外交防衛委員会
平成18年05月30日
○喜納昌吉君 民主党・新緑風会の喜納昌吉です。
今日は、米軍再編問題で沖縄がクローズアップされている中、外交防衛委員会で時間をいただき、有り難く思っています。
まず初めに、米軍再編閣議決定について質問します。
政府は、正に今日、今ごろですか、米軍再編のいわゆる最終報告を受けて、政府の今後の取組について閣議決定しているところだと思います。そこで、閣議決定を前提として質問します。
海兵隊普天間航空基地の代わりに辺野古崎に建設されると合意された大型の新しい海兵隊航空基地についてですが、合意に見られるV字形滑走路や建設場所についての具体的記述が閣議決定最終案から削除されています。額賀長官、それはなぜでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) お答えをいたします。
今度の閣議決定の中にV字形という名称は確かに入ってはおりませんけれども、その閣議決定の案文の中に、平成十八年五月一日に日米安全保障協議委員会において承認された案を基本として、政府、沖縄県及び関係地方公共団体の立場を踏まえて、今後具体的な建設計画を作っていくというふうに書いてあるわけであります。
一方で、政府、沖縄県、あるいはまた関係自治体との間においては、例えば名護市、宜野座村との間では、この千八百メートルのV字形滑走路を造るということで、絵も入れた中で合意文書を作っておりますので、政府案としては、こういうことを基本として今後地元と協議をして、しっかりと対応を図ってまいりたいというふうに思っているわけでございます。
今後も、地元の県や市町村と誠意を持って協議をし、この閣議決定に基づく実行体制をつくり上げていくために最善の努力をしていきたいというふうに思っております。
○喜納昌吉君 かつて、SACO合意を受けて閣議決定された際、辺野古沖での大型基地建設が文書に明記されましたが、それが見事にとんざしたのに懲りて、いかにも責任を取りたがらない官僚らしく、今回は具体的記述をしなかったのではないですか。長官、お答えください。かつての従来案の、従来案を閣議決定したのに懲りて今回しなかったということはないですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 従来案のいわゆる辺野古沖案の、前の閣議決定は今度の閣議決定で廃止するというふうになっておりますので、それに代わるものとして、この2プラス2で合意をした政府案を基本として今後の普天間飛行場の移設について地元と協議をして、具体的な建設計画を図っていきたいというふうになっているわけでございます。
○喜納昌吉君 それじゃ、懲りたところからの反省ではないんですね。
沖縄県側が、県側が提示している辺野古崎の陸地内に正方形に近いヘリポートを建設する案をおもんぱかったのならば、いっそのことV字形滑走路など余りにも大掛かりで金の掛かるばかばかしい計画を放棄して、海面を埋め立てず海の環境破壊を最小限にとどめる県の陸上案に歩み寄るべきではないか。長官、いかがでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 例えば沖縄県の場合は、四月七日に防衛庁と地元の、キャンプ・シュワブの地元の名護市及び宜野座村と合意書を結んで、現在の二本の滑走路を造り住民の上空を飛ばないという前提の下でこの合意文書を作ったわけでありますけれども、その際に沖縄県は、地元名護市、宜野座村の意向を尊重するというふうに言っているわけでございます。
そして、その上に立って五月一日の日米の合意文書が形成されていったわけでございますけれども、その際に沖縄県知事からそのヘリポート建設の考え方が示されたわけでございますけれども、沖縄県との確認書の中で、普天間の飛行場がキャンプ・シュワブに移転されるまでの間、その普天間基地の危険性をどういうふうに軽減をしていくかということについてはお互いに配慮していろいろと議論をしよう、それをお互いに協議をしながら今度の県との確認書を作り上げたわけでございますから、沖縄県知事の言っているヘリポート建設の考え方も、我々は一つの沖縄県の立場として、意見として受け止めて、危険性の除去という形で我々は、今後のキャンプ・シュワブの具体的な建設計画をする上で意見として受け止めておくという形でこの問題に対処していきたいというふうに思います。
○喜納昌吉君 稲嶺県知事が暫定ヘリポート建設案を政府に求めていく方針を表明したのは五月五日です。もし県が真剣にこの案を検討していたなら、日米両政府が最終合意をした五月一日前に提案すべきだと思います。
沖縄県と政府は一見対立しているように見えますが、十一月の県知事選に向けて自公両党に有利な世論形成をするため出来レースをしているのではないかと勘ぐることも可能なんですが、長官、いわゆる出来レースではないですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) それは県と政府の間ですか。
○喜納昌吉君 そうです。
○国務大臣(額賀福志郎君) いや、それは、それは政府と沖縄県との間では、それはもう、私が防衛庁長官に就任してからでも半年間、それはもう何十回となく電話をしたりお会いして意見交換をしておりますから、それぞれの立場というものは理解をしてこれていると思っております。
したがって、知事もよく言われておりますことは、安全保障の問題、それから防衛問題というのは国の専権事項である、したがって国がお決めになることはそれは理解できる、しかし県の立場もあると。その点についてはお互いに、それぞれ政治家でありますから、そこは理解をし合いながら、お互いに日本の安全保障全体に支障がないように、また沖縄県の負担が軽減できるようにどういう知恵を絞ったらいいのかということで、一定の合意書を作ったということでございます。
○喜納昌吉君 私がなぜこのような質問をしたかといいますと、六月の末に日米首脳会談がありますよね。実際は、本当はV字形がないんじゃないですか。V字形は単なる、あと二兆円、三兆円日本がアメリカに払うための口実のために沖縄を利用しているような感じがするんですけどね。私は、県知事選のときに、今度の県知事選のときまでにこのV字形がうまくどういう形で消えていくのかを私は見ているんですけどね。
実際は長官はV字形がないということを知っているんじゃないですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) ちょっと質問の趣旨は、V字形がない。
○喜納昌吉君 実際は、もう本当はね……
○委員長(舛添要一君) 喜納昌吉君、もう一度明確に質問してください。
○喜納昌吉君 六月の末には日米首脳会談がありますよね。日本は今から、その二兆円、三兆円というお金を、またどういう形で国民を説得する理由を求めて今後くると思うんですね。そのためにこの沖縄のV字形を、造りもしないV字形を出して、それと交換条件にするという考え方はないんですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) これは、キャンプ・シュワブにV字形の滑走路を造るということのねらいは、今度の米軍再編に伴う基地の在り方を考えていったときのキーワードは抑止力の維持と負担の軽減であります。負担の軽減の象徴的なものが普天間飛行場の全面返還であります。全面返還を行うために普天間基地の持っている機能を本土が二つはこれを担います、基地の機能とか空中給油機の機能とか。ただ、ヘリポートの機能はキャンプ・シュワブに移転をすると。それを移転することによって初めて普天間の全面返還が行われ、そしてあの大市街地の中の住民に伴う不安とか危険性が除去されるということが最大のねらいであります。そのためにこのV字形の滑走路は造らなければならない。そのために我々は米側とも合意をし、地元の理解も得たと。今後、どの程度お金が掛かるかについてよく積算をしていきたい、具体的な建設計画を作っていきたいということであります。そういうことを前提にして米軍再編の合意が行われたということでございます。
○喜納昌吉君 分かりました。そのことがうまく、ただ県知事選に対するサプライズに使われるんではないかと懸念をしてますので。
在沖海兵隊八千人がグアム島に出ていくというのは一見好ましいことのように思われますが、しかし、海兵隊は絶えず出入りしており、固定した実体がないのです。幽霊のような存在である八千人が出ていくために六十億ドルを超える血税、大金を課されるのは許せません。
一体この八千人は何という部隊で、どこに常駐しているのか、詳しい説明を求めます。長官、お願いします。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今の喜納委員の御指摘についての八千人でございますけれども、合意文書の中にはこういうふうに書かれております。
移転する部隊は、第三海兵機動展開部隊の指揮部隊、第三海兵師団司令部、第三海兵後方群司令部、第一海兵航空団司令部及び第一二海兵連隊司令部を含むと、こういうふうに記載されているわけでございまして、今後、具体的にどの部隊が何人移転されるかについては、今後米国との間で具体的にその協議をし決めていきたいということでありますから、今の段階でしっかりとした形が見えているわけではありません。
また、米軍の実態がどういうふうになっているかということについて、まあ我々がああだこうだ言う立場ではないんでありますけれども、現在のところ、イラクに行っているとかフィリピンに行っているとか、そういう情報はあるけれども、そのために沖縄に何人いるかということについてしっかりとした数字、きちっとした数字を把握しているわけではありません。
○喜納昌吉君 はっきりした数字ができてない。分かりました。
私が今月十八日に提出した質問主意書で在沖海兵隊駐留要員の数について質問したところ、二十六日付けの答弁書で米国から約一万八千名であると説明を受けているとの回答を得ました。そのうちの八千名が家族九千名とともにグアム島へ移転することになるという回答もありました。ならば、政府は自ら人数を確認しないで、米国から受けた説明を信じて負担軽減とか六十一億ドルのグアム島移転費用を負担することになると口にしているのか。これは問題だと思いますが、防衛庁長官、どうですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 我々が米国と交渉の過程で、米国側の返事は沖縄の海兵隊は一万八千人であるということを言っていることは間違いありません。それは委員のおっしゃるとおりであります。その中で、我々の要求で、沖縄の負担を軽減するために海兵隊の移転を要求しておったわけでありますけれども、最終的に海兵隊を八千人、家族を九千人グアムに移転するという回答があったわけであります。
これから、これは沖縄の軽減負担になることにつながっていきますので、我々は、それを一定の応分の負担をしながら、できるだけ早期に移転を成就したいと思っておりますので、具体的にどういう支援体制をつくるかについては、当然人数もしっかりと把握をし、そして、どういう住宅とか庁舎とか、そういう形で建設を応援するということにしておりますので、そういうものは具体的に実際に幾つどういうふうに造ればいいのかということはこれから精細に協議をしてまとめていく、そしてお金が幾ら掛かるかということを考えていくということでありますから、これから、この閣議決定もされたし、その上でしっかりと米国と協議をし、間違いがないように、しかもなおかつできるだけ日本の負担が少なくなるように努力をしたいというふうに思います。
○喜納昌吉君 協議をすることは非常に大事だと思いますけど、政府は米側の言い分に従うだけではなく、調査員若しくは調査団を派遣して米側の主張が正しいのか正しくないのかを確認する作業はやりましたか。
○国務大臣(額賀福志郎君) もちろん、これから米国と本格的な交渉をし、実際に仕事を行っていく上に当たっては、現地に派遣をしてしっかりと調査をし、そして合理的な体制、積算をつくっていかなければならないというふうに思っております。
○喜納昌吉君 今までまだやってなかったということですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 一回事前に、その現場はどういうふうになっているのかということで、審議官クラス、事務レベルで行ったことはあります。
○喜納昌吉君 まだ一回。
○国務大臣(額賀福志郎君) 概要について、概要の説明をいただいたということで、その上で合意文書の形成の一助にしたわけでありますけれども、これからは具体的に実際の建設計画等々を作っていくことですから、これからはしっかりとした形で現場を見てくる必要があるということであります。
○喜納昌吉君 審議官クラス、レベルと言わず、一回と言わずに、国民のこれだけ財政逼迫する中でそれだけのお金を出すものです。もっと真剣に取り組む必要があるんじゃないかと私は思いますね。是非、今後しっかりやってもらうように、よろしくお願いします。
閣議決定最終案には、グアム島移転費や基地地元への振興資金の額などが盛り込まれていません。防衛庁策定の米軍再編関連の特措法にも盛り込まれていないと報じられてます。このことは、沖縄施政権返還時にあった日本側の資金負担に関する密約のような不正な密約取引が日米間で再び繰り返される可能性を浮き彫りにします。長官、この点で明快な見解をいただきたい。
○国務大臣(額賀福志郎君) 密約がある……。
○喜納昌吉君 かつての西山太吉の密約問題と同じようにね。今回の一種の、基地地元の人の振興資金の額などが盛り込まれてないということ、それからグアム移転費が盛り込まれてないことですね、閣議決定最終案には。
○国務大臣(額賀福志郎君) 閣議決定の中に具体的な金額は盛り込まれておるわけではありませんけれども、日米の合意の中にはグアム移転経費としての大枠としてこれくらい掛かるだろうということが、百二・七億ドルという枠組みがつくられておりまして、その中で日本側の分担とアメリカ側の分担が書かれているわけでございます。これも、日本側の場合はいずれも上限でありまして、これから具体的な建設計画を作っていく過程でこれは効率化を図り合理化を図っていくという形になって、その中で初めて具体的な金額というものが提示されていくことになるわけでございます。すべて、今密約云々と言われておりますけれども、すべてオープンな形で議論をしてきておりますし、そういうものは一切ありません。
○喜納昌吉君 そのように誤解が生じぬようにして事を運んでもらいたいと思っています。
沖縄返還時には法的根拠のない日本側の負担があったことがその後米国の公文書で明らかになりました。外務省と防衛庁が作成した在日米軍の兵力態勢の再編という資料にはグアム移転経費の内訳が示されていますが、この資料の積算根拠は何ですか。沖縄返還時のような密約を繰り返されてはいけないので質問しますが、長官、もう一度。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今おっしゃったようにグアム、それはグアム移転の問題のお話ですか。
○喜納昌吉君 はい、はい。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今おっしゃったように、グアム移転の経費については今言いましたように大枠百二・七億ドルでそれぞれの分担が書かれておりまして、これから具体的な建設計画を作り、積算を積み上げてまいりたいということでございまして、全くそういう密約的な話はありません。全部これは、お金のことでありますから、全部オープンできっちりとした形で国民の前にもお示しをして御理解を得る努力をしなければならないというふうに思っております。
○喜納昌吉君 防衛庁の守屋事務次官は早々と米軍再編のための日本側負担の経費を八年間で二兆円と公言してきました。重要な政府間交渉、つまり対米資金交渉をする上で手のうちを、金庫の中を明らかにするとは交渉技術の全くない愚かで稚拙なやり方だと思っています。
長官、あなたは守屋次官の発言をどう受け止めますか。
○国務大臣(額賀福志郎君) この前、守屋次官の発言につきましてはこの当委員会において御報告を申し上げたとおりなのでございます。
改めて簡単に申し上げますと、私から守屋次官に直接確かめましたところ、講演における守屋次官の二兆円という数字を挙げての発言は、グアム移転経費に関連をして、既に負担している経費に加え、再編に伴う新たな経費も負担することになるので、日本の負担は十分に大きいことを強く主張して交渉を進めていきたいといういきさつを、これまでの専門的な知見を踏まえて分かりやすく話したものであるというふうに私が確認をしたところでございます。
○喜納昌吉君 まあ非常に弁解にも聞こえるんですけど。
あなたは上司なのに部下である次官の管理ができないということはないですか。つまり、あなたのにらみが利いていないという思いがあるんですけど、どうですか、長官の。
○国務大臣(額賀福志郎君) 守屋発言とは関係なく、私が責任者として今度のグアム移転の経費はきっちりと合理的な積算根拠に基づいて予算づくりをしていきたいと思うし、国内の米軍基地に伴う様々なこと、例えば普天間飛行場をキャンプ・シュワブに移す計画等々についてもこれから具体的に建設計画を県や地元と相談をしながら作っていくわけでございますから、そういう中ですべて合理的に明らかに透明性を持った形で進めていきたいということでございますから、それは私を信頼していただければ大丈夫だと思います。
○喜納昌吉君 私が思うには、信頼していますけどね、私が思うには、今後米軍再編が実施過程に入ったら、米軍と守屋次官のような官僚との間で話がどんどん進められて、長官は単なる飾り物のような存在になるのではないかと大いに懸念されますが、長官、いかがでしょう。
○国務大臣(額賀福志郎君) 例えばこのグアム移転の問題についての経費も、これは昨年の秋の2プラス2の中間報告以来、半年間、事務レベルで議論をしてきましたけれども、決して解決の糸口をつかむことはできませんでした。
そういう中で、例えば、私は、外務大臣、そして財務大臣、官房長官、沖縄担当大臣、関係閣僚の皆さん方と相談をしながら、こういう方向で、こういう形で行こうと。そういう中で、アメリカ側の責任者であるラムズフェルド長官と話をしてその方向付けをしたということから見ても、それはちゃんと我々は政治家として、政治家の立場で、しっかりとこの日本の安全、それからこの地域の安定、それからこの日本の国の負担の軽減をどうしていくかと、そういうことを考えながら判断をさせていただいたということは是非分かっていただきたいというふうに思います。
○喜納昌吉君 是非主体性を持って頑張ってほしいと思います。
私がこのように心配するのは、こんなふうでは、仮に防衛省ができた場合、勢い付く制服組に対し、一体だれがシビリアンコントロールのにらみを利かせることができるのかという危惧があるからです。制服組が突っ走ったら、長官、あなたは止める自信がありますか。真剣に答えてください。
○国務大臣(額賀福志郎君) 戦後六十年、日本の民主主義というのは私はしっかりと定着し、そして安全保障、防衛問題についてもきっちりとシビリアンコントロールがなされていて、国民の皆さん方もそこは信頼をしてくれているのではないのかというふうに思っておりますので、むしろ我々は国会の立場で、お互いに自信を持って、そういうことをむしろ主体性を持ってアピールしていったらいいんじゃないでしょうか。
○喜納昌吉君 まあ国民の信頼は分かりますけど、今後米軍再編というのが非常にちょっとつかみにくい部分がありますから。
現在、普天間基地所属の軍用機が弾薬を積み込む場合、米軍の規定により弾薬庫がある嘉手納基地まで行って積み込んでいます。普天間の基地機能が辺野古などに移された場合、その新しい代替基地に弾薬庫も設置するつもりですか。長官、明らかにしてください。
○政府参考人(大古和雄君) 御質問の点について、細部については今後とも更に日米間で協議いたしますので、その点について現時点で明確にお答えすることは困難でございます。
○喜納昌吉君 まあ主体性を発揮するからそうしてくれぬかと思っていますけどね。
普天間代替基地に将来隣接する軍港を建設する計画はありますか。長官、お答えください。
○国務大臣(額賀福志郎君) ありません。
○喜納昌吉君 ない。
○国務大臣(額賀福志郎君) 軍港ですね。
○喜納昌吉君 はい。
○国務大臣(額賀福志郎君) ありません。
○喜納昌吉君 本当にないですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 桟橋を造るのはヘリとか等の給油、何というのかな、燃料補給用の桟橋を造るわけであります。
○喜納昌吉君 あれのその下の海面は五十メーターぐらいあるんですけれどもね、そこの桟橋の下、これの設計図を出すことできます。
○国務大臣(額賀福志郎君) 設計……
○喜納昌吉君 そこには、設計、この何というのかな、そこにはトンネルがあるんですけれどもね、これを出すことはできますか、防衛庁で、米軍の。
○委員長(舛添要一君) 喜納昌吉君、ちょっと質問の意味が不明ですので。
○喜納昌吉君 この桟橋の下にはトンネルがあるんですけれどもね。
○国務大臣(額賀福志郎君) ある、知らない。
○喜納昌吉君 あっ、知らない。
本当に知らないんですか。
○委員長(舛添要一君) 喜納昌吉君、質問をまとめてください。
○喜納昌吉君 はい、分かりました。
いやいや、知らないと聞き、分かりました。
次に、日米軍事同盟に関して質問します。
米軍再編で日米同盟は新たな段階に入ったとされています。小泉首相は、世界の中の日米同盟という言葉を盛んに使ってきました。額賀長官、新たな段階とは具体的にどんな段階ですか、説明してください。
○国務大臣(額賀福志郎君) 例えば、米軍再編とか自衛隊の改革、防衛庁の改革等々についても、従来型の脅威から、テロだとかミサイルだとか、新しい脅威にどう対応するかということが一つのねらいであります。したがって、そういうテロ対策だとか弾道ミサイル防衛だとか、そういうことについて日米同盟関係の協調、協力関係を強めることによって我が国の安全保障と防衛とそれからこの地域の安定に備えていこうというのは、新しい段階の日米同盟関係の在り方になっているというふうに思っているわけであります。
一方で、世界の中の日米同盟という次元においては、例えば今日、インドネシアの地震に、ジャワの地震について先遣隊二十名を派遣をし、これから第一次、第二次の医療部隊を派遣をして、そういう世界の災害対策支援とか、様々な分野で平和協力活動を展開をしていく。例えば、スマトラにおいては日米の間で協力体制がしかれた、そういうことが一つの参考になっていくものでございます。
○喜納昌吉君 だれが首相や政府に日米同盟を世界にまで広げてほしいと頼んだのか、長官、答えてください。
〔委員長退席、理事浅野勝人君着席〕
○国務大臣(額賀福志郎君) だれが頼んだということではなくて、我が国が主体的に自衛隊を活用する場合には、これは人道的な復興支援だとか、これはイラクの場合、あるいはテロ撲滅のためにアフガンに対してテロ特措法によってこの自衛隊の活用がなされているということでございます。これは国会の承認を受けてシビリアンコントロールを受けて、自衛隊が法律に基づいて、この地域の安定あるいはまた住民の不安解消のために汗をかいている、この地域の安定は日本の平和と安定に結び付くと、そういう考え方で自衛隊の活用が我々の考え方で、我々の主体的な国会の判断で出されているということだと思います。
○喜納昌吉君 我々の主体、国会で決めたことと言っているんですけれども、どうも私が見る限り、官僚によってうまく誘導されているんではないかという感がしてしようがないんですね。まあ、その背後にアメリカの方がイニシアチブを取っているという感がしてしまうんですね。日本でそれを望んでいるのは守旧派、特に戦場に行かないで済む自衛隊幹部、それに戦争でもうかる軍産複合体辺りだと私は思っているんです。それと、世界の中の日米同盟を一番望んでいるのは米国政府やペンタゴンではないでしょうかね。そうして、米国の軍産複合体が一番私はそのことを望んでいるような感じがします。ここでも日本は米国の言いなりになったわけのような感じがしますけれども、長官、よろしくお願いします。
○国務大臣(額賀福志郎君) 米国の言いなりになっていることはありません。日本は日本の主権に基づいて、また日本の国民の理解を得た国益に基づいて自衛隊を動かしているわけでございます。
例えば、イラクに送ったとしても、ほかの多国籍軍と同じように治安活動をしているわけではありません。それは自衛隊ができる範囲として人道復興支援に限るといって送り込んでいるわけでありますから、我々は我々の考え方で我々のできる範囲で世界の平和協力活動に従事している、汗をかかせていただいているということでございます。
○喜納昌吉君 続いて、武器輸出三原則に関する質問をします。
自民党の久間総務会長は、今月初めワシントンで武器輸出三原則緩和の必要性に言及しました。その際、日米関係を深化させるため、政府対政府、軍対軍、産業界同士の関係強化が必要との認識も示しました。明らかに久間さんは、日米間の軍産複合体、二国の関係強化を奨励しています。
軍産複合体が政府に圧力を掛け、絶えず新しい武器を製造し、古い武器を消費するため戦争を求めている、これが米国の姿だと思っています。そんな米国に日本の産業界を近付けようというのですか。長官の所属している自民党の幹部がそう言っているんですけれども、長官、よろしくお願いします。
○国務大臣(額賀福志郎君) 久間先生の言葉でどういうことを言っているのかということを現実的にしっかりと把握しているわけではないんでありますけれども、日米関係においては、もう既に防衛整備面においては米国製装備品の輸入とかあるいはライセンス生産だとか共同技術研究だとか共同開発等々を行っているわけであります。これらの日米関係の装備、技術協力というものは、両国にとって相互運用性だとか研究開発コストを下げるとかリスクの低減をすることができるとか、そういう意味で非常に大事なことであるし、武器輸出三原則の枠組みの中で防衛産業の交流が行われているというふうに理解すべきだと思っております。
○喜納昌吉君 私が聞きたいのは、あなたは日米間の軍産複合体の関係強化を必要だと考えますか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 日米の……
○喜納昌吉君 軍産複合体の関係強化を願いますかと。
○国務大臣(額賀福志郎君) 例えば、弾道ミサイル防衛について、これは日本はお互いに共同研究をし、そして共同開発をし、それは日本の国民を守るため、日本の国家の安全を図るためにそういうお互いにその弾道ミサイル防衛体制をしっかりとしていこうということであります。それを支えるのは言ってみれば防衛産業であり、技術であります。そういう技術の向上、技術交流をし、そしてお互い日米の、同盟関係にある日米が共同運用していくことが、それは日本の安全保障にとってプラスであるから、それは強化していくことは正しいというふうに思います。
○喜納昌吉君 長官、戦争が防衛産業を支えているということを考えたことないですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 戦争が支えるということは、その防衛産業が、そのそれぞれの国の考え方にもよるでしょう。しかし、日本の国は、日本の国は日本の自衛力、日本の自衛力を保つために一定の防衛装備というものを確保しなければならない。自らもその装備を持つ能力を維持していかなければならない。あるいは効率的に、あるいは有効にしていくために輸入をしたり、あるいはまた技術を維持していくためにライセンス生産をしたり、技術開発をしたり、そういう一定の防衛産業のレベルを維持していくことは日本の安全保障にとって不可欠であるというふうに思っております。
○喜納昌吉君 私が懸念していることは、まあ日本という言葉をよく使いますから、防衛長官が一つの防衛哲学を、どういう防衛哲学を持っておられるか聞きたかったんですね。私は、日本が米国のように軍産複合体の影響で戦争をせざるを得なくなるような事態を招くことを良しとするのかをちょっと僕は質問したかったんですね。
〔理事浅野勝人君退席、委員長着席〕
私は、軍産複合体の台頭を抑えるブレーキのような役割を果たす機関や組織がないと危険ではないかと思っているんですね。そのような制御装置をつくる考えはありますか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 最大の抑制力というのは憲法であります、法治国家でありますから。我々は憲法に基づいて日常の生活も、憲法そして憲法に基づく法律によって秩序ある生活をし、自由を謳歌しているわけであります。そして、そういう自由とか平和を守るために一定の自衛力を持たなければならない。そのためには自衛力をどういうふうに使うかということについて憲法の枠内できっちりと規制されているわけであります。
○喜納昌吉君 憲法が最大なる制御装置となることを願ってやみません。
それならば、武器輸出三原則は既にミサイル防衛、MD兵器の関連部品の対米輸出などが容認されたため、ざる法になりつつあります。このような重大な問題を軍需産業界の意思を代弁する政府や長官の意思だけで簡単に決めてもらっては困ります。これは国民投票物だと思いますが、長官、今後、軽はずみな原則緩和を止めるように注意してほしいと思っています。久間さんにもくぎを刺してくれませんか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 久間さんの……
○喜納昌吉君 久間さんが、久間さんのその言動に少しぐらいくぎを刺すぐらいの主体性を持ってくれませんか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今の日本の置かれた立場というのは、武器輸出三原則というものは生きているわけでございます。ただ、時代の変化、それから技術の進展、そういう中で日本の新たな防衛をどういうふうに維持していくかというときに、例えば弾道ミサイル防衛を行うときに、その技術開発をしていかなければならない。それは日本一国だけで技術開発をしていくことは膨大なお金が掛かる。そのときに同盟国のアメリカと技術研究、技術開発をする。そういう成果が上がったときに、これは武器輸出三原則の例外措置として、お互いにその技術を共有し合ったり、あるいは生産コストを下げていくために一定の交流が図られるということは日本の安全にとってプラスであるということから、そういう例外措置が認められたものであると思っておりますし、もちろん厳格な、あるいは何か条件が付いておりまして、それをただ、どこの国にも販売できるとか輸出できるとか、そういうことは避けましょうとか、そういう一定の規定の下にそういう技術交流とか生産のやり取りがあるということを例外措置として認めたものと思っております。
少なくとも、同盟国の間でありますから、一定の枠組みの中でそういうことがなされることは、日本にとって、日本の防衛体制を維持していく上で私は許されていいのではないかと思っております。
○喜納昌吉君 技術面よりも憲法の主体性を私は優先してほしい気持ちがあるんですけれども、やっぱり原則緩和というのは非常に危険なものを含んでいるということを長官、よく心にしておいてください。
次は、防衛庁の省への昇格について質問します。
自民党は五月下旬、防衛庁を省に昇格させる法案を了承しました。問題多い防衛施設庁を来年廃止し、その機能を括弧付きの防衛省に統合することも盛り込まれています。
額賀長官、なぜ昇格させる必要があるのか、理由を説明してください。
○国務大臣(額賀福志郎君) なぜ防衛省昇格を急ぐのかということですか。
○喜納昌吉君 はい。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今の、これは委員も御承知のとおり、自衛隊の活動というのは物すごく広範囲になっております。それは、災害派遣もあるしテロ対策の派遣もあります。それから、国内においても災害時や様々の国民の要求に応じていろいろ活動をします。もちろん、自衛隊の本来任務というのは国の安全をいかに確保するかということでございます。そういう役割がどんどんどんどん拡大をし、しかもなおかつ内外ともに大きな評価を得ている、そういう防衛庁の在り方について、やっぱり諸外国と比較した場合に、まあ防衛庁、エージェンシーでいいのか、諸外国はほとんど省であると。そういうことを考えてみた場合も、諸外国並みに形をつくってあげると同時に、主務大臣を置いていろいろと法律を作ろうとしたり、予算を作ろうとしたり、あるいは様々の危機が起こったときに防衛大臣としての考え方で閣議に意見を申し述べることができたり、そういう主体性を持って様々な行動ができるようにしていくことが大事なのではないか。
そういうことについて、これまで、戦後六十年の間に様々な意見がありましたけれども、特に平成九年のときに、行革審議のときに政治の場で決着しなさいという考え方があったわけでありますが、十年たって、最近ようやく国会の場でも議論がなされ、国民の間でも省昇格・移行について理解が深まってきて、そしてこの法案提出の動きが出ているということを私は非常に喜ばしいことであるというふうに思っております。
どうぞ是非、御協力をいただければ有り難いというふうに思っております。
○喜納昌吉君 協力したい気持ちもありますけれども、自衛隊の国際的な任務は、米軍再編による自衛隊と米軍の一体化が深まるとともに、際限なく広がりつつあるように受け止められています。市民や有権者は懸念しています。自衛隊の役割を憲法の規定との関連で明確にしてから庁を省にする必要があるのか否かを考えるべきではないか。長官、どう思います。
○国務大臣(額賀福志郎君) 憲法の何ですか。
○喜納昌吉君 何というんですかね、憲法の規定との関連で明確にしてから。
○国務大臣(額賀福志郎君) 防衛庁の存在というのは憲法の……
○喜納昌吉君 いや、自衛隊とのですね、自衛隊と、自衛隊と憲法との規定を明確にしてから。
○委員長(舛添要一君) 喜納昌吉君、もう一度質問してください。
○喜納昌吉君 自衛隊の国際的な任務は、米軍再編による自衛隊と米軍の一体化が深まるとともに、際限なく広がりつつあるように受け止められ、言わば憲法の拡大解釈がされているんではないかという懸念があるんですね。市民や有権者は懸念しています、その意味でね。自衛隊の役割を憲法の規定との関連で明確にしてから庁を省にする必要があるのか否かを考えるべきではないか、長官。
○国務大臣(額賀福志郎君) これは防衛庁の、自衛隊の役割というのは、憲法に基づく自衛権の、自衛権という憲法の下につくられて、そして活動をされているわけですから、これは憲法の枠内でしっかりとなされている。それが対外的な活動が展開してもそういう枠組みの中でつくられているというふうに私は理解しております。
○喜納昌吉君 分かりました。
有権者、市民の間には、防衛省ではなく防災省にすべきだという意見が広範にあります。輝かしい憲法九条を頂く日本が、非軍事、非核の平和地域創設を国際社会に働き掛けつつ、天変地変が起きればそこに飛んでいって被災者を助ける防災省を設けるとすれば国際社会から大歓迎されると思います。国際世論の全面的な支持を得るほど強力な防衛はあり得ないと私は思っています。
長官、防衛庁を防災省にする考えはありますか。
○国務大臣(額賀福志郎君) まあ、そうですね、防衛庁・自衛隊の一番の最大の任務というのは、何か日本の周辺にいろんなことが起こったりとか日本が攻撃を受けられたときとか、そういうときに国民の生命、財産を守って、この安全を確保することが第一番ですね。そのほかに災害のこともやります、確かに。と同時に、国際平和協力活動等も行うわけであります。そういう意味で、まあ戦後長年、防衛庁として親しんできたわけでありますから、少なくとも防災省というよりは防衛庁の方がなじむんじゃないでしょうか、防衛省、防衛省の方が。
○喜納昌吉君 いや、ずっと防衛長官の、防衛庁の政策見ると防災省がいいんではないかと思ってね、国際貢献でもね、私、そう思ってしまうんですよね。だから、ずっと長い伝統にはなじみがあると思いますけど、やっぱりある程度は新しくしていくという考え方でした方が僕は国際の世論も受けるんではないかという感じがするんですけれどもね。
長官、話を別の方に移します。
長官、あなたは今年初め、防衛施設庁による官製談合事件を受けて、いち早く施設庁の解体を打ち出しました。あの手っ取り早さは何だったのでしょうか、理由を聞かせてください。
○委員長(舛添要一君) 時間が過ぎておりますので、答弁を簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(額賀福志郎君) 防衛施設庁を、何でしたっけ。
○喜納昌吉君 解体したこと。
○国務大臣(額賀福志郎君) 防衛施設庁を解体しましたのは、要するに防衛庁、防衛施設庁の体質が古くて、非常に閉鎖的で、そして人事交流もなかったし、それから八年前の例の装備本部の、調本、調本事件の、事件があったときのことも教訓も入れないで、こういう事件を起こしたということについて、やっぱりきちっと根本的に解体をして出直した方がいいということで解体をさせることにしたわけでございます。
○委員長(舛添要一君) よろしいですか。質疑時間が終了しております。
○喜納昌吉君 どうもありがとうございました。また、この次よろしくお願いします。
