14 03月 2010

平成17年10月05日

posted by tetsuo okada

予算委員会

○喜納昌吉君 民主党・新緑風会の喜納昌吉です。
 まず初めに、米軍再編協議にかかわる沖縄の基地問題について質問します。
 米軍再編をめぐる米側実務者トップのリチャード・ローレス国防副次官の、普天間飛行場の辺野古沖への移設基本計画は不可能とした発言から、サンゴが生息する浅瀬に造る米側の新たな現行計画縮小案と日本政府のシュワブ陸上案に分かれ、国外移転を願っている大多数の沖縄民族の心は不安の中にほうり込まれています。
 質問します。
 在沖米海兵隊が抑止力になっているとの根拠は何でしょうか。防衛庁長官、お答えください。

○国務大臣(大野功統君) まず、申し上げるまでもないことでございますけれども、日米安全保障条約に基づいてアメリカ軍が日本に駐留している、これは日本の安全と平和、それから極東の平和と安全にとって大変大きな柱となっているわけでございます。その上で沖縄における海兵隊の問題を議論させていただきたいと思います。
 まず、冷戦後の日本を取り巻く安全保障環境でございますけれども、第一に、やはり北朝鮮のようにミサイルを持っている、あるいは大量破壊兵器を持っている、このような国が存在しております。また、軍事力の近代化を進めている国もあります。最近のバリ島事件に見られるようなやはりテロというものの脅威、これも存続しているわけでございます。このような安全保障環境、我が国を取り巻く安全保障環境の中でどのように日本の安全保障を考えていくか、これはやはりアメリカと日本と協力してこの日本の安全を守っていかなきゃいけない、こういう大きな意味合いがあるわけでございます。
 そこで、なぜまず沖縄かという問題であります。沖縄というのは地理的に、喜納先生ごらんいただきますと、やっぱり米本土からはるかにアジア大陸に近い、グアムからも近い、ハワイからも近い。そしてまた、沖縄という地域が正にアジア大陸に向かって等距離というか、一定の距離を保っている。こういうようなことがありまして、いろいろな事件が起きた場合に迅速に対応していける、こういう距離的な問題、時間的な問題、こういうのがあるのではないかと思っております。
 それから第二に、言わば海兵隊の問題でございます。海兵隊というのは、御存じのとおり高い機動力を持っている、展開力を持っている、即応力を持っている。火事が起きたらすぐ駆け付けてくれる、こういうようなものであります。火事が燃えてなかなか消防車が来ないというのではなくて、すぐに展開できる、こういう能力を持ったものが海兵隊でありまして、御存じのとおり、例えば強襲揚陸艦あるいはヘリポート、戦闘機も持っておりますし、もちろん戦車など大型のものは持っておりませんが、そういう対応力でどんと攻めていくことができる、こういう力を持っているわけでございます。
 そのような意味で、私は、歴史的な意味合いがあって沖縄に、歴史的な意味合いもあって沖縄に大変、日本全国の基地の七五%を御負担いただいている、こういう問題もございますけれども、沖縄における米海兵隊の存在、これは日本の抑止力にとって大変大きな意味を有している。しかし、今回のトランスフォーメーションの協議で、やはり米軍が持っている、日本と共同して持っているこの抑止力を維持していきながら何とか最近の軍事力の近代化等、軍事力の近代化というのは、つまり展開力が速くなってくる、それから爆発力が大きくなってくる、こういう問題でありますけれども、負担の軽減を図っていきたい、特に沖縄の負担の軽減を図っていきたい、こういう気持ちで現在協議をしているところでございます。

○喜納昌吉君 まあ沖縄が軍事戦略上便利だ、便利であるということは非常に私は迷惑なんですけれども、私が聞きたいのは、もうちょっとこの海兵隊に関して客観的に物を見たいということなんですね。
 普天間飛行場に配備されていた主力部隊である三個歩兵大隊と二十数機のヘリコプターがイラクに投入されています、現在。現在のところ、三個歩兵大隊もヘリも普天間に戻される予定がないと軍事専門家らは指摘しています。つまり、普天間飛行場を閉鎖して、常駐していた米海兵隊のヘリ、部隊がいなくなっても、東アジアにおける米軍の抑止力に影響はないとも思いますが、防衛庁長官はどうお思いですか。

○国務大臣(大野功統君) 私は今、喜納先生がおっしゃったような報道は存じておりますけれども、公式に戻って、イラクから戻ってくる気持ちはないとか計画はないとか、そういうことは聞いておりません。
 正にそういう全体の兵力をどうしていくかということも含めて、さらに一番大事なことは、今やっておりますように、日本の自衛隊とアメリカの軍隊とがどういうふうにインターオペラビリティーをやるのか、どういうふうに共同で作業をやっていくのか、海外におきましてもどういうふうな共同作業が可能なのか、こういうことを議論しているわけでございます。その結果として答えは出てくる。今、その点について申し上げる段階ではないということで、御理解をちょうだいしたいと思います。

○喜納昌吉君 段階ではないという思いも十分、苦労なさっているなという感じで分かりますけれども。
 政府は、地元の負担軽減と抑止力の維持をうたっています。沖縄県民を説得するならば目に見えるような形を示すべきだと思いますが、どう考えますか。

○国務大臣(大野功統君) 負担といった場合、目に見える形、例えば基地を縮小していく、兵力を減らす、こういう問題もあるかもしれません、あると思います。しかし同時に、やっぱり言わば危険性、危険なものをどうする、どう考えていくのか、安全ということをどう考えていくのだろうか、目に見える負担と、それから目に見えない負担も我々は十分考えながら協議に臨んでいるところでございます。

○喜納昌吉君 沖縄の歴史は今語らなくても十分分かると思いますけどね。一つは、かりゆしウエアを、クールビズを取り入れたあのセンスと、一つの沖縄に対する、まあ何というんですかね、思いは非常に有り難いと思っております。そのぐらいのやっぱり抜本的解決というんですかね、基地をもっとスリムにするという、そういう意味では、無条件返還だとか国外移転というぐらいの、やっぱりクールビズに見合うような、少しは沖縄を涼しくさしてくれるような方法はないですか。

○国務大臣(大野功統君) クールビズと抑止力の関係でございますが、私、にわかに回答はできませんけれども、正にそこに一つ大きな問題、解決の問題点、糸口があるのじゃないかと思いますのは、やはりこれまではアメリカは日本の基地を使う、こういう人と物との関係、人と土地との関係しかなかったと思うんですよ。
 しかし、これから我々が今協議しているのは、正に自衛隊とアメリカの、アメリカ軍との間で共同運用していこうじゃないか、そういう協議に対してどういうふうに共同で対応していこうじゃないか、これは情報の共有、こういう問題も含まれてきております。私は、そういう情報の共有、あるいは共同してこのアジア極東地域の平和と安全、日本と平和の安全、これを守っていく、こういう心構えから、そしてもう一つは、先ほども申し上げましたような軍事技術、科学技術力の進展から、例えば展開力が速くなる、爆発力が大きくなる、こういう問題も含めて、私は、クールビズという使い方がいいのか分かりませんが、沖縄におけるクールビズも決してあきらめておりません。クールビズに目掛けて頑張ってまいります。

○喜納昌吉君 だんだんとジョークも使えるようになってきたし、リラックスしてきました。
 防衛庁長官は、迅速に、能率的、効率的にという一つの非常にメカニック的な思考法が強いんですけどね。極東アジアの安全ということを言うんですけど、しかし、仮に戦争が、もし戦争が勃発したときにはどういうお言葉をもって沖縄に答えるんですか。

○国務大臣(大野功統君) 戦争が起きたとき、どこでどういうふうにという具体的な例でないとなかなか分かりませんけれども、私まずお答え申し上げたいのは、戦争が起きないように、日本が攻められないようにするのが、これは抑止力であります。だから、日本を攻めても無駄、無駄、無駄だなと、こういう抑止力だけであれば私は自衛隊が強くなっていけばいい。これ、論理的な問題ですよ。
 だけど、そうじゃなくて、例えば日本を攻めたら、アメリカが駐留していましてアメリカ軍が攻め返してくる、これは攻めたら損だな、こういう強力なる抑止力になっているわけであります。単に日本がしっかりした守りをする。しかし、日本の防衛思想というのは、もう喜納先生御存じのとおり専守防衛であります。自衛権の発動には三要件があるわけであります。緊急不正の侵害、あるいは他に代替性がない、そして必要最小限度である。こういう思想からいきますと、日本は攻めてきた国に攻め返しに行くことについては非常に問題があるわけで、いろんな議論があるわけでございます。問題とは言いません、議論があるわけです。
 そういうときに、やはりアメリカがやりの役割をする、日本が言わば盾の役割をする。こういう言わば分業体制もひとつ自衛隊という人間とアメリカという人的パワー、ヒューマンパワーによって協力してやっていく。戦争を起こさせない、日本を攻めさせない、これが第一に我々が考えなきゃいけないことである、こういう思いで頑張っております。

○喜納昌吉君 防衛の根幹は相手が攻めてこないというところに力を置くという、抑止力という言葉を使っていますけれども、日米同盟というのがある中で、実際はアメリカのイラクに対する戦争、あるいはアフガンも含めて、アメリカはもう止めどもなくずっと連続して戦争をした国なんですね。その国と日米同盟を結んでいる日本がアメリカの行動にブレーキも掛けられないのに、よそからの攻撃に対してどういう形でブレーキを掛けることできるんですか。

○国務大臣(大野功統君) 言うまでもないことですけれども、日本の安全保障に対する考え方、一つは多機能弾力的という問題が一つあります。それからもう一つ、ここが大事なんですけれども、国際平和協力活動をうんとやっていこう、そして紛争を未然に防止しましょう。それからもう一つは、紛争が起こった後始末をきちっとして、そして再び戦争、紛争が起こらないようにしていきましょう、こういう思想であります。
 したがいまして、日本としては、先ほど申し上げましたような防衛思想というのはしっかり持ちながら、そういう問題についてアメリカと協力していく、国際的な協力をしていく。
 喜納先生、もう言うまでもないことですけれども、言わば今世界で何が脅威か、何が一番恐ろしいことか。これ考えてみますと、やっぱり専制主義国家とかあるいはテロリスト、こういう国、あるいはノンステートアクターが大量破壊兵器を持つ。だからこそ、我々はイラクを早く民主主義国家として立ち直らせなきゃいけない。日本の役割は人道復興支援であります。弾を撃っているわけではありません。そういう意味で、やっぱり世界の国を民主国家によみがえっていかせる、こういう役割を担っている、こういう問題であります。
 日本独自の立場で、日本、しかも本体はもちろん国際協力、アメリカとの協力が大事ですけれども、そういう局面になってまいりますと、日本は人道復興支援ということで国際協力、世界の中の責任ある一員として国際協力を果たしている。そのことによって、テロとかあるいは専制主義国家等が特に核兵器等大量破壊兵器を持つ恐ろしさ、この脅威を取り除いていこう、こういう努力をしているわけであります。
 喜納先生おっしゃるように、何で止めないんだとかそういう問題ではなくて、日本がそういう観点から主体的に考えていっている、こういう立場でございます。

○喜納昌吉君 僕はずっと外交防衛委員会から御一緒していて、ちょっと今不思議だなと思ったんですけれども、専制国家という場合、北朝鮮をよく想定していると思うんですけれども、ほとんど六か国協議で合意もなされているし、ほとんどもう脅威はなくなっていますね。残るは中国ということですか。
 そしてあと一つ、テロリストならば、僕はミサイルは必要ないと思うんですけれども、そのBMDを配置していくというのはどういう根拠からBMDを配置していくのか。もし北朝鮮がもう危険でなければ中国しか残らないんですけれども、これを明確に答えてください。

○国務大臣(大野功統君) まず、北朝鮮でございます。六か国協議によってこの北朝鮮という国が国際社会の表舞台に出てきて透明な国になってほしい、そういう意味でこの六か国協議が、まだ途中段階でございますけれども、核問題、一番大きな問題は核問題、そして日本にとっては特に拉致問題がありますから、きちっと解決する方向で動いてくれることを熱烈に希望している、期待しているところでございます。
 それから、中国についてお尋ねがありました。私は、中国は決して脅威と思ってはおりません。ただ、最近の中国というのは軍事力の近代化を大きく進めております。十七年間にわたって軍事予算を毎年一〇%以上伸ばしている。このことはやはり注目していかなきゃいけないんではないか。しかも、一説によりますと、やはりこの軍事力、軍事予算に組まれている中身でございますが、この中身として、例えば外国から調達されてくるもの、あるいは研究開発費、こういうものが含まれてないんじゃないか、こういう見方もございます。
 私は、中国は隣国でございます、外交とかあらゆる努力をして仲良くしていかなきゃいけない国でありますけれども、そういうふうな動向についてはやはり日本としてきちっと把握をし、そして注目をしていかなければいけないのではないか、このように思います。
 それから、BMDのお尋ねでございます。ミサイル防衛についてどういうふうにお答えしたらいいのか、ミサイルの脅威があるということは、もうなくなったじゃないか、あるんじゃないか、これは水掛け論争になりますけれども、私は、思い出しますのに、このBMDについて日本が配備をすることにつきまして某新聞社が世論調査をしておりました。世論調査で大多数の方々が賛成だ、こういうふうに回答しておられるのを見て、やはり安心というのが一番なんだな、どんなことがあっても安心できるような安全保障体制をつくる、これが防衛庁長官としての使命なんだなと改めて感じた次第でございます。
 私は、日本人のDNAはやっぱり安心だと思っていますから、そういう意味でもBMDというのは大変貴重な、効果のある、いざとなれば効果のある対応ではないかと、このように思っております。

○喜納昌吉君 朝鮮も脅威ではなくなってくるし、中国も脅威ではないとお言葉をもらったので、基本的にはもう一度BMDに関しては再考なさることを私は願っております。是非、もう一兆円も掛かるようなこの予算は、そんな財政赤字があるときに、もう一度再考されてくだされば日本もまた元気になるのではないかと思っています。よろしくお願いします。
 それから、普天間代替基地建設に関する辺野古海岸埋立てをめぐり、米国の法廷でジュゴンなどを原告とする環境破壊反対訴訟が進められています。政府はこの裁判をどうフォローし、どう受け止めていますか。環境大臣、お願いします。

○国務大臣(小池百合子君) アメリカの法廷で、ジュゴンが原告の一人というのか一頭というのか分かりませんが、それに入った訴訟が進められているということについては承知をいたしております。ラムズフェルド長官にお会いしたときもその旨のことをおっしゃっておられました。
 ただ、このジュゴン訴訟ですけれども、現在、裁判係争中でございます。また、米国における裁判ということもございますが、いずれにいたしましても今後とも注目をしてまいりたいと、このように考えております。

○喜納昌吉君 注目してくださるのは有り難いんですけれども、非常に小池大臣は決断力が早い方ということを聞いていますので、特に今地球では温暖化の問題、酸性雨の問題、あらゆる自然環境に異変が起きていますので、そういう観点からのお考えを是非お聞きしたいんですけれども。

○国務大臣(小池百合子君) 自然環境を守るというのは、いずれにいたしましても大変重要でございます。また、ジュゴンも、辺野古沖のジュゴンは北限のジュゴンというふうに言われておりますが、この北限が今地球温暖化によってどんどん上がってきているというようなこともございます。
 いずれにいたしましても、生態系を守る、環境を守るというのは極めて重要なことだと考えております。

○喜納昌吉君 米国では、米国内でサンゴ礁湖、沖縄では言えばイノーと言うんですけど、このサンゴ礁湖をイノーと言うんですけど、を埋め立て、軍事基地を建設することなど、環境破壊の見地から絶対に許さないでしょう。
 政府は、米国から強硬に申入れがあった場合、この環境破壊を招く基地建設を認めるのですか。防衛庁長官、お答えください。

○国務大臣(大野功統君) 普天間の移転という問題は非常に大きな問題でございます。既にSACO合意に基づきまして辺野古ということでやってまいりましたけれども、なかなか難しい状態に置かれておるわけでございます。SACO合意を丁寧にやっていくことも一つの課題でありますけれども、普天間という町中にあるヘリポートを早く移設する、これも課題でございます。そういうことを含めまして、どういう対応策があるのか、今、喜納先生のおっしゃったようなことも含めていろんな協議をやっております。
 しかし、我々の頭の中にある原則というのは、やはり安全性、危険がないこと、それから、今先生おっしゃった大事な問題でありますけれども、自然環境の問題、こういうことを総合的に判断しながら、考えながら、今協議中でございます。

○喜納昌吉君 米海兵隊は、勝連半島沖に県内業者が考案した人工島を造成するプランに強い関心を寄せ、日本政府に提示したという報道がありました。防衛庁長官、これは事実ですか。

○国務大臣(大野功統君) 報道ではもちろん知っておりますけど、具体的にそういう問題、まだ議論はしたことはありません。

○喜納昌吉君 お考えだけでも。防衛庁長官、それに関して、そのことに関してお考えだけでも。

○国務大臣(大野功統君) 先ほど申し上げましたように、早くこの普天間を移していく、そして普天間周辺、町中にあるあの負担というものを解消していく。その際に大事なことは、危険とか騒音とか、そして自然環境の問題でございます。そういうことを総合的に判断してあらゆる可能性を探求していくべきだ、こういう考えでやっております。
 したがいまして、もしそれが表へ出てきたら、そういうようなことも当然考えていかなきゃいけないということであります。

○喜納昌吉君 私が聞きたいのは、その一個人である県内業者の意見が政府に対してそういう影響力を持つことを聞きたいんですけど、ちょっと、もうちょっとこれは飛ばします。あっ、これはちょっと細かく言います。
 普天間基地の返還の条件について決定したSACOや現在の米軍再編協議の核である2プラス2に沖縄県知事さえも参加できないのに、いかにして一民間人が影響力を持てるのか教えてくださいという質問だったんですけれども、これをちょっと聞きたい、もし報道を聞いているならば。

○国務大臣(大野功統君) 沖縄の県民の皆様の御意見、私どもは十分耳を傾けさしていただきます。
 それから、今、一業者とおっしゃいました。

○喜納昌吉君 はい。

○国務大臣(大野功統君) まあ、いろんな意見はやっぱり聞いて、その中から何がベストなのか、こういうことを考えていかなきゃいけない。したがいまして、ここで申し上げたいのは、我々はアメリカと協議をしつつ、やはりある程度方向性が固まってくれば沖縄の皆様とも御意見を伺いつつ調整していかなきゃいけない、こういうような思いでやってまいりたいと思っております。

○喜納昌吉君 有り難いお言葉、本当にありがとうございます。ということは、基地問題に対して非常に開かれた立場を今後日本政府は沖縄に取っていかれるということだと私は思っております。ありがとうございます、本当に。
 日米関係が対等であるならば、米軍基地を存続させるか否かは米軍戦略に従って決めてはならず、日本政府、議会の政治的意思で決めるべきです。政府と自民党にそのような意思があるのか、外務大臣、お答えください。

○国務大臣(町村信孝君) 日本とアメリカ、安保条約という形でこの極東地域の平和と安全を保つということをやっているわけでありますし、米側の、米軍の抑止力ということについて先ほど来防衛庁長官お話をしておられましたが、それもまた日本の平和と安全にとっても重要なことでございます。
 日本の意思を無視した形で米軍が一方的に何かを決めるということはあり得ませんし、この点につきましては、しっかりと主体的に米国と協議をしながらいろいろな政策決定、なかんずく現在の米軍再編成問題についてもそういう姿勢で取り組んでいるところでございます。

○喜納昌吉君 政府は、テロ対策特措法の一年間延長を閣議決定しました。米政府の意向に沿った特措法をそのまま延長したものですが、テロかテロ反対なのかの二者択一を世界じゅうに迫ってきた米政府は、正にそのテロ政策で二重規範を取っています。
 一九七六年の事件ですが、ベネズエラを離陸したキューバ航空旅客機をカリブ海上空で爆破し、多数の乗員らを殺した重大事件の主犯ポサーダを、犯罪人引渡条約を結んでいるベネズエラに引き渡さず、条約を無視しています。テロ関連法で米国に追随する日本政府は、このような米政府の二重規範を受け入れていることになります。
 日本は、この米国の二重規範をどう受け止めていますか、また米政府にポサーダ引渡しを、ポサーダ引渡しを説得する意思はないですか、外務大臣、お答えください。

○国務大臣(町村信孝君) テロ特措法の延長問題、昨日の閣議で決定をいたしまして、この国会で御審議をいただくということに予定をしているわけでございますが、この特措法の延長は、今委員は米国へ追随しただけではないかというお話でございますけれども、言うまでもなく先般の、つい先般のインドネシアのバリ島の事件にも見られるように、あるいは七月のロンドンの事件にもあるとおり、依然としてテロの脅威というのが存在をしている。
 これに対して国際社会が一致して協力をし、テロに立ち向かっていこうということは、様々な機会、国連総会あるいはG8等々で述べられており、またそれぞれの国が諸外国と協力をしながら取り組んでいる。その一環として今回のテロ特措法、すなわち、インド洋における給油活動をすることによって、アルカイダ等が海上を通じて武器を入手したり資金を入手したり麻薬を売ったりということを阻止しようという活動でやっているわけでございまして、これは何も米国の意向に沿っているだけだという御指摘は私は全く当たらないものと、こう考えております。
 なお、そのルイス・ポサーダの事件、大分昔の一九七六年、三十年ぐらい前のことでもありますし、私ども自身がそう詳しくこの事件について知っていることでもございませんし、また現在、裁判所の司法判断に係る問題になっているということでもございますから、日本政府としてこれについて軽々にコメントをすべき問題ではないのではないかと考えております。

○喜納昌吉君 私が、テロに対する脅威に関しては私は同じ、同意見だと思います。ただ一つ、条約を守らないという国と我々は条約を結んで、そしてその条約も憲法九十八条という最高法規という条項の中に同列に並べられています。
 そんな観点から、外務大臣、よろしくお願いします。

○国務大臣(町村信孝君) テロを防止するための既に十二本の国際条約がございまして、これについては、日本はもとよりでございますが、非常に数多くの国、米国も含めてそれを一致して実施をしていこうということになっております。さらに、それらを含めて現在新たに包括的なテロ防止条約というものを結んではどうかということで、先般の国連特別総会で小泉総理もそれに署名をしてきたところでございまして、今ちょっと米国がそうしたテロに関する条約を守っていないのではないかという御指摘がございましたが、その意味でちょっと私は委員のおっしゃることの理解とは異なっているのだということを申し上げたいと思います。

○喜納昌吉君 またこの件は後ほど、今日は時間が余りないので、次また質問したいと思っています。
 次に、政治と金の問題について質問します。
 東京第二検察審議会は、山崎拓衆議院議員を政治資金規正法違反容疑で起訴するのが相当との結論を出しました。法務大臣、山崎氏を起訴する意思はあるのか、ないならばその理由を示してください。

○国務大臣(南野知惠子君) では、お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、本年七月、東京第二検察審査会におきまして、山崎拓衆議院議員の政治資金規正法違反事件について起訴相当の議決がなされたものと承知しております。東京地方検察庁におきましては、御指摘の議決を踏まえ、必要な捜査を行い適切に対処するものと承知しております。

○喜納昌吉君 起訴相当とされた人物が首相の最重要側近であるという事実は問題ではないでしょうか。官房長官、いかがでしょう。

○国務大臣(細田博之君) 山崎拓議員が総理の最重要側近であるというふうには認識しておりませんで、長年の政治的な、同じ政治経験を持つ盟友でございます。盟友でございますので、これは政治家としての心のつながり、あるいは総理・総裁と幹事長としての政治的なあらゆる意味での政策決定等の方針等において一緒に行動をしてきた、長い間そういう友人関係にあることはよく承知しておりますけれども、政府としてこれらについての見解を申し上げる立場にはございません。

○喜納昌吉君 本当はこの質問は小泉首相に聞きたかったんですけれども、次、いつか出会えることを楽しみにしております、首相とね。私は、やっぱり盟友を守るこの志は非常に尊敬します。是非、小泉さんに伝えてください、いつかしっかりお話ししたいので。
 それから、沖縄と東京など本土各地を結ぶ航空料金は極めて高いと言えます。那覇―東京間は六万円以上掛かりますが、なぜ六万円以上なのか、国土交通大臣に理由を詳しくお聞きしたい。

○国務大臣(北側一雄君) 国内航空運賃につきましては、現在、届け制になっておりまして、運賃水準は民間企業である航空会社が経営判断により自主的に設定するということになっております。
 ちなみに、羽田―沖縄路線につきましては、沖縄振興の観点から、着陸料それから施設利用料、これ六分の一になっております。それから、燃料税については二分の一に軽減を行っているところでございます。距離当たりの運賃について調べてみましたら、国内のほかの路線に比べますと非常に安くなっております。ちなみに、羽田―那覇はキロ当たりは二十円六十銭でございますが、例えば羽田―札幌はキロ当たり三十一円七十銭ということでございまして、国内のほかの路線に比べても高いということはないというふうに考えております。

○喜納昌吉君 どうもありがとうございました。今日は非常に有意義な時間を過ごせました。
 どうもありがとうございました。
 

コメントを送る