予算委員会
平成19年03月19日
○喜納昌吉君 民主党・新緑風会の喜納昌吉です。
まず、麻生大臣に質問します。
日本で発行されている月刊誌「軍事研究」の今年四月号に、「米太平洋空軍のトランスフォーメーション」という記事が載っています。これによると、ハワイにある米空軍ケニー戦闘司令部の分遣隊が今年一月初め、横田基地で活動を始めたとあります。
麻生大臣、ケニー司令部について御存じですか。御存じでしたら、どのようなものか話してください。
○国務大臣(麻生太郎君) ケニー司令部ジャパンと呼ばれる第一三軍第一分遣隊ということを承知しております。
○喜納昌吉君 そのケニー司令部の分遣隊が横田基地に来て活動を始めたというのは事実ですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 本年の一月五日から横田飛行場に第一三空軍第一分遣隊が設置をされております。
○喜納昌吉君 この分遣隊の規模と目的について説明をお願いします、大臣。この分遣隊の規模と目的について説明をお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) この部隊の任務につきましては、米側より、米空軍の航空運用の指揮統制の強化、日米両国の相互運用性の向上を目的として、日本及び周辺における航空運用の計画や調整などを任務とするというように説明を受けております。
○喜納昌吉君 いつ横田基地に来たんですか。
○政府参考人(西宮伸一君) お尋ねの第一三空軍第一分遣隊は、本年一月五日より横田飛行場に設置されていると承知しております。
○喜納昌吉君 分遣隊の横田派遣の通知が日本政府にあったのはいつですか。
○政府参考人(西宮伸一君) 米側より通知があったものでございます。一月でございます。
○喜納昌吉君 何日ですか。
○政府参考人(西宮伸一君) 正確な日付は、私、手元にございませんが、一月だったと承知しております。
○喜納昌吉君 私の情報では一月四日になっているんですけどね。このわずか一日の差で、これでは検討する時間も異議を申し立てる時間もないし、これじゃパートナーシップと言いながら言いなりになるということになりませんか、麻生大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 要員約五十名でありますけれども、新たに増員を派遣するわけでもなし、現在いる要員を充てるということだと聞いておりますので、今の通常の、今おります現状の中の人員の配置換えというように理解をしておりますので、一年も前にとかいうようなことを期待しておりません。
○喜納昌吉君 同じ記事によると、分遣隊の目的は、将来の有事の派遣に備えて、ハワイの空軍、在日米空軍、航空自衛隊の間の連携を強化させ、作戦計画立案と共同作戦の即応態勢の速度を上げるためということが書かれているんですね。
麻生大臣、航空自衛隊との連携強化というのは本当ですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 米軍が再編されるという目的は、度々御説明申し上げているように、抑止力の維持強化ということだろうというように申し上げておりますんで、これもその一環だと理解しております。
○喜納昌吉君 連携強化の面では。
○国務大臣(麻生太郎君) 米軍が再編されますと新しい配置になりますので、その意味で連携は極めて重要だと存じます。
○喜納昌吉君 在日米空軍と航空自衛隊の平時の訓練や演習の際、有事に備えて航空自衛隊もケニー司令部の指揮下に置かれているという実態はないでしょうか、大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 日本の航空自衛隊がケニー司令部の指揮下に置かれるかというと、ありません。
○喜納昌吉君 二〇〇六年六月だと思うんですけど、グアムの日米共同演習コープノースでケニー司令部が統制した事実がありますよね。これはどう思いますか。
○国務大臣(麻生太郎君) ちょっと手元に資料がありませんので、ちょっとそのことについて承知しておりません。
○喜納昌吉君 だれか、だれか知っている方いませんか。だれか知っている方。
○政府参考人(山崎信之郎君) 今先生お尋ねの個別の事案についてちょっと資料を今は持っておりませんが、日米共同訓練において米側の統制を受けるということはございませんで、訓練においても、日米、当然、戦技、技術の向上という範囲内においてすり合わせを行うということはございますが、統制はございません。
○喜納昌吉君 すり合わせですか。
記事に登場する元航空自衛隊幹部はケニー司令部について次のように語っています。米空軍は、湾岸戦争やイラク戦争で航空作戦の準備を整えるため随分手間取った、この経験から、戦域別、部門別の専門家を常駐させるためにつくられたのがケニー司令部だと語っています。また、ケニー司令部の司令官は、平時から有事にいつでも切り替えられるように備えているとも語っています。記事には、三沢基地は地球全体を監視し、どこにでも駆け付ける戦力、嘉手納基地は地域全体への即応展開の拠点という米空軍幹部の発言も紹介されています。
麻生大臣、三沢基地と嘉手納基地との役割は日米安保条約の規定をはるかに逸脱していると私は思っていますけれど、どういう思いですか。意見を聞かしてください。
○国務大臣(麻生太郎君) 私どもといたしまして、今問題ではないかというお話なんだと思いますが、少なくとも在日米軍を構成しております部隊、飛行機に限りませんけど、艦船含めまして、これ日米安保条約の目的を達成するための役割というものを遂行しているという前提に立ちますと、それ以外の任務に関して、その任務を有してどこかへ移動するというようなことは、これは日米安保条約に問題があるとは考えておりません。
○喜納昌吉君 分かりました。
日米軍事関係の実態が日米安保条約の規定を特に逸脱しているんではないかということなんですね。だから、最近は安保条約という言葉を使わず日米同盟という言葉をやたらに使うのはどういう意図があるのかを少し聞きたいですね。
○国務大臣(麻生太郎君) 日米安保条約というものはそもそも日米同盟の基本を成している一つの条約だと存じますんで、その言葉が特に入るというようになったということを御指摘なんだと思いますが、日米安保条約というのは日米同盟の基本を成している条約なんだと私どもは理解しております。
○喜納昌吉君 ケニー司令部は、日本が憲法を改正し、自衛隊がどこにでも米軍と展開できるようになるのを見越して戦略や戦争を決めてしまっているのではないかと。
どうですか、麻生大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 政府部内で特にそのようなのを前提として協議が行われていることはありません。
○喜納昌吉君 分かりました。
記事には、三沢基地の第一四戦闘飛行隊のF16十二機は一月半ばから四か月の予定でイラクに派遣された。イランによるイラクの民兵に対する秘密の軍事支援を偵察するのが目的に含まれていると書かれています。
麻生大臣、日本政府は三沢基地のF16がイラクに展開している事実を把握していますか。
○政府参考人(西宮伸一君) 米軍三沢飛行場のホームページに本年一月に三沢飛行場の第一四遠征戦闘飛行隊がイラクのバラッドに派遣された旨記載されており、その旨承知しております。
○喜納昌吉君 麻生大臣はその事実を知っていなかったんですか。よろしく。
○国務大臣(麻生太郎君) F16の行動を細目承知しているわけではありません。しかし、イラクに派遣されているという事実に関しましては、いつからか、何機をというほど正確に知っているわけではありません。
○喜納昌吉君 防衛省が知っているんですけど大臣が知らないということは安全保障上問題があると思うんですけど、どうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 特に機数をどのように何機移動させたというところまで外務大臣として把握しておくという必要を感じているわけではありません。
○喜納昌吉君 そのような事実は認めているということですよね。
○国務大臣(麻生太郎君) 承知しております。
○喜納昌吉君 正に、三沢基地の米軍機は地球のどこへでも展開する戦力という記述どおりだと思います。この実態は日米安保条約の規定をはるかに逸脱していると思いますけど、大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほども御答弁申し上げましたとおり、少なくとも日米安全保障条約に基づいて日本という国の安全を保障、日米安保に基づいて防衛をしているという前提に立ちました場合に、その条約どおり履行してもらえているその分がどこへ移動する等々のことに関しましては、条約を逸脱しているという感じはございません。
○喜納昌吉君 今までの日米安保の枠組みの範囲を超えているということを私は言ってるんですね。そのことに関しては。
○国務大臣(麻生太郎君) 度々お答えを、同じことになろうかと思いますが、施設・区域を使用する在日米軍が、抑止力を持っております米軍が日本の極東の平和と安全というものを維持するのに寄与しているという役割を果たしているその実態がそこにありますので、その実態が一番大事ですから、我々にとりましても。だから、それを部隊、その果たしております部隊の移動等々に関して、我々としては日米条約違反ということにはならぬと思っております。
○喜納昌吉君 それは、大臣の見解では、実態があれば法律の枠組みは超えてもいいということですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 法律の枠組みを超えているとは思っておりません。
○喜納昌吉君 分かりました。
嘉手納基地に来ているF22が、向こう三か月ないし四か月以内にイランで有事が引き起こされればイラン爆撃のために出撃することは十分にあると思います。
麻生大臣、F22の嘉手納配備はイラン空爆をも潜在的目的とする配備ではないでしょうか。そのような認識はないでしょうか。よろしく。
○国務大臣(麻生太郎君) F22が二月より十二機嘉手納に一時的に、暫定的に展開をしておりますのは知っております。一時的に航空機を補う必要があるためでありまして、米軍の適切な、日本に対する若しくは極東に対する抑止力の維持するためであって、特定の地域のための脅威の増大に対応するというようには承知しておりません。
○喜納昌吉君 将来、そのような事態が起きれば、どういうお言葉になるんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 仮定の問題に対してはちょっとお答えしにくいところですが、先ほどの答弁と同じことだと存じます。少なくとも日本の地域の抑止力というものをきちんと維持しているという前提に立った場合は、その航空機がどのような形で移動するということに関しては我々の承知しているところではありません。
○喜納昌吉君 抑止力という言葉ですべて消化されると非常に困るなと思うんですけれども、その抑止力というものに少し疑問があって私は質問しているんですけどね。将来、そのF22が本当にイラクに対して派遣されるようなことがあれば、どういうことになるかと本当は聞きたいんですけどね。
麻生大臣、ちょっと質問変えます。
ジャーナリストの西山太吉さんが暴いた沖縄返還密約について、また最近新たな事実が明るみに出たんですね。琉球新報の三月十四日付け紙面に大きく報道されていますが、琉球大学の我部政明教授がワシントンのアメリカ公文書館で見付けた資料に、密約された裏金の約四億ドルのうち半分の二億ドルは使い道が全く不確かなつかみ金であった事実が書かれていると言っているんですね。日本政府はこの密約の存在いまだに否定していますが、となると、米国の公文書館に保存されている資料は偽物、偽物なんでしょうかね。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘の文書に関しては承知しておりませんけれども、いずれにいたしましても、沖縄返還国会というのは昭和四十六年か、四十六年から四十七年にかけてあの歴代の外務大臣が一貫して答弁をしておると存じますけれども、この種の関しまして密約は一切存在していないというのが我々の基本的立場です。
○喜納昌吉君 現在は基本的立場、現在は基本的立場だということですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 累次の歴代外務大臣が御答弁を申し上げてきたとおりだということです。
○喜納昌吉君 累次の外務大臣もいいんですけど、現在の外務大臣はどうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私もその歴代の一番最後におります。
○喜納昌吉君 本当は、麻生大臣は知っているんじゃないですか、事実、密約があったこと。よろしく。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど高市大臣の答弁と同じだと存じますが、この立場において、この場においてお答えできる答弁の範疇というのはおのずと限られておると存じております。
○喜納昌吉君 今は意外と本音を聞いたような感じがしますね。立場の範疇ということは、将来はいつかオープンにする時期が来るということですね。待っております。そうしたときに初めて私は、日本のこの軍事のアイデンティティーもしっかり備わっていくんではないかと思っています。
あの見付かった文書には、当時のジューリック財務長官が大蔵省の柏木雄介財務官と会談したと明記されているんですね。それでも、密約をまず認めないということは、公文書館の存在価値を否定することになると思いませんか。
○国務大臣(麻生太郎君) お尋ねの文書につきましては、その性格というものにつきましては政府としては全く承知しておりませんから、その内容につきコメントする立場にはないということだと存じます。
○喜納昌吉君 どうですか。この日本の安全保障にマイナスになるようなことをアメリカの公文書館が出すんですから、少しはアメリカに抗議をしたらどうですか、大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、基本的にはアメリカの規則なりルールなりに決められたとおりに履行しておるというように理解をしておりますので、そのことに関して抗議する立場にはないと存じます。
○喜納昌吉君 少しぐらいはアメリカに物言えるような日本人になってほしいなと思っています。
麻生大臣、私が前回の質問で、イラクで米軍の攻撃によって十万人を超える罪のない市民が殺されていることを指摘したところ、麻生大臣は、戦争では多くの無辜の人々が巻き込まれる可能性は極めて高い、これが戦争に伴う悲劇であり、戦争の持つ大問題だという趣旨の答弁をしてくれたんですね。
ならば、その大問題を解決するためには戦争をしない外交努力が大切ではないかと思うんですけど、御見解をよろしくお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 外交は本来、危険を自国のためにとって極小化する、最小化するのをもって外交の本来の目的としておると存じますので、その努力は常に大事だと思っております。
○喜納昌吉君 具体的に、ちょっと済みません、ちょっと話がずれるんですけど、大臣は、沖縄で亡くなった、その戦争中亡くなった人たちとか、長崎で、本来ならもう負けることを知りながらまだ敗戦を認めずに、悲劇に遭った長崎の人とか広島の死んでいった人をどう思っていますか。仕方がないと思っているんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 仕方がないという表現がちょっとよく分からないんですけれども。仕方がないというのは、戦争に巻き込まれて仕方がないという意味ですか。ちょっとよく、仕方がないという意味がちょっとよく理解できないんですが。
○喜納昌吉君 結果、私が聞きたいのは、その大問題でも私、大問題であることとしてどういうアプローチをするか、個人的な意見を聞きたいですね、どこかでね。よろしく。
○国務大臣(麻生太郎君) 広島、長崎に原子爆弾というものが落とされたというのは、事実としては我々落とされた側にとりましては極めて悲惨なことになったと理解をしております。
それに対して仕方がないというような表現というのがちょっとよく分からないんですけれども。
○喜納昌吉君 分かりました。
分かりました。そういう心はないということですね。努力してくれるということだと僕は解釈します。
先般、外務大臣が主催する第三回イスラエル・パレスチナ和平信頼醸成会議に私も案内されたんですけど、このことは、二〇〇六年七月に小泉首相が中東を訪問した際に平和と繁栄の回廊構想を提唱したのがこの会議の始まりと聞いております。
麻生大臣は、平和と繁栄の回廊に対して、経済援助以外のどのような構想をお持ちなのか、お聞かせください。
○国務大臣(麻生太郎君) 私は、基本的にはシモン・ペレス、イスラエルの代表ですけれども、シモン・ペレスにも同様のことを言っております。基本的には、貧困と絶望がテロを大きく育てるという背景なのではないかと。したがって、パレスチナは今、たしか失業率四三%だと思いますんで、日本の約十倍ということになろうと存じます。そういう状況においては、いろいろなテロとか暴動とかいうのが惹起しやすい状況にあると。
したがって、日本が提案しているのは、イスラエルが今日成功した理由の大きな一つ、国として建国をされてから成功した理由の一つとして農業の成功があると。ほぼ同じ地域でパレスチナ人も、イスラエル人にできてパレスチナ人にできないなんてことはないのではないかと。だから、農業の大きな団地を成功させてみるのはどうだと。それを我々は農業の技術指導もするし、かんがい用水路等々も我々もできると。
それを、できるだけで、売って金を回収しない限りは商売にはならぬのだと、作るだけじゃ意味がないと。したがって、それを売るためには海外に出ていく。国外に出ていくためには、ヨルダン渓谷を通ってジョルダンに抜ける必要がある。だから、ジョルダンの国王を頼んで三者で会議をして、そこで農業団地を造り、これが成功するということになると、明らかにそこに職ができると、就職ができると。金もできるということになっていくと。我々がやっているのはこれだけですが、これはもっとほかの、今一緒にやろうというほかの国もありますので、そういった国々の資金も投入して大きくする。成功すれば、エジプトとの国境の方のガザの方にも行ける。いろんなことが将来は考えられると存じます。
○喜納昌吉君 貧困と絶望という言葉があるんですけど、今大臣が言っていることは私は悪いと思っていないんですね。ただしかし、貧困と絶望だけでは私は中東問題は解決できないと思っているんですね。人間には意思というものがありますからね。自分の生き方という信念もありますから。
その意味では、まあ確かにこの前のその三国の方々は友好的な国の代表だと思うんですけどね。しかし、背後にいるこのハマスとかヒズボラ、ムスリム同胞団とか、そういう一つの信念あるいは思想を異にする者、宗教を異にする者に対してはどういうアプローチをするのか、ちょっと聞きたいですね。
○国務大臣(麻生太郎君) 思想、信念を異にするというのはなかなか難しい、そういう人たちとの交渉というのは極めて難しいのははっきりしております。
しかし、パレスチナというのを国家として承認するという方向で世論は動いておりますけれども、仮にそれができて、そういう中において繁栄し、経済的な繁栄によって生活水準が向上し、就職が増え、そういったもので将来に希望を持ち、自分の仕事というものに関して自信を持ち、そして、イスラエルとの間に信頼醸成というものがそれによって醸成されるということになると、結果としてそこが世論の大多数になっていくというのが我々の期待しているところでありますんで、そういったときにあっても、かなり、確実に、マジョリティーに対してマイノリティーって、その大多数に対して少数というのは常に存在するものだと思っておりますが、その大多数の人たちがどうやって、その少数の人たちをその自国の国家内でどうやって治めていくかというのは、かかってそこに統治機構、統治能力の問題だと存じます。
○喜納昌吉君 ちょっと少し気になる部分があるんですけれどもね。大臣の言葉から見ると、イスラエルは成功したという言葉があるんですけど、私はまだ成功していないと思うんですね。この辺は。
○国務大臣(麻生太郎君) イスラエルが成功したというのは、建国した最初のときにあのところにおいて農業で成功したというのが、イスラエルが自信を持てた大きなものの一番はこの農業の成功だったというのは、これは歴史文書にも皆書いてあるところでもありますので、その点は我々は忘れてはならぬところだと存じます。
○喜納昌吉君 確かに、バルフォア宣言によって、一九四八年に建国されたと思うんですけれども、その基盤は農業政策にあったかもしれませんけれども、ただ基本的な歴史的な背景というものがまだ解決できてはいないのではないかと私は思っているんですね。その歴史に関してはどうお思いですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、歴史をさかのぼって二〇〇〇年の昔にわたって、いわゆるジェルサレムに対しての旧約聖書の昔にさかのぼって、これはなかなか歴史問題を語り始めてそれを解決できるというのは数十年でできるとはとても思っておりません。
○喜納昌吉君 しかし、確かにこのイスラム教徒、ユダヤ教徒、キリスト教徒の中には二〇〇〇年の歴史が生きていますね、現在。そのことにはどう思いますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 旧約聖書を基にして、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教、いずれもその宗教の教典は旧約聖書、しかも聖地はジェルサレムということになっておりますので、話は難しいのは当然だと存じます。
○喜納昌吉君 そのような歴史的な問題も勘案していきますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 我々がお手伝いできるのは、旧約聖書の問題を解決するほどうぬぼれてはおりません。我々のお手伝いしておりますのは、経済的なものを我々ができる範囲で、日本の得意な分野でやるべきなんであって、宗教、ほとんどの人はイスラム教、ユダヤ教、何とかの教典が旧約聖書だったということも知らない人の方がほとんどだと存じます。
○喜納昌吉君 分かりました。
久間大臣に次に質問します。
大臣は、昨年の十二月から今年の一月にかけてブッシュ政権批判ともとらえられるような発言をしてきました。その真意は。
○国務大臣(久間章生君) 記者クラブの講演をしました後に、記者団の中から質問がありましたので、それで、私が閣外にまだおった、党の役員をしたおった当時の感想を述べたわけであります。
その感想としては、とにかく核兵器があると思ってるようだけれども私はないと思っておったということが一つと、それから、あそこは戦争には勝つけれども、その後、クルドとシーア派とスンニ派、これをとにかくどうまとめていくか、これが難しいので、これはなかなか後の戦略が描けてないんじゃないかと、そう思ったという感想を述べたものであります。
○喜納昌吉君 その二日後の二十五日には、安倍総理が、久間発言はイラク開戦前の段階の認識を紹介したもので問題ないと思うと擁護しました。しかし、二十三日の時点で久間大臣は、今もそう思う心境には変わりはないと発言されています。
総理の言葉は久間大臣の認識と矛盾していると思いませんか。
○国務大臣(久間章生君) 私は、こういった公式の場で政府の方針と違うことを述べたことはございません。私自身の内心がどうであるかというのはまたいろんな感想は述べることはこれから先もあるかもしれませんけれども、政府としては、イラクを米国が武力行使したということについては、それを支持するというのが政府の公式な見解でありますから、その公式の見解の枠内で行動しております。
○喜納昌吉君 チェイニー副大統領が来たときに、だれが見ても久間大臣をちょっと無視したような態度が見受けられたんですけれども、どういう思いですか。
○国務大臣(久間章生君) この席でもたびたび申しておりますけれども、私のカウンターパートでもございませんし、それほどこちらから押し掛けるほどの厚かましさもございません。
それよりも、実を言いますと、ゲーツ国防長官とまだ会っていないんですよ。その会っていないときに、それを飛び越えてその上位の人と会っていろんな話をするということ自体が私自身は失礼に当たるんじゃないかという気持ちが、私は本当正直言って持っておりましたから、私からそういう働き掛けをしたことは一切ありません。
○喜納昌吉君 まあ久間大臣の謙虚さを私は尊敬するんですね。自ら、位の高いと言っていいんですかね、チェイニーに対しての態度、言葉はよく選んでいると思うんですけれども、怒りませんか、ああいう。日本の大臣として私は怒るべきだと思うんですけれども、どうですか。
○国務大臣(久間章生君) いや、こっちから申し込んでそれをけられたとか、そういうふうなことはないわけですから、怒るも怒らないもないわけであります。ライスさんが来られたときも、私は直接はまだ会わないと言っていたけれども、外務大臣と一緒にならどうかと言われたのでお会いしたわけでありまして、私がカウンターパートでない人に私のカウンターパートと会う前に飛び越えて会うというのは、私は正直言ってそんなに積極的にやるべきでないという基本的な姿勢を私自身は持っております。
○委員長(尾辻秀久君) 時間が経過いたしました。
○喜納昌吉君 久間大臣が非常に冷静さを持っておるもので、絶対に日本は戦争をしないという確信をしましたので、よろしくお願いします。
どうもありがとう。
