身については、米軍とのいろんな、事実上のいろんなやり取りはあるとしても、それは事実上の運用の原則とかいうのを決めるのは外務省で決めるわけでありますから、防衛省としては違うわけですよね。
○喜納昌吉君 それならば、外務大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 私も、回ってこないで何で防衛庁に行くのかなと思って聞いていました。
○喜納昌吉君 ああ、そうでしたか、失礼。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘の報道というものが出ておりましたが、あれは琉球新報でしたかね、何か出ておりました。米軍内のいろんなやり取りのことについて書いてありましたので、それを御存じのように我々はコメントする立場にはないということであります。それが一つ。
一方、普天間飛行場の移設というのに伴って、いわゆる緊急時にどのような施設を使用するかというような研究の必要があるということは、これは今から十年以上前のSACOの最終報告においてもこれは明記をされておると記憶します。したがって、このような経緯を踏まえて、昨年の五月に行われました2プラス2においても、民間施設のいわゆる緊急時における使用の改善というものについては日米間で検討しようという話が出たことまでは確かです。しかし、現時点で、今言われました那覇空港ですか、那覇空港の使用といった点を具体的に詰められたことはございません。
○喜納昌吉君 沖縄はいつもそういう、大臣はいつも同じお言葉掛けるんですけど、後でふたを開けるとそのとおりになっていたということがありますからね。
久間大臣、あなたは自衛隊で使われている隠語の共食いという言葉を知っていますか。──共食い。
○国務大臣(久間章生君) 何と何の共食いですか。
○喜納昌吉君 共食い。知らない、隠語。──共食い。
○国務大臣(久間章生君) 共食いというのは、いろんなことで共食いと言いますけれども、何の共食いですか。
○喜納昌吉君 実際はもう古くなった戦闘機をわざと海に落としてなくすとか。
○国務大臣(久間章生君) いや、そういう意味での共食いというのは知りませんでした。
○喜納昌吉君 ああ、そうですか。それじゃ。
ステルス戦闘機が沖縄に配備されたことがありますよね。そのとき、このステルス、F22を欲しくて、よく、いつも選挙前になるといろんな戦闘機が落ちて、沖縄で落ちてなくなってしまうからね。どうですか、これ。
○国務大臣(久間章生君) それはないと思います。
今までも、確かに事故で戦闘機が破損したり、あるいはまた海中に落ちたり、それはありますけれども、わざとそういうことを、人命にもかかわることですから、そういうことをするはずはないわけでありまして、冗談にもそういうことをこういう場で言っていただくと、さもあるかのように誤解されたら大変でございますから、そういうことは断じてないということを申し上げておきます。
○喜納昌吉君 断じてないということをしっかり調査してくださいよ。なぜならば、やっぱりこのステルス戦闘機、一機で二百五十億円もするからね。これだけを人間の安全保障に使えばどんなに人類が喜ぶか、私はそう思って、なるべくならば節約して、共食いもせずに古い機種はどこかにうまく保管して整備して使うとか。まあ、そうしたら負けるかもしれませんけれども、戦争はね。
やはり、一番大事なことは、僕は防衛省よりも外務省が大事だと思っているんですよ。今のような形で見ると、どうも外務省は防衛省の子分ではないかと思ったりして。これはどう思いますか、これ。
○国務大臣(麻生太郎君) 私が久間章生の子分かと言われたいわけですか。
言いたい気持ちも分からぬではありませんけれども、お断りしておきますが、こっちの方が老けて見えますが、こっちの方が年が若いということもお忘れなく、お願い申し上げます。
○国務大臣(久間章生君) やはり国の安全というのは外交がやっぱり第一であるというのは、もう私も認識は同じであります。
やっぱり、外交努力によってそういう雰囲気をつくらない、いかにして相手との信頼関係をつくっていくか、これが一番でございまして、最悪の状態が国防だと、そういうふうに理解しておりますから、それについては私も気持ちは同じです。やっぱり外交努力によってできるだけそういう緊張状態をつくらないように日ごろからやっておくという、これが一番大事でございますから、外務大臣には大変努力しておられるようでございますので、こちらはその後を付いていこうと思っております。
○喜納昌吉君 いや、なぜかといいますと、やっぱり久間大臣がアメリカに文句を言って、またアメリカからしっぺ返しを食らうというふうなことの中で、ちょっと弱気になって、かみそりを送られるという訳の分からないことがありますよね。やはりそういう暴力社会を直していくためにも、我々はもっともっと大きい、何というのか、理念を持たなくちゃいけないと思いますね。私の方にも来ますからね、脅迫電話というのは、もうこの二、三年。政治家にならなければよかったなと思うときもあります、私も。
だから皆さん、是非、久間さん、強い信念を持って、麻生大臣、麻生大臣は将来は大臣かもしれぬけど、麻生外務大臣の、何というんですか、外交にもっともっと比重が掛かるような交渉をしてくださいよ。そうすれば、沖縄もいつかはきっと平和な国が来るんではないかという期待も持っていますけど、防衛大臣がアメリカにびくびくしたらこれは困るなと思っておりますが、どうですか。
○国務大臣(久間章生君) やっぱり言うべきことは言いながら、しかしながら協調するところは協調しながら、日米の同盟関係がしっかりないとやっぱりそこにすきができるわけでありますから、それは非常に大事であると思います。
それと、日米同盟というのは、やっぱり私は、その日米同盟がしっかりしていたからこのアジア太平洋地域全体で平和がずっと続いてきたという、こういうことについても、東南アジアからずっとこの方、東アジア、東北アジア、全部理解してくれているわけでございますから、日米同盟というのはやっぱり大事であるということについては、国民全般でももう少し理解をしてもらったらいいなという思いも一方ではございます。
○喜納昌吉君 やっぱり外交、防衛も、外交だって防衛だと思っています、私は。やはり外交力というのはこれは非常に大きい知性に裏打ちされると思っていますので、是非、中国をけっ飛ばすときはアメリカもけっ飛ばすぐらいの、あるいは北朝鮮をけっ飛ばすならば、あるいは、まあ何というんですか、ある友好的なところもけっ飛ばすぐらいの、やはり地球規模、人類規模でけっ飛ばすぐらいの力を持ち得てやはり外交するぐらいのアイデンティティーを私は備えれば、この日本はすばらしい国になると思っているんですね。やはり日本が持っている知性というんですか、知識の技術、技術の知識というんですか、それと富、勤勉な富を戦争の方向にも使われることは非常に不幸なものだと思っているんですね。だから、是非、日本のこの勤勉な汗の結晶である富と知性の結晶である技術を平和のために使うように、いつか防衛省を改めて平和省に切り替えてください。よろしくお願いします。
これで、時間はまだありますか。もうないか。ああ、あと二分ぐらいある。
それで、どうですかあれは、あと二分ありますが、今日はもうないと思って、私、今止めたんですけど。
○委員長(田浦直君) あと一分ですね。
○喜納昌吉君 はい、ありがとうございます。
伊藤一長のあの銃殺問題はテロと思っていますか、それとも単なる事件だと思っていますか。
○国務大臣(久間章生君) あれは単なる事件ではなくて、やっぱり行政に、何といいますか、最近いろんな圧力が掛かってきている、暴力的な圧力が掛かってきている、そういうのが表に表れた一つのケースじゃないかなと思って、やっぱりこれは油断できない傾向にあるというふうに思いますので、これから先ああいうような行政組織暴力といいますか、こういうことについては真剣にとらえていく必要があるんじゃないかなと思っております。
○喜納昌吉君 そうですね。是非あの……
○委員長(田浦直君) 喜納君、簡単にひとつまとめてお願いします。
○喜納昌吉君 はい。
この暴力社会の台頭というのか、行政にやくざが入ってくるとか、これはある意味じゃ基本的には政治の腐敗から生まれてきますから、是非、松岡大臣の心も開いて真っ当な人間になるように、是非真剣によろしくお願いします。
どうもありがとうございました。
