予算委員会
平成18年03月13日
○喜納昌吉君 民主党・新緑風会の喜納昌吉です。よろしくお願いします。
まず初めに、昨日、岩国市で実施された住民投票で、住民の圧倒的多数は岩国基地の米軍機能強化に反対しました。この結果を、地域エゴイズムなどという認識不足の発言が与党の国会議員の口から早くも出ていますが、とんでもないことです。この結果こそ、三月末と期限を定めての政府の地元説得工作が無理なことを証明したと言えます。
額賀長官、まず、岩国住民投票の結果をどう受け止めているのか、端的に伺いたい。
○国務大臣(額賀福志郎君) お答えをいたします。
昨日、岩国市民の住民投票が行われまして、過半数の投票率の中で空母艦載機の移駐について反対が上回ったということの報告は聞いております。
私といたしましては、日本全体の安全保障、国防関係の責任者として、日本の国民を守り国家の安定を図るという意味から、日米同盟関係をきちっとしていくことが重要であるというふうに思っております。もちろん、国民の皆さん方の理解を得ることが前提でありますけれども、今後とも、岩国市民の皆さん方に御理解を得るように誠心誠意、今、日米関係で話合いがされておりますのでその状況等々を報告しながら、説明を誠意を持って行っていきながら、理解を得ることに全力を尽くしたいというふうに思っております。
○喜納昌吉君 岩国市民は、いみじくも米軍再編に絡む地元の世論を象徴する形で反対意見を明らかにしたのではないかと思っています。
長官、米軍再編のいわゆる最終合意の期限を延長させるつもりはないですか、長官。
○国務大臣(額賀福志郎君) 先週末も日米間で審議官クラスで精力的な協議を続行中でございます。様々な課題がありましたけれども、それぞれお互いが理解を得るために今全力を尽くして最後の詰めを行っているところでございますので、私といたしましては、当初の目標どおり、今月中に日米間の合意を得、また日本国民の理解を得るために全力を尽くしていきたいというふうに思っております。
○喜納昌吉君 米軍再編についてはまた後で詳しくお伺いします。
次は、検察当局によるライブドア事件の捜査について聞きます。
政府は、検察がライブドア捜査を開始する前に連絡、打診、通報などを受けましたか。また、捜査をめぐって打合せはしたのでしょうか。法相に聞きたい、法相に。
○国務大臣(杉浦正健君) ライブドア事件につきましては、捜査に入る直前に、ただいまから捜査に入るという報告を受けました。それ以前は一切報告を受けておりませんし、関知もしておりません。
○喜納昌吉君 それはどれくらいに前のことですか。
○国務大臣(杉浦正健君) 時間はちょっと記憶定かじゃございませんが、捜査に入ったのは六時ちょっと過ぎておったと思いますが、五時あるいはもうちょっと前だったかもしれません。
○喜納昌吉君 事実上の寝耳に水だったということですか。
○国務大臣(杉浦正健君) そのとおりでございます。
○喜納昌吉君 この捜査を、政治の大きな流れを変えるための国策調査と見る有識者がいます。この国を真に支配しているのは検察だということを示すために捜査を開始したと言う識者がいます。また、小泉政権の経済イデオロギーである貧富格差を拡大させる弱肉強食の新自由主義政策の最たる結果として世の中に躍り出たライブドアをたたいて、汗水垂らして働く価値観を守るとの姿勢を検察は表向き示したと分析する識者もいます。
いずれにせよ、昨秋の総選挙で自民党及び自民党最高幹部らとあれほど緊密な関係にあった新自由主義の化身であるライブドアの堀江元社長らが逮捕されたということは、検察当局が小泉政治の大きな部分、すなわち経済政策ないしイデオロギーに打撃を与えることにならないか、あるいは修正を迫ったことにならないか。この点の認識を、次期首相の最有力候補の一人とされる状況を踏まえて安倍官房長官に聞きたい。長官、どうぞ。
○国務大臣(安倍晋三君) 検察当局におきましては、法と証拠に基づき適正に対処したんだろうと、このように思っております。
○喜納昌吉君 それだけではなくして、その一つの国策という観点はどうですか。
○国務大臣(安倍晋三君) 検察においては、一定の意図、例えば政治的な意図を持つということは厳に慎んでいるというふうに思います。
今申し上げましたように、あくまでも法と証拠に基づいて適正に対処をしたと、このように認識をしております。
○喜納昌吉君 政府は、ライブドア捜査に踏み切った検察当局の意図は何だと思うのか、官房長官にもう一度伺いたい。
○国務大臣(安倍晋三君) それは、あくまでも検察当局は恐らく違法行為が行われていたという認識の下に、法と証拠に基づいて捜査を行ったと、こういうことではないかと思います。
○喜納昌吉君 犯罪に対する平等性は守られているということですよね、長官。
○国務大臣(安倍晋三君) そのとおりでございます。
○喜納昌吉君 では、改めて米軍再編について質問します。
日本は、サンフランシスコ条約調印と同時に日米安保条約を結ばされて、潜在的な日本の軍事的脅威を外側から封じ込まれました。一方、内側には輝く平和憲法の第九条があって、日本の軍事的暴走の可能性の歯止めになってきました。ところが、日本に関する限り、現在の米軍再編計画が自衛隊の米軍への一体化あるいは日米軍事一体化を意味するのは疑いないでしょう。これは、日米安保体制を柱とする日米同盟の関係の新たな大きな変質にほかなりません。政府・自民党は一方では憲法九条改定による集団的自衛権の明確を目指しており、日本を戦争のできる国に変えようと思われても仕方のないような行動がうかがえます。つまり、日本の軍事的台頭や暴走を抑え込んできた内外の瓶のふたが今外されようとしています。国際社会、とりわけアジアの近隣諸国には、自衛隊が米軍の先兵化することを制度化するものと映るでしょう。このような重大な軍事的変化を招く米軍再編への関与を一体日本人のだれが望んでいるでしょうか。
先ほど質問したように、憲法改定と米軍再編は軍事面において表裏一体です。改憲には国民投票が不可欠です。今回の米軍再編を含め、日本の軍事状況を大幅に変えてしまう重大な決定をする場合、国民投票をすべきではないか。その必要性は、かつての名護市民投票や今回の岩国住民投票の結果からも明らかです。現在議論されている国民投票法案にこうした改憲以外の重大案件についても国民投票を義務付けることを考えるべきではないか、この点について安倍官房長官に考えを聞きたい。
○国務大臣(安倍晋三君) ただいまの御質問は、日米の、この米軍の再編について国民投票を義務付けるべきではないかという質問ですか。
○喜納昌吉君 そうです。はい、はい。
○国務大臣(安倍晋三君) 米軍の再編につきましては、従来から政府が御説明をしてきておりますように、抑止力の維持と住民負担の軽減という目標を持って再編を行ってきているわけでございまして、今後ともしっかりと住民の皆様にその意図とまた具体的内容について説明をしていきたいと、このように思っております。
そもそも、現在、住民投票、いわゆる法律としてはないわけでございますので、この案件が将来そういう法律を作ったらどうかというその前提で御質問なのかと、このように思いますが、現段階ではそういう法律もございませんので、そういういわゆる国民投票はできないということではないかと思います。
○喜納昌吉君 自民党が次に憲法改正するときにはその条項を盛り込んでくれますか、官房長官。
○国務大臣(安倍晋三君) 憲法改正の議論においては、自由民主党において現段階で草案を取りまとめ、更に国民的な議論を行っているというふうに思うわけでありまして、政府としては、今後まず党の、また与党の議論を見守っていきたいと、このように考えております。
○喜納昌吉君 もう一つ、非常に危険な問題は、日本政府に日本人の利益と日本の国益を踏まえた明確で確固たる長期的な外交、軍事政策、戦略が欠けていることです。一体どんな長期的な政策や戦略があるのか、外務大臣と防衛庁長官に聞きたい。
○国務大臣(麻生太郎君) ちょっともう一回質問の意味を言っていただけませんか、質問の趣旨がちょっとよく理解できないんですけれども。
○喜納昌吉君 前回、私の言葉が余り聞き取れないということであったんですけれども、ゆっくりしゃべりますのでよろしくお願いしますね。
さっきと関連するんですけれども、官房長官に話したことと、やはり日本にとっては、今、一つのその戦略というのがアメリカに余りにも戦略的におんぶしているんじゃないかということですけれども、それゆえに一体どんな長期的な政策や戦略があるのか、外務大臣と防衛庁長官に聞きたいと言っているんですね。
○国務大臣(麻生太郎君) 日本の場合は、先生よく御存じのように、日本にというよりこの極東の中におきましては、韓半島の問題、台湾海峡の問題等々、まだ不確実、不安定なものがあるというのは、これはどなたも認めていただけるところだと存じます。そこの中にあって、日本に対して、やれミサイルを持っている、原爆を持っている、また頭越しに何とかドンとかが飛んでいく、不審船はどんどん乗り込んでくるというようなところを、私どもとしてはきちんと日本の国を防衛するという責任が政府にはあります。
したがいまして、私どもはそれを日本一国でやり切るだけの力があるかといえば、核に対して、核を持っていると言っておられるわけですから、それに対して私どもとしては核というものを持っていないわけですから、私どもとしては米軍の核の抑止力というものと手を組んで過去五十数年間、日本の安全を守ってきたという経緯だと思いますし、冷戦構造が終わった以後、その構造が果たして終わったかといえば、さような状況にはないというのが背景だと存じます。
○国務大臣(額賀福志郎君) お答えいたします。
今外務大臣が申し上げましたように、私は日本の国民の安全と日本の国家の安定を考えるのが最大の責任でございます。日米安保条約は元々、まあ盾と矛との関係ではありませんが、日本の自衛隊は国民を守り国家の安定を考える、しかし日本の能力以上の、例えばミサイルだとか核の問題についてはアメリカの力をかりてそういう攻撃が行われないようにする、攻撃が行われた場合はアメリカの力をかりて日本の国民と国家を守るというのが安保条約の基本的な考え方であり、それを逸脱して我々は日米同盟の再編の問題を考えているわけではない。
と同時に、米国とは自由主義とか民主主義とかそういう共通の価値観を持っているわけでございまして、日本の将来の、このアジア地域、世界の中で国民の皆さん方が安心して生きていくためには、やっぱりそういう自由主義・民主主義国家群をこの世界の中に広めていく、そういう大きな視野に立って日米同盟関係というものが基盤がなされているというふうに承知をしております。
○喜納昌吉君 外務大臣と防衛庁長官のお話聞くと、最初に攻撃ありきで、それから核のバランスがないと平和が保てないということに聞こえるんですけど、もっとその別の道があるんじゃないでしょうかね。ちょっと麻生大臣、この辺を聞きたいんですけれども。
○国務大臣(麻生太郎君) 別の道という定義は何でしょうか。
○喜納昌吉君 もっと外交を強くしていくという、それを優先していくという、防衛よりも外交をもっと強くするという方法はないでしょうかね。
○国務大臣(麻生太郎君) 国防だけに限らないじゃないかという御意見でございますか。
○喜納昌吉君 外交を優先にしてほしいんです、これはもっと力を入れるという意味で。
○国務大臣(麻生太郎君) 外交を優先にしろと。外交を優先に一生懸命やっておるんで、やっておるつもりなんですけれども、今いろんな形で日本の場合は外交をやっておる結果、日本といたしましては、過日のBBCというイギリスの国営放送の、世界に対して世論調査をもちましても、日本という国は世界で最も貢献している国として挙げられておるという状況を見ましても、私どもの努力というのはそれなりの、この六十年間の努力というのはそれなりに評価をされていなければあれだけ高い評価は出るはずがないと存じますんで、私どもとしてはそれなりの外交評価をいただいておるものだと思っております。
○喜納昌吉君 分かりました。
政府は九条改憲方針、自衛隊と米軍の一体化、自衛隊の軍への昇格、防衛庁の防衛省への昇格などの政策を、日本人と国際社会、特にアジア諸国にどう説明するのか。かつて日本軍が侵略したアジア諸国であるからこそ、日本はアジアに対してもっと説明責任があるんじゃないかと私は思っていますけど、官房長官、どう説明するのか、ちょっと聞きたいです。
○国務大臣(安倍晋三君) まず、憲法改正の問題につきましては先ほど御答弁申し上げたとおりでありまして、自民党において草案をこれを発表し、そして更に国民的な議論を今行っているところであり、その目指すべき方向として、平和主義、国民の主権、基本的人権を守っていく、こうした基本的な考え方は変わらないということについては、いずれにせよ自民党側も近隣諸国を始め諸外国に説明をしているというふうに承知をいたしております。
また、防衛庁の省昇格の問題におきましても、これは言わば現在五兆円近い予算を使っていると、そして、日本の国防の任に当たっているこの自衛隊を含む防衛庁が庁のままでいいのかどうかという議論を行っているわけであって、これが省になったからといって大きく性格が変わるわけではなくて、あくまでもこれは法律的な存在としての立場が変わるということであって、これが省に昇格したからといって、例えば防衛予算が増えるという性格のものではないということについては、私も、来日する方々にはもし聞かれた場合には説明をして、そしておおむね大体御理解をいただいているんではないかと、このように思います。
○喜納昌吉君 昨年十月末、日米政府間で、日米同盟、未来のための変革と改編という合意文書が公表されました。以下、便宜上、十月合意と呼ばさせていただきます。
米側がこれを最終的な合意ととらえているにもかかわらず、日本政府は中間報告と位置付け、今月三月末に最終合意がなされると不可解な発表をしてきました。その後の経緯を見ると、十月合意が事実上の最終合意であるのは明白です。政府はあたかも地元との話合いで新たな合意が生まれて十月合意の変更が可能になるとの幻想を与えようとしたのではないか、世論を欺いてきたのではないか、麻生外相の考えを聞きたい。
○国務大臣(麻生太郎君) 十月の2プラス2が中間報告ではなくて最終合意で、例えばいろんな意味で、あれ以後、決定であるがゆえに、もう全く変わることはないというようなつもりで言っておられるのかと存じますけれども、少なくとも私どもとしては、地元住民との話やら何やらいろいろ今後させていただくことになろうと思いますんで、少なくともあれから十センチも一センチも全く動かないと、このまま以外は全く動かないというようなことはないんであって、私どもとしてはいろいろな形で交渉し得る余地はあるものだと思っております。
○喜納昌吉君 まあ私は十センチの話をしているんじゃないんですけれどもね。ただ、たまたま局長クラスや審議官クラスの裏話がたまに聞こえてくるから、そういう引っかけをしたのかなと思うんですね、そこはね。
まあ日米間の十月合意には、閣僚は地元との調整を完了させることを確約すると書かれており、地元の合意の取付けはうたわれていません。政府は盛んに地元の説得に当たっているようですが、説得しても地元の同意が得られない場合でも地元との調整が完了したと言うつもりですか。額賀長官に聞きたい。
○国務大臣(額賀福志郎君) 日米間でも精力的に話を続行しているわけでございまして、例えば中間報告以降で、海兵隊がグアムに移転するのも、当時七千人と言いましたけれども、今度は八千人、兵隊さん、司令部が移転をするというふうになってきておりますし、あるいはまた、嘉手納以南の米軍基地は相当規模の土地を返還するということのように具体化がどんどん進展をしているわけでございます。
そういう経過措置についてよく地元の皆さん方に説明をしながら、そして負担の軽減を図ると同時に、当初から言っているように、日本の安全保障をどういうふうに維持していくかということについてきっちりと今も誠意を持って話合いが続行されているというふうに御理解をいただきたいというふうに思います。
○喜納昌吉君 安倍長官は今月六日の記者会見で、最終合意は日米が協議しており、その協議が調い次第、それが最終合意となると言いました。まあ長官の、額賀長官の話と関係をしてお聞きしたいんですけれども。
これは最終合意までに地元を説得するのが困難との見方を示したものか、安倍長官の見解を聞きたい。
○国務大臣(安倍晋三君) この米軍再編につきましては、いわゆる中間報告がなされたわけでありまして、現在ただいま中間報告に基づきまして地元での説明、説得を鋭意、誠意を持って行っているところであります。また、地元の皆様の御意見も伺いながら、それも頭に置きながら、今、日米で交渉を行っているということでございます。そして、当然のことながら、日米で交渉が最終的に調えば、これは日米間においての最終的な結論になると、こういうことではないかと思います。
○喜納昌吉君 十月合意には、この三月に合意がなされ次第、実施開始となると書いてあります。安倍長官、あなたの六日のこの会見発言は、地元同意なしに日米合意を実施するのも仕方がないという意味だと受け取れますけど、長官のこの御見解をただしたい。
○国務大臣(安倍晋三君) 政府としては、防衛庁を中心に地元に対して、先ほど申し上げましたように、今中間報告にのっとって誠意を持ってできる限り御納得をいただけますように説明を今行っているわけでありまして、今後ともこの姿勢をもちろん堅持をしていく、誠意を持って説明をしていきたいと、このように考えております。
○喜納昌吉君 地元合意が難しいのは、政府が地元との事前の話合いや同意なしに、一方的に米国と十月合意したのが原因だと私は思っています。政府は、今でも本気で地元の同意を得ようと努力しているのですか。安倍長官にもう一度お伺いしたい。
○国務大臣(安倍晋三君) この問題につきましては、基本的に先ほど申し上げましたように、抑止力を維持をし、そして地元の負担を軽減するという大きな目標を持っております。その中で、先ほど額賀大臣が答弁いたしましたように、海兵隊も七千人から八千人の規模で削減をする。これはもう今までにない大規模な削減につながっていくわけでありまして、その中で全体的なこれは負担の軽減になっていくわけでありますが、個々の地域によりましてはその個々の地域のいろんな事情があるわけでありますが、そういう中で、政府は今まで誠意を持って説明をしてきているというふうに認識をしております。
○喜納昌吉君 今も努力しているのならば、地元との事前の話合いを避けたことは政府の職務上の怠慢ではないか。安倍長官の考えを聞きたい。
○国務大臣(安倍晋三君) この問題については、もう総理も申し上げておりますように、安全保障の難しい点でありまして、日本全体の安全保障について、防衛庁長官も、また私どもも責任を持っているわけでありますが、他方、米軍基地の存在する地域の住民の皆さんには騒音の問題等大変な御負担があるのも事実であります。そうしたことの中で、今まで一生懸命防衛庁を中心に政府は説明をしてきているというふうに考えております。
○喜納昌吉君 もし政府が本気で地元の意見を大切に考えていたのならば、十月合意になぜ閣僚は地元との合意を完了させると書き込まなかったのか。最初から地元合意を取り付ける意思がないか、あるいは取り付ける自信が政府になかったのではないかと思うんですけど、安倍長官にもう一度、しつこいですけど。
○国務大臣(安倍晋三君) 十月のいわゆる中間報告における合意については、日米でこれは鋭意交渉した結果であったというふうに思うわけであります。その中で、もちろんすべて住民との合意が調っていればいいわけでありますが、しかし、日米で交渉する中においては、もうパッケージで全体を決めなければいけないという中にあってはなかなかそこまでは行かなかったということではないかと、こう思います。我々はこの中間報告について、これからもしっかりと説明をしていきたいと、こう思っております。
○喜納昌吉君 まあどうやら地元を説得できないままに今月末を迎えようとしているように見受けられます。
政府は、地元を十月同意に強引に従わせることが不可能と判断すれば特措法という強圧手段を発動するつもりか、安倍長官に聞きたい。
○国務大臣(安倍晋三君) 現在、日米で最終的な合意に向かって協議中でございますし、また鋭意地元への説明も行っているところでございます。今後とも、まず誠意を持って地元の皆様に御納得いただけるように最善の努力を尽くしていかなければいけないと、こう考えております。
○喜納昌吉君 特措法を発動しないと確約できますか、長官。
○国務大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げましたように、我々は現在、地元の皆様に対しまして、この中間報告に基づいて誠意を持って説明をしている最中でございまして、現時点で今委員が御指摘になったようなことは全く考えておりません。
○喜納昌吉君 なぜ、なぜ約束できないんですか。
○国務大臣(安倍晋三君) 我々としては、現段階ではとにかく誠意を持って地元の皆様としっかりと話合いを行っていくということに全精力をつぎ込んでいきたいと、こう考えております。
○喜納昌吉君 もう本土では、一九六〇年代末から関東地方にあった米軍基地を統合する関東統合計画が実施され、多くの米軍基地を日本人の視界から隠し去った。沖縄では、人口過密地帯の沖縄本島中南部の米軍基地を、できるだけ人口過疎の沖縄本島北部の山原、これは山書いて原書いてヤンバルと読みます、山原といいますが、そこに移そうとしています、今。そこで、私はこれを沖縄版関東統合計画として、山原統合計画と名付けます、私は。
額賀防衛庁長官、特に海兵隊基地の北部への統合のねらいは何ですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 海兵隊のグアム移転についてですか。
○喜納昌吉君 いやいや、その山原に統合していくという流れで、どういう計画があるのか聞きたいんですね。
○国務大臣(額賀福志郎君) この問題は、国全体としても、日本の安全保障の体制を維持しながらどういうふうに負担を軽減をしていくかということが最大のターゲット、目標であります。沖縄県においてもそのとおりであります。特に、沖縄県の場合は米軍基地のほとんどが集中しているということがありますから、この軽減負担をどういうふうに図っていくかが最大の目標であるわけでございます。
したがって、海兵隊のグアム移転とか嘉手納基地以南の基地を返還をしてもらうとか、今最大限の努力をしていることでありまして、北部の方に集中させるとか、そういうことがねらいではありません。
○喜納昌吉君 分かりました。まあ、またゆっくりゆっくりこの辺は暴いていこうと思っております。
米軍基地は安保条約によって存在しますが、基地撤廃を求める私たちの真剣な訴えとは裏腹に、基地の存在から利益をむさぼろうとする安保利権が幅を利かしています。
現在、防衛施設庁の談合事件の摘発によって、組織的な建設業界との談合、癒着の実態が明るみに出ています。政府がもし本気で誠実に沖縄と基地問題などで話し合いたいのなら、真っ先に沖縄の安保利権に群がる業者や人物の名前を公表し、居ずまいを正すべきではないか。それらを公表する意思があるか、防衛施設庁長官に聞きたい。
○政府参考人(北原巖男君) 御答弁申し上げます。
私どもの防衛施設庁で生起いたしました談合事案につきまして、先生始め国民の皆様に御迷惑をお掛けいたしておりますことを改めておわびを申し上げます。
なお、今先生御指摘の点等を含めまして、私ども現在、この防衛施設庁の談合にかかわる事案につきましては、検察当局の捜査が進んでいる状況でございますので、私ども、捜査に影響を与える可能性がございますのでコメントは差し控えさしていただきたいと、そのように考えているところでございます。
○喜納昌吉君 分かりました。
防衛施設庁は防衛庁の外局であり、防衛庁が施設庁の談合事件を知らなかったはずはないと思っています。額賀長官、どうですか。──もう一度言いますか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 私が今回の施設庁の談合事件について知ったのは、新聞報道によって、防衛施設庁にその談合事件の、成田空港事件、成田公団の問題でありますけれども、が波及していくんではないかという報道があって初めてこの問題について意識をしたところであります。
○喜納昌吉君 防衛長官が談合事件を知らされていなかったとすれば、長官はもう裸の王様という、ではないかと思ってしまうんですけど、どうですか、長官。
○国務大臣(額賀福志郎君) いや、まさか施設庁においてそういう事件が起こっているとは夢にも思わなかったと。まあ、職員を信じていることから仕事が始まるものと思っておりますから、そういうことはよもや起こってはいないだろうというふうに想定するのが普通じゃないでしょうか。
○喜納昌吉君 それとも、防衛施設庁にすべての責任をなすり付けなければならない事情があったのか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 私は、この事件が発覚したときに、あるいはまた東京地検が捜査に入ったということを耳にしたときに、まず捜査に全面協力をすると、もしそういう疑惑があるのであれば、すべてのうみを出し切って、防衛施設庁、防衛庁の再生を図るということをまず国民の前にお約束をしたところであります。
○喜納昌吉君 捜査の談合があったということはないでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 捜査の談合、これどういう意味ですかね。よく、承知しておりません。
○喜納昌吉君 失礼しました。たまに言葉が過ぎてしまうところがあるので、失礼しました。
一部情報によると、政府は、辺野古崎に基地を建設する見返りとして、沖縄県内の高速道路料金の無料化、那覇空港での航空機の離発着料金の無料化、沖縄県内でのカジノ建設認可など考えているということです。このような見返りをするつもりなのか否か、小池大臣に伺いたい。
○国務大臣(小池百合子君) まあ、今幾つかの具体例を出されたんだと思いますけれども、地域振興というのは、そもそもやはり地元の積極的な取組ということが欠かせないと思っております。
今、この米軍再編に絡んでの地域振興策のお話でございますけれども、まずは何よりも合意案の内容について今正に鋭意にその説明に取り組んでおられる最中でございますけれども、やはり何よりも理解と協力を得ていくというその努力が必要かと思います。その過程の中から地元からの御要望があれば、それに対しての対応を検討することが適当ではないかと考えております。
○喜納昌吉君 実際はもう準備がされているんではないでしょうか、小池大臣。
○国務大臣(小池百合子君) 地元の御要望にあれば、それに対応するということでございます。
○喜納昌吉君 私は、すべて政治は談合じゃないかと思っているんですけど。
まあ、沖縄返還前に日米間に密約があったことは内外に周知のことですが、政府は密約がなかったと言い続けています。うそがあっては日本外交は信頼されません。外交は軍事、経済だけでなく、文化や抽象的な価値などソフトパワーも重要だというのは今や世界の常識です。密約はないと政府が言い張る限り、政府は自らうその文化を高く掲げているわけで、ソフトパワーを捨てていることになります。国益を粗末にしているわけで、許し難い。
麻生外相、まだ密約がないと言い張りますか。
○国務大臣(麻生太郎君) えらい話が飛躍していますんで、ソフトパワーと密約との関係を聞いておられるんですか。
○喜納昌吉君 はい。
○国務大臣(麻生太郎君) 私ども昨日の答弁でも申し上げましたとおりでございまして、私どもにはそのような密約等々の書類、一切ございません。
○喜納昌吉君 密約の存在を示す資料はないということを聞いているんじゃ私はないんですね。密約の存否、密約があったのかなかったのかを明確に聞いているんです。よろしく。
○国務大臣(麻生太郎君) それも昨日御答弁申し上げましたが、ございません。
○喜納昌吉君 麻生さんも次期首相の有力候補の一人とされていますが、ならばうそをうそとはっきり認め、今日の朝日新聞の投書にもあるように、小中学生でも分かるような密約の存在を認めるべきではないかと私は思っています。そうすれば日本外交の評価は上がり、麻生さんの首相候補としての株も一気に上がるんではないかと思っております。
麻生外相、密約の存在を認める勇気がありますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 重ねて申し上げますが、ございません。
○喜納昌吉君 まあ、それじゃ一人外れたということですね。自民党の次期総裁候補は四人、これはいると聞きますが、次期総裁の絶対条件を沖縄密約の存在を認めることにしたらいかがでしょうか。日本外交のためにどうですか。
ごめんなさい、安倍長官、あなたも密約の存在を否定していますけれども、密約の存在を認める勇気がありますか。
○国務大臣(安倍晋三君) これは勇気があるかないかではなくて、密約は一切存在しない。これは沖縄返還国会以来の歴代の外務大臣がお答えをしているわけであって、ただいま麻生大臣が答えたとおりであります。
○喜納昌吉君 まあ近い将来アメリカは明確にばらすだろうと思っているんですけれども、私はね。そのときどうするのか非常に楽しみにしています。
小泉首相は、昨秋来日したブッシュ米大統領に対し日米関係至上主義を強調しました。安倍長官、あなたも対米関係を最大限に重視していますか。
○国務大臣(安倍晋三君) 日米は、日米安保条約を結び、いわゆる同盟関係にあるわけでありまして、日本がもし外国から侵略をされたときには共同対処するということが安保条約の五条に書いてあるわけでありまして、日本が攻撃されたときに日本のために武力を行使する、ある意味では若い兵士が日本のために命を懸ける、それをはっきりと義務として宣言をしているのは米国だけでございます。ですから、がゆえに同盟関係ということになるんだろうと、こう思うわけでありまして、そういう意味においては日米関係というのは極めて重要な、最も重要な関係であろうと、こう思っております。
○喜納昌吉君 安倍長官は米政府を信頼してますか。
○国務大臣(安倍晋三君) このいわゆる同盟関係というのはお互いの信頼関係があって初めて機能することになるわけであります。そして、それが正しく機能していることによって抑止力をこれは発揮をするということではないかと、こう思うわけでありまして、現在、日米関係は正にお互いが信頼するに足る関係になっていると、こう思っております。
○喜納昌吉君 ならば、米政府の発言や公式文書を信用しますか。
○国務大臣(安倍晋三君) ただいま私が申し上げた、基本的に日米関係を重視する、そしてまた、お互いが信頼関係をしっかりと構築をしていくということと個々の問題については、日本は当然言うべきことはきっちりと言っていくということではないかと、こう思っております。
○喜納昌吉君 いや、米政府の発言や公式文書を信用しますかと聞いているんです。
○国務大臣(安倍晋三君) いわゆる米国の、これはいわゆる公文書等々は、これは米国の文書であって、日本政府の立場としていろいろとそれに対してコメントする立場にはないと、こう思っております。
○喜納昌吉君 私は、これは何も、何も密約の、まあそうすると、まあ確かに、まあさすが、さすがだなと思いました。いや、よく引っ掛かりませんでしたね。そうですね、さすがという。まあ、(発言する者あり)いや、それは答弁がさすがだなと思って。参った、参った、参った。ごめんなさい。基本的にはいい方だなと思っているんです、僕は。
ただいま、それでは、こういうことを質問したかったんです、次に、引っ掛かったならばね。それが、なぜ米国で公開された沖縄密約の存在を明記した文書の信憑性を認めないんですかということですね。まあお答えしなくてもいいんですけど。本来であればね。答えますか。本当はでも官房長官、本当は分かっているんじゃないですか。どうでしょう。
○国務大臣(安倍晋三君) ただいまお尋ねの文書については、その性格について政府としては承知をしていないわけでございまして、政府としてこの内容についてコメントする立場にはないということでございます。
○喜納昌吉君 まあ、それどころか、密約の当事者だった外務省の吉野文六氏が既に密約の存在等、どのようにして密約が生まれたのかを詳細に明らかにしています。政府が密約の存在を否定することは吉野氏の人格や発言を否定することになると思いますけど、政府は、外交機密である密約の存在を認めた吉野氏は国家公務員法違反に該当すると思いますか。法務大臣、よろしく。
○国務大臣(杉浦正健君) もう突然の御質問で、何ら用意いたしておりませんので、よく調査した上で御回答させていただきます。
○喜納昌吉君 ちょっと。国家公務員法は、もう一度言いますよ、それじゃね。政府は、外交機密である密約の存在を認めた吉野氏は国家公務員法違反に該当すると思いますか。法務大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(杉浦正健君) 国家公務員法に基づいて犯罪が成立するかどうかという御質問でございますが、もし告発があれば、法と証拠に基づいて検討することに相なろうかと思います。
○喜納昌吉君 まあ該当するならば吉野氏を起訴すべきだと思うんですけどね、法の平等の名の下にね。ただ、それを告発する勇気が政府にあるかなということはちょっと聞きたいんですけどね。まあそれはいいとして、文書を持ち出さなくても、まあまあ公務員法は整理しますから、是非、この機密問題を解決することは非常に重要な日本の私は未来にかかわるものだと思っていますので、努力をお願いします。
安倍長官、西山太吉氏に申し訳がないという気持ちがありますか、答えてください。
○国務大臣(安倍晋三君) 今御質問の人物は毎日新聞の記者でございますか。
○喜納昌吉君 はい、はい。
○国務大臣(安倍晋三君) そもそも私ども、この密約はないという立場でございますので、西山太吉記者に対して特別の感情を持っておりません。
○喜納昌吉君 麻生外相、西山氏に済まないという気持ちがありますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 西山太吉氏に済まないという気持ちがあるかとお聞きになったんですか。
○喜納昌吉君 そう、そう。
○国務大臣(麻生太郎君) 特にございません。
○喜納昌吉君 いや、まあ、まあ分かっていますけどね。
現在進行中の米軍再編絡みで米海兵隊のグアム島移転の巨額の費用を、もう一回言います、ゆっくりね。現在進行中の米軍再編絡みで米海兵隊のグアム島移転の巨額の費用を政府は負担させられようとしています。米軍は費用の内訳を示しておらず、つかみ金としてもぎ取るという考えのようです。すると、また沖縄返還時のように、使途不明金ないし密約が生じる可能性が小さくありません。
安倍長官、米軍再編交渉や合意をめぐって密約はしてませんか。明確に答えてください。
○国務大臣(安倍晋三君) 現在正に最終合意に向けて交渉中でございます。当初の目的でございます抑止力の維持、そして地元軽減の負担に向けて、なるべく地元の皆様からも御納得いただけるように、そういう合意を得るべく努力をしていきたいと、このように思っております。
○喜納昌吉君 ちょっと時間が余ったので、麻生大臣に。
麻生大臣は靖国参拝問題に関して、批判を受けずに天皇や首相も参拝できるようにするためにはA級戦犯の分祀も必要だという認識を示した。非常に私は、個人的には偉いなと思っています。実際にそんなことは考えない人だと思っていたんですけどね。だから、前の質問は失敗だったなと思っております。
ただ、しかし私は、首相が、まあ厳密に言えば、首相が靖国神社を参拝することよりも靖国神社に問題があるんではないかと思っています。だから、その靖国神社の、それができ上がっている過程、まあ招魂社の問題、遊就館の問題とか明治天皇の問題とか、それから戊辰戦争の問題、あるいは何というのかな、坂本竜馬は祭られてるけど西郷隆盛は祭られてない、日本精神の半分しか祭られてないということをひとつ私は今後明確に質問していきたいと思っていますんで、よろしくお願いします。
ありがとうございました、どうも。
